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公開番号
2025025805
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023130939
出願日
2023-08-10
発明の名称
ステンレス鋼用電解研磨液
出願人
株式会社日本科学エンジニアリング
,
地方独立行政法人大阪産業技術研究所
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C25F
3/24 20060101AFI20250214BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】中性又は塩基性でありながら、電解研磨処理の処理速度(溶接スケール除去速度)を向上させた電解研磨液を提供する。
【解決手段】ステンレス鋼を電解研磨処理するための電解研磨液であって、
(1)ホスホン酸及びアミノカルボン酸以外の酸の中性塩と、ホスホン酸化合物又はその塩とを含有する、又は
(2)酸の中性塩を含有し、前記酸の中性塩は、フィチン酸の中性塩を含有する、
を満たす、電解研磨液。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ステンレス鋼を電解研磨処理するための電解研磨液であって、
ホスホン酸及びアミノカルボン酸以外の酸の中性塩と、
ホスホン酸化合物又はその塩、及び/又はアミノカルボン酸化合物又はその塩とを含有する、電解研磨液。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記酸の中性塩は、リン酸、フィチン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸及びクエン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の中性塩である、請求項1に記載の電解研磨液。
【請求項3】
ステンレス鋼を電解研磨処理するための電解研磨液であって、
酸の中性塩を含有し、
前記酸の中性塩は、フィチン酸の中性塩を含有する、電解研磨液。
【請求項4】
さらに、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸及びクエン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の中性塩を含有する、請求項3に記載の電解研磨液。
【請求項5】
さらに、ホスホン酸化合物又はその塩を含有する、請求項3に記載の電解研磨液。
【請求項6】
電解研磨液の総量を100質量%として、前記ホスホン酸化合物又はその塩の含有量が0.5~20.0質量%である、請求項1、2又は5に記載の電解研磨液。
【請求項7】
さらに、アミノカルボン酸化合物及び/又はその塩を含有する、請求項3~5のいずれか1項に記載の電解研磨液。
【請求項8】
電解研磨液の総量を100質量%として、前記アミノカルボン酸化合物及び/又はその塩の含有量が0.5~5.0質量%である、請求項1又は2に記載の電解研磨液。
【請求項9】
電解研磨液の総量を100質量%として、前記アミノカルボン酸化合物及び/又はその塩の含有量が0.5~5.0質量%である、請求項7に記載の電解研磨液。
【請求項10】
電解研磨液の総量を100質量%として、前記酸の中性塩の含有量が0.5~40質量%である、請求項1~5のいずれか1項に記載の電解研磨液。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステンレス鋼用電解研磨液に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ステンレス鋼に溶接を施すと、その溶接部分に「溶接焼け」と呼ばれる酸化スケール(溶接スケール)が発生する。この溶接スケールは種々のトラブル要因となるため除去する必要がある。溶接スケールを除去する方法としては、物理的研磨法、化学的研磨法及び電解研磨法が知られているが、なかでも、溶接スケールの除去性能に優れる電解研磨法が広く採用されている。電解研磨法は、陽極としてのステンレス鋼母材を正極に接続し、陰極を負極に接続して、陽極と陰極との間に電解研磨液を介在させて両極間に電流を通電することにより、ステンレス鋼表面に生じた溶接スケールを除去する方法である。
【0003】
この電解研磨法に用いられる電解研磨液は、酸性電解研磨液と中性又は塩基性電解研磨液に大別される。このうち、酸性電解研磨液は、中性又は塩基性電解研磨液と比較すると電解研磨処理の処理速度(溶接スケール除去速度)は速いため、近年、種々の酸性電解研磨液が提案されており、近年の工業界においては、リン酸を主成分とする酸性電解研磨液が多く使用されており、電解研磨処理の処理速度(溶接スケール除去速度)が速いことから、交流電流法又は交直重畳電流法が多用されている。しかしながら、このリン酸を酸性電解研磨液として使用し、交流電流法又は交直重畳電流法により電解研磨処理を行うと、不溶性のリン酸鉄塩が生成され、ステンレス鋼の表面処理部分が白濁化してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、中性又は塩基性電解研磨液を採用するとこの白濁化を避けることは可能であるが、従来の中性又は塩基性電解研磨液は電解研磨処理の処理速度(溶接スケール除去速度)が遅いという問題を有している。
【0005】
本発明は、このような課題を解決しようとするものであり、中性又は塩基性でありながら、電解研磨処理の処理速度(溶接スケール除去速度)を向上させた電解研磨液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、ホスホン酸及びアミノカルボン酸以外の酸の中性塩とホスホン酸化合物又はその塩とを含有するか、又は、酸の中性塩としてフィチン酸の中性塩と、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸及びクエン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の中性塩とを含有することで、中性でありながら、電解研磨処理の処理速度(溶接スケール除去速度)に優れた電解研磨液が得られることを見出した。この知見に基づいて更に研究を重ね本発明を完成した。即ち、本発明は、以下の構成を包含する。
【0007】
項1.ステンレス鋼を電解研磨処理するための電解研磨液であって、
ホスホン酸及びアミノカルボン酸以外の酸の中性塩と、
ホスホン酸化合物又はその塩、及び/又はアミノカルボン酸化合物又はその塩とを含有する、電解研磨液。
【0008】
項2.前記酸の中性塩は、リン酸、フィチン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸及びクエン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の中性塩である、項1に記載の電解研磨液。
【0009】
項3.ステンレス鋼を電解研磨処理するための電解研磨液であって、
酸の中性塩を含有し、
前記酸の中性塩は、フィチン酸の中性塩を含有する、電解研磨液。
【0010】
項4.さらに、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸及びクエン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の中性塩を含有する、項3に記載の電解研磨液。
(【0011】以降は省略されています)
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