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公開番号2025036962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-17
出願番号2023143650
出願日2023-09-05
発明の名称分析装置および車両
出願人株式会社SUBARU
代理人弁理士法人青海国際特許事務所
主分類F02D 45/00 20060101AFI20250310BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】高精度にバルブオーバーラップ現象の発生を予測すること。
【解決手段】エンジン停止開始時からエンジン停止終了時までのクランク角に基づいて、エンジン停止終了時のクランク角である停止クランク角を推定するための特徴量を分析する分析装置のプロセッサは、エンジン停止終了時の停止クランク角に対し所定角度前ごとの特徴量を、第n工程前の特徴量として工程ごとに抽出することと、第n工程前の特徴量のうち特定領域に含まれる特定の特徴量を、特定特徴量として除外することと、除外した特定特徴量を、停止クランク角に対しエンジンの第n+1工程前の特徴量に付加することと、を含む処理を実行する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン停止開始時からエンジン停止終了時までのクランク角に基づいて、前記エンジン停止終了時の前記クランク角である停止クランク角を推定するための特徴量を分析する分析装置であって、
前記分析装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジン停止終了時の前記停止クランク角に対し所定角度前ごとの特徴量を、第n工程前の特徴量として工程ごとに抽出することと、
前記第n工程前の特徴量のうち特定領域に含まれる特定の特徴量を、特定特徴量として除外することと、
前記除外した前記特定特徴量を、前記停止クランク角に対しエンジンの第n+1工程前の特徴量に付加することと、
を含む処理を実行する、
分析装置。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記特定領域は、第1閾値以下のクランク角、および、所定値以上のクランク角における前記特徴量の最小値である第2閾値に基づいて決定される、
請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
前記クランク角は、分解能が第1分解能である第1クランク角センサと、前記分解能が第1分解能よりも高い第2分解能である第2クランク角センサを用いて検出される、
請求項1または2に記載の分析装置。
【請求項4】
エンジン停止終了時のクランク角である停止クランク角を制御する制御装置を備え、
前記制御装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジン停止終了時の前記停止クランク角に対し所定角度前ごとの特徴量を、第n工程前の特徴量として工程ごとに抽出し、前記第n工程前の特徴量のうち特定領域に含まれる特定の特徴量を、特定特徴量として除外し、前記除外した前記特定特徴量を、前記停止クランク角に対しエンジンの第n+1工程前の特徴量に付加した分析結果を用い、現在の特徴量に基づいて、前記停止クランク角を推定することと、
前記推定した前記停止クランク角がバルブオーバーラップ区間に含まれる場合、前記特徴量を変動させることが可能な特徴量変動部材を制御し、前記特徴量を変動させることと、
を含む処理を実行する、
車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分析装置および車両に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジンの停止終了時に、吸気バルブと排気バルブの双方が開いているバルブオーバーラップ状態でエンジンのクランクシャフトが停止するバルブオーバーラップ現象が発生する場合がある。バルブオーバーラップ状態では、吸気バルブと排気バルブの双方が開いていることから、エンジンの始動性が悪化するおそれがある。特許文献1には、エンジン回転数に基づいて、エンジンのクランクシャフトの停止位置を推定し、バルブオーバーラップ現象の発生を予測するエンジン予測装置について開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-142185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のように、エンジン回転数に基づいてクランクシャフトの停止位置を推定しても、推定停止位置と実停止位置とがずれてしまうバラツキが発生してしまい、当該推定停止位置の正確性が低い場合があった。したがって、推定停止位置の正確性を高めるため、推定停止位置と実停止位置のバラツキが小さくなる要素を特定し、より高精度にバルブオーバーラップ現象の発生を予測することが希求されている。
【0005】
そこで、本発明は、高精度にバルブオーバーラップ現象の発生を予測することが可能な分析装置および車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の分析装置は、
エンジン停止開始時からエンジン停止終了時までのクランク角に基づいて、前記エンジン停止終了時の前記クランク角である停止クランク角を推定するための特徴量を分析する分析装置であって、
前記分析装置は、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記プロセッサに接続される1つまたは複数のメモリと、
を有し、
前記プロセッサは、
前記エンジン停止終了時の前記停止クランク角に対し所定角度前ごとの特徴量を、第n工程前の特徴量として工程ごとに抽出することと、
前記第n工程前の特徴量のうち特定領域に含まれる特定の特徴量を、特定特徴量として除外することと、
前記除外した前記特定特徴量を、前記停止クランク角に対しエンジンの第n+1工程前の特徴量に付加することと、
を含む処理を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高精度にバルブオーバーラップ現象の発生を予測することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態に係る分析システムの構成を示す概略構成図である。
図2は、本実施形態に係る制御装置および分析装置の概略構成図である。
図3は、本実施形態に係る制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4は、本実施形態に係る分析装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5は、エンジン停止開始時からエンジン停止終了時までのクランク角データおよび停止クランク角データのグラフである。
図6は、停止クランク角と停止1工程前の特徴量との関係の一例を示すグラフである。
図7は、停止クランク角と停止2工程前の特徴量との関係の一例を示すグラフである。
図8は、本実施形態に係る特徴量の抽出方法について説明するためのグラフである。
図9は、除外部により除外および付加部により付加後の停止2工程前の特徴量と停止クランク角との関係の一例を示すグラフである。
図10は、停止クランク角とバルブオーバーラップ区間との関係を示すグラフである。
図11は、本実施形態に係る分析装置の分析処理の一例のフローチャートである。
図12は、本実施形態に係る制御装置の制御処理の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る分析システム100の構成を示す概略構成図である。分析システム100は、車両200と、車両200に設けられた制御装置300と、制御装置300と情報伝達可能な分析装置400とを含む。ここでは、制御装置300と分析装置400とが無線通信により情報伝達する例を挙げて説明する。車両200は、例えば、走行用の駆動源としてエンジンEが設けられたエンジン車両である。エンジンEは、例えば、1サイクルにおいて、吸気工程、圧縮工程、燃焼工程、排気工程の4つの工程が行われる4サイクルエンジンである。なお、車両200は、走行用の駆動源としてエンジンEとモータとが駆動源として設けられたハイブリッド車両であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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