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公開番号2025036152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024126001
出願日2024-08-01
発明の名称光学積層体及び画像表示装置
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 1/16 20150101AFI20250306BHJP(光学)
要約【課題】熱による対基板密着力の上昇を緩やかにでき、リワーク性を向上させることができる光学積層体を提供すること。
【解決手段】樹脂フィルム、コート層及び粘着剤層をこの順で有し、コート層は、カーボンナノチューブを含有し、粘着剤層は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と、架橋剤(B)と、シラン化合物(C)と、帯電防止剤(D)とを含有する、光学積層体。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
樹脂フィルム、コート層及び粘着剤層をこの順で有し、
前記コート層は、カーボンナノチューブを含有し、
前記粘着剤層は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と、架橋剤(B)と、シラン化合物(C)と、帯電防止剤(D)とを含有する、光学積層体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記帯電防止剤(D)が、窒素原子含有有機カチオンとアニオンとからなるイオン性化合物である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記窒素原子含有有機カチオンが、下記式(I)で表されるカチオンである、請求項2に記載の光学積層体。
TIFF
2025036152000013.tif
25
149
[式(I)中、R

、R

、R

及びR

はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、R

、R

、R

及びR

は、隣り合う置換基同士で環を形成していてもよい。]
【請求項4】
前記アニオンが、フッ素原子含有アニオンである、請求項2に記載の光学積層体。
【請求項5】
前記フッ素原子含有アニオンが、下記式(II)で表されるアニオンである、請求項4に記載の光学積層体。
[Y(SO




2q+1




(II)
[式(II)中、Yは炭素原子又は窒素原子を表し、Yが炭素原子であるときpは3であり、Yが窒素原子であるときpは2であり、qは0~10の整数を表す。]
【請求項6】
前記アニオンが、p-トルエンスルホネートアニオン、ジメチルホスフィネートアニオン、チオシアンアニオン、カーボネートアニオン、テトラアリールボレートアニオン、及び、ジシアナミドアニオンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項2に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記樹脂フィルムと前記コート層との間に、ハードコート層を有する、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記樹脂フィルムの前記コート層とは反対側に、偏光子を有する、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記偏光子の前記樹脂フィルムとは反対側に、第2樹脂フィルムを有する、請求項8に記載の光学積層体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の光学積層体を備えた画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体及び画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
偏光板は、画像表示装置に装着され、広く使用されている。画像表示装置としては液晶表示装置や有機EL表示装置などが挙げられる。偏光板は、偏光子の両面もしくは片面に透明保護フィルムが積層され、少なくとも一方の表面に粘着剤層が形成された粘着剤付き偏光板とし、その粘着剤層の上に剥離フィルムが貼着された状態で流通している。また、偏光子の両面もしくは片面に保護フィルムが貼合された状態の偏光板に位相子を積層して複合偏光板とし、その位相子側に粘着剤層が形成されることもある。画像表示装置への貼合前に、これらの偏光板、複合偏光板、位相子の表面の粘着剤層から剥離フィルムを剥がし、露出した粘着剤層を介して画像表示装置のガラス等の基板に貼合することになる。このような粘着剤層を備えた光学積層体は、例えば特許文献1等に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平6-313807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粘着剤層を備えた光学積層体には、必要に応じて画像表示装置の基板から容易に剥離できること、すなわちリワーク性が良好であることが求められる。しかしながら、従来の光学積層体は、熱により粘着剤層の基板に対する密着力が短時間(例えば24時間以内)で上昇しやすく、リワーク性が必ずしも十分ではなかった。
【0005】
そこで、本発明は、熱による対基板密着力の上昇を緩やかにでき、リワーク性を向上させることができる光学積層体、及びそれを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の光学積層体及び画像表示装置を提供する。
[1]樹脂フィルム、コート層及び粘着剤層をこの順で有し、上記コート層は、カーボンナノチューブを含有し、上記粘着剤層は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と、架橋剤(B)と、シラン化合物(C)と、帯電防止剤(D)とを含有する、光学積層体。
[2]上記帯電防止剤(D)が、窒素原子含有有機カチオンとアニオンとからなるイオン性化合物である、上記[1]に記載の光学積層体。
[3]上記窒素原子含有有機カチオンが、下記式(I)で表されるカチオンである、上記[2]に記載の光学積層体。
TIFF
2025036152000002.tif
25
149
[式(I)中、R

、R

、R

及びR

はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、R

、R

、R

及びR

は、隣り合う置換基同士で環を形成していてもよい。]
[4]上記アニオンが、フッ素原子含有アニオンである、上記[2]又は[3]に記載の光学積層体。
[5]上記フッ素原子含有アニオンが、下記式(II)で表されるアニオンである、上記[4]に記載の光学積層体。
[Y(SO




2q+1




(II)
[式(II)中、Yは炭素原子又は窒素原子を表し、Yが炭素原子であるときpは3であり、Yが窒素原子であるときpは2であり、qは0~10の整数を表す。]
[6]上記アニオンが、p-トルエンスルホネートアニオン、ジメチルホスフィネートアニオン、チオシアンアニオン、カーボネートアニオン、テトラアリールボレートアニオン、及び、ジシアナミドアニオンからなる群より選択される少なくとも一種である、上記[2]又は[3]に記載の光学積層体。
[7]上記樹脂フィルムと上記コート層との間に、ハードコート層を有する、上記[1]~[6]のいずれかに記載の光学積層体。
[8]上記樹脂フィルムの上記コート層とは反対側に、偏光子を有する、上記[1]~[7]のいずれかに記載の光学積層体。
[9]上記偏光子の上記樹脂フィルムとは反対側に、第2樹脂フィルムを有する、上記[8]に記載の光学積層体。
[10]上記[1]~[9]のいずれかに記載の光学積層体を備えた画像表示装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、熱による対基板密着力の上昇を緩やかにでき、リワーク性を向上させることができる光学積層体、及びそれを用いた画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る光学積層体の一例を示す概略断面図である。
(メタ)アクリル系樹脂(A)の高分子量領域及び低分子量領域を示すGPCクロマトグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
[光学積層体]
本発明の光学積層体は、樹脂フィルム、コート層及び粘着剤層をこの順で有し、上記コート層は、カーボンナノチューブを含有し、上記粘着剤層は、(メタ)アクリル系樹脂(A)と、架橋剤(B)と、シラン化合物(C)と、帯電防止剤(D)とを含有する。上記光学積層体によれば、コート層がカーボンナノチューブを含有すると共に、粘着剤層が上記特定の成分を含有することにより、熱による対基板密着力の上昇を緩やかにでき、リワーク性を向上させることができる。かかる効果が奏される理由は必ずしも明確ではないが、本発明者らは、コート層にカーボンナノチューブが含有されることで、粘着剤層中の帯電防止剤が粘着剤層のコート層とは反対側の表面に偏析しやすくなり、この偏析した帯電防止剤の存在により、貼合した基板と粘着剤層との間の熱による密着力の上昇を緩やかにできるものと推察している。
【0010】
図1に本発明の一実施形態に係る光学積層体の概略断面図を示す。図1に示す光学積層体100は、粘着剤層1と、コート層2と、ハードコート層3と、第1樹脂フィルム4と、位相差層5と、第1貼合層6と、偏光子7と、第2貼合層8と、第2樹脂フィルム9とをこの順に有する。偏光子7は、偏光子7の一方の面上に第1貼合層6を介して貼合された、ハードコート層3、第1樹脂フィルム4及び位相差層5からなる第1保護層10と、偏光子7の第1保護層10とは反対側の面上に第2貼合層8を介して貼合された、第2樹脂フィルム9からなる第2保護層と、により保護されている。偏光子7、第1及び第2貼合層6,8、並びに、第1及び第2保護層10,9により、偏光板20が形成されている。また、粘着剤層1のコート層2とは反対側の面上には、セパレートフィルムが設けられていてもよい。以下、光学積層体100を構成する各層について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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