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公開番号
2025032024
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2024232828,2021035427
出願日
2024-12-27,2021-03-05
発明の名称
転がり軸受および転がり軸受用保持器
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/38 20060101AFI20250228BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】振動の低減および潤滑寿命の向上を図ると共に、製造コストの低減を図ることができる転がり軸受および転がり軸受用保持器を提供する。
【解決手段】保持器6は互いに軸方向に重なる二枚の環状体10,10を有し、各環状体10は、複数のポケット壁部13と複数の結合板部14とを有する。保持器6は、ポケット壁部13の径方向寸法である帯幅W1が、結合板部14の径方向寸法W2よりも小さくなるように、ポケット壁部13の内径面および外径面に切り欠き部13a,13bが設けられる。各ポケット壁部のうち、内径面における切り欠き部13aの最深部P1と、外径面における切り欠き部13bの最深部P2との間の帯幅W1の径方向中心を玉5のピッチ円径付近とする。帯幅W1を玉5の直径BDの35%以下とし、且つ各切り欠き部13a,13bの周方向範囲L1を玉5の直径BDの50~100%とした。
【選択図】図3A
特許請求の範囲
【請求項1】
内外輪と、これら内外輪間に介在する複数の玉と、各玉を保持するポケットが形成された保持器とを備え、この保持器は互いに軸方向に重なる二枚の環状体を有し、各環状体は、円周方向に一定の間隔で並びそれぞれが前記ポケットの内壁面を構成する複数のポケット壁部と、円周方向に隣り合う前記ポケット壁部同士を連結する複数の結合板部とを有し、前記二枚の環状体が前記各結合板部で互いに重なって結合された転がり軸受であって、
前記保持器は、前記ポケット壁部の径方向寸法である帯幅が、前記結合板部の径方向寸法よりも小さくなるように、前記ポケット壁部の内径面および外径面に切り欠き部がそれぞれ設けられ、
各ポケット壁部のうち、前記内径面における切り欠き部の最深部と、前記外径面における切り欠き部の最深部との間の帯幅の径方向中心を前記玉のピッチ円径付近とし、
前記帯幅を前記玉の直径の35%以下とし、且つ前記各切り欠き部の周方向範囲を前記玉の直径の50~100%とした、転がり軸受。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の転がり軸受において、前記外輪の内径面と前記内輪の外径面との間の径方向寸法に対し、前記保持器の前記帯幅を50%以下とした転がり軸受。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の転がり軸受において、前記保持器は、融点が200~350℃の樹脂材とした転がり軸受。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の転がり軸受において、前記玉がセラミックボールである転がり軸受。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の転がり軸受において、モータ用転がり軸受である転がり軸受。
【請求項6】
互いに軸方向に重なる二枚の環状体を有し、各環状体は、円周方向に一定の間隔で並びそれぞれが玉を保持するポケットの内壁面を構成する複数のポケット壁部と、円周方向に隣り合う前記ポケット壁部同士を連結する複数の結合板部とを有し、前記二枚の環状体が前記各結合板部で互いに重なって結合された、転がり軸受用保持器であって、
前記ポケット壁部の径方向寸法である帯幅が、前記結合板部の径方向寸法よりも小さくなるように、前記ポケット壁部の内径面および外径面に切り欠き部がそれぞれ設けられ、
各ポケット壁部のうち、前記内径面における切り欠き部の最深部と、前記外径面における切り欠き部の最深部との間の帯幅の径方向中心を前記玉のピッチ円径付近とし、
前記帯幅を前記玉の直径の35%以下とし、且つ前記各切り欠き部の周方向範囲を前記玉の直径の50~100%とした、転がり軸受用保持器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受および転がり軸受用保持器に関し、例えば、モータ用転がり軸受等において、振動の低減および潤滑寿命の向上を図る技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
転がり軸受に使用する合成樹脂製保持器が提案されている(特許文献1)。この合成樹脂製保持器は、軸方向に対向する二枚の環状体からなり、前記二枚の環状体の間に玉を収容する複数のポケットが周方向に間隔をおいて形成されている。
また、潤滑寿命を向上させるため、外輪の内径面に周溝状のグリースポケットが形成された転がり軸受が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-7468号公報
特開2009-275176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の合成樹脂製保持器Rtは、図6および図7に示すように、ポケット部Ptの径方向寸法である帯幅Wが、ボールPCDを中心として、ボール径の40%~50%の範囲でボール30を保持した形状となっている。また、外輪31の内径面と、内輪32の外径面との間の径方向寸法D1に対し、70%~80%の帯幅Wとなっている。
【0005】
この場合、図6に示すように、ボール30とポケット部Ptの内径側縁部との隙間δ、およびボール30とポケット部Ptの外径側縁部との隙間δ1が広くなる。このため、ボール表面に付着したグリースは、ポケット部Ptでの掻き取りが少なく、ポケット部Ptとボール30との間へ巻き込まれるグリースが増える。このことから、ポケット部Ptとボール30との間でのグリースのせん断抵抗が大きくなり、保持器Rtの挙動が安定せず、振動および騒音値が大きくなることがある。
【0006】
また、転がり軸受の内径寸法dmmに回転速度n(min
-1
)を乗じたdn値が35万以上の高速で使用される転がり軸受は、発熱を考慮し、静止空間容積100%を上限として使用される。前記「静止空間容積」とは、内外輪間の軸受空間における、転動体および保持器を除く空間(静止空間)の容積である。軸方向両側にシール部材が取り付けられている場合、静止空間容積は、内外輪間の軸受空間のうち、軸方向両側のシール部材の間の静止空間の容積である。前記軸受空間における、転動体および保持器を含む空間を、動空間と言う。
【0007】
軸受回転後のグリースは、動空間から静止空間へ排出され、外輪内径側付近の静止空間で保持され、グリースの基油が外輪転走面へ供給され転動部の潤滑として使用される。ボールPCD以下のシール部材と保持器背面間、および内輪外径付近の静止空間で保持されるグリースは潤滑に寄与され難い。
図6に示す従来品はポケット部Ptの帯幅Wが大きいため、静止空間容積A1が狭く外輪内径側付近に保持されるグリース量が少なく潤滑寿命が短くなることがある。図8に示すように、潤滑寿命を向上させる目的で、外輪31の内径面における、転走面31aの軸方向両側にグリースポケット31b(図8)を設け、外輪内径側付近のグリース保持量を増加させる場合、製造コストが増加する。
【0008】
本発明の目的は、振動の低減および潤滑寿命の向上を図ると共に、製造コストの低減を図ることができる転がり軸受および転がり軸受用保持器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の転がり軸受は、内外輪と、これら内外輪間に介在する複数の玉と、各玉を保持するポケットが形成された保持器とを備え、この保持器は互いに軸方向に重なる二枚の環状体を有し、各環状体は、円周方向に一定の間隔で並びそれぞれが前記ポケットの内壁面を構成する複数のポケット壁部と、円周方向に隣り合う前記ポケット壁部同士を連結する複数の結合板部とを有し、前記二枚の環状体が前記各結合板部で互いに重なって結合された転がり軸受であって、
前記保持器は、前記ポケット壁部の径方向寸法である帯幅が、前記結合板部の径方向寸法よりも小さくなるように、前記ポケット壁部の内径面および外径面に切り欠き部がそれぞれ設けられ、
各ポケット壁部のうち、前記内径面における切り欠き部の最深部と、前記外径面における切り欠き部の最深部との間の帯幅の径方向中心を前記玉のピッチ円径付近とし、
前記帯幅を前記玉の直径の35%以下とし、且つ前記各切り欠き部の周方向範囲を前記玉の直径の50~100%とした。
前記玉のピッチ円径付近とは、前記玉のピッチ円径(PCD)を基準に、前記玉の直径の±5%の範囲である。
【0010】
この構成によると、玉に付着したグリースを、ポケット壁部の内径側および外径側の切り欠き部でそれぞれ掻き取ることから、ポケットと玉との間に巻き込まれるグリースが減少する。このため、ポケットと玉との間でのグリースのせん断抵抗が小さくなり、保持器の挙動が安定し、振動および騒音値が低減するという格別の作用効果を奏する。
切り欠き部の帯幅が玉の直径の35%を超えるか、または切り欠き部の周方向範囲を玉の直径の50%未満とすると、グリースの掻き取りが少なく、ポケットと玉との間に巻き込まれるグリースが増える。この場合、保持器の挙動が安定せず、振動および騒音に対する抑制効果が小さい。
(【0011】以降は省略されています)
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