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公開番号2025025257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129868
出願日2023-08-09
発明の名称要素画像生成装置及びそのプログラム
出願人日本放送協会
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類H04N 13/366 20180101AFI20250214BHJP(電気通信技術)
要約【課題】要素画像を高速に生成できる要素画像生成装置を提供する。
【解決手段】要素画像生成装置3は、観察者の視点位置を算出する視点位置算出部31と、視点位置の移動速度を算出する移動速度計算部32と、投影レンズ領域に含まれる表示手段の各画素が投影レンズ領域に対応した要素レンズに所属すると決定する画素所属決定部33と、要素レンズの中心と要素レンズに所属する各画素の中心とを結ぶ光線のベクトルを算出する光線ベクトル算出部34と、眼球周辺領域を通過する光線の色情報を更新すると判定する光線更新判定部35と、光線更新判定部35の判定結果に従って光線の色情報を更新する光線更新部36と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
光線追跡法及び視点追従を用いて、表示手段及びレンズアレイを備える3次元ディスプレイが表示する要素画像を生成する要素画像生成装置であって、
観察者の顔画像が入力され、入力された前記顔画像から前記観察者の視点位置を算出する視点位置算出部と、
前記視点位置算出部が算出した視点位置の変化から前記視点位置の移動速度を算出する移動速度計算部と、
前記視点位置から前記レンズアレイの各要素レンズを前記表示手段に投影した投影レンズ領域を求め、前記投影レンズ領域に含まれる前記表示手段の各画素が前記投影レンズ領域に対応した要素レンズに所属すると決定する画素所属決定部と、
前記要素レンズの中心と前記要素レンズに所属する各画素の中心とを結ぶ光線のベクトルを算出する光線ベクトル算出部と、
前記視点位置の移動速度が速い場合に広く、かつ、前記視点位置の移動速度が遅い場合に狭くなる眼球周辺領域を設定し、設定した前記眼球周辺領域を通過する光線の色情報を更新すると判定する光線更新判定部と、
前記光線更新判定部の判定結果に従って前記光線の色情報を更新する光線更新部と、
を備えることを特徴とする要素画像生成装置。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記光線更新判定部は、予め設定されたフレーム間隔で、全ての前記光線の色情報を更新すると判定することを特徴とする請求項1に記載の要素画像生成装置。
【請求項3】
前記眼球周辺領域は、球状の領域であることを特徴とする請求項1に記載の要素画像生成装置。
【請求項4】
前記眼球周辺領域は、前記視点位置の移動速度に応じて半径が大きくなる関数で表されることを特徴とする請求項3に記載の要素画像生成装置。
【請求項5】
前記眼球周辺領域は、前記視点位置の移動速度v、予め設定されたレイテンシT

、及び、予め設定された最小半径Rが含まれる以下の式を用いて、
TIFF
2025025257000008.tif
22
156
半径rが定まることを特徴とする請求項3に記載の要素画像生成装置。
【請求項6】
前記眼球周辺領域は、前記視点位置の移動速度v、予め設定された半径最小値R
Min
、予め設定された半径最大値R
Max
、及び、予め設定された閾値v
Threshold
が含まれる以下の式を用いて、
TIFF
2025025257000009.tif
23
156
半径rが定まることを特徴とする請求項3に記載の要素画像生成装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1から請求項6の何れか一項に記載の要素画像生成装置として機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、要素画像生成装置及びそのプログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
高い臨場感や没入感のあるインタラクティブな3次元映像を実現するためには、高品質な3次元映像をリアルタイムで生成及び表示する必要がある。3次元映像における高品質とは、高解像度、高フレームレート、広い奥行き再現範囲、及び、広い視域を指す。インテグラル方式は、インテグラルフォトグラフィの原理に基づく3次元映像方式の一つである(非特許文献1,2)。このインテグラル方式では、2次元ディスプレイに要素画像を表示し、表示手段の表面側に配置したレンズアレイを通して見ることで、観察者が水平及び垂直方向に視差のある3次元映像を観察できる。
【0003】
カメラで一人の観察者の視点位置を計測し、その視点位置で3次元映像を表示する視点追従型のインテグラル方式が提案されている(非特許文献3)。視点追従により、3次元ディスプレイの光学的な構成で決まる視域(光学視域)を狭めて光線密度を高められるために奥行き再現範囲を拡大させ、光学視域を動的に制御できるため視域を拡大させることができる。つまり、視点追従により3次元映像の品質を向上させることができる。
【0004】
インテグラル方式の利点は高い密度の光線群を再現できることであり、その要素画像は被写体を様々な方向から見たときの高密度な光線群で構成されている。仮想空間内に配置した複数の仮想カメラで3次元モデルを撮影し、それらの画像を並べ替えることで要素画像を生成する手法が提案されている(非特許文献4)。この手法では、仮想カメラの台数が視点数に比例するため、仮想カメラの台数が多くなる程に演算量が増大し、フレームレートが低下する。また、この手法では、仮想的な視点位置を設定するため、レンズアレイと2次元ディスプレイで定まる本来の光線ではなく、近似的な光線が再現されることになる。
【0005】
そこで、非特許文献5に記載の光線追跡法に基づいて、要素画像を生成する手法も提案されている(非特許文献6)。この手法は、仮想カメラを用いる手法と比べて、仮想カメラを配置する必要がないので、視点数が多い場合でも高フレームレートを維持できる。また、光線追跡法を用いれば、レンズアレイと2次元ディスプレイで定まる本来の光線を再現できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
G. Lippmann, “Epreuves, reversibles donnant la sensation du relief,” J. Phys., 7, 1, pp.821-825(1908)
高木, “立体映像とフラットパネル型立体表示技術光学,” 光学, 35巻, 8号, pp. 400-409, (2006)
N. Okaichi, H. Sasaki, M. Kano, J. Arai, M. Kawakita, and T. Naemura, “Design of optical viewing zone suitable for eye-tracking integral 3D display,” OSA Contin., 4, 5, pp.1415-1429 (2021)
K. Yanaka, “Integral photography using hexagonal fly’s eye lens and fractional view,” Proc. SPIE 6803, 68031K (2008)
コンピュータグラフィックス(改訂新版), CG-ARTS協会, 2015
Shujun Xing, Xinzhu Sang, Xunbo Yu, Chen Duo, Bo Pang, Xin Gao, Shenwu Yang, YanXin Guan, Binbin Yan, Jinhui Yuan, and Kuiru Wang, "High-efficient computer-generated integral imaging based on the backward ray-tracing technique and optical reconstruction," Opt. Express 25, pp.330-338 (2017)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
視点追従及び光線追跡法を併用し、高品質、かつ、高フレームレートで要素画像を生成する手法を検討する。しかし、視点追従型のインテグラル方式には、レイテンシ(遅延)に起因した視認性の問題がある。このレイテンシとは、カメラによる観察者の撮影開始から3次元映像の表示完了までに要する時間のことであり、視点位置算出処理の時間や要素画像生成の時間などを全て合わせた時間となる。このレイテンシが大きい場合、観察者が視点位置を早く動かしながら3次元映像を観察したときに、設計された光学視域を超えてサイドローブを観察することになり、視認性が悪化する。
【0008】
そこで、本発明は、要素画像を高速に生成できる要素画像生成装置及びそのプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明に係る要素画像生成装置は、光線追跡法及び視点追従を用いて、表示手段及びレンズアレイを備える3次元ディスプレイが表示する要素画像を生成する要素画像生成装置であって、視点位置算出部と、移動速度計算部と、画素所属決定部と、光線ベクトル算出部と、光線更新判定部と、光線更新部と、を備える構成とした。
【0010】
かかる構成によれば、視点位置算出部は、観察者の顔画像が入力され、入力された顔画像から観察者の視点位置を算出する。
移動速度計算部は、視点位置算出部が算出した視点位置の変化から視点位置の移動速度を算出する。
画素所属決定部は、視点位置からレンズアレイの各要素レンズを表示手段に投影した投影レンズ領域を求め、投影レンズ領域に含まれる表示手段の各画素が投影レンズ領域に対応した要素レンズに所属すると決定する。
(【0011】以降は省略されています)

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