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公開番号2025011567
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113754
出願日2023-07-11
発明の名称エミュレーションシステム
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類G06F 9/455 20180101AFI20250117BHJP(計算;計数)
要約【課題】複数種類のデータが階層構造により格納されているデータベースからエミュレーションに必要なデータを取得する場合において、エミュレーションに必要なデータが不足した状態でエミュレーションが実行されてしまうことを回避する。
【解決手段】実機における動作を実機以外の動作環境においてエミュレーションするエミュレーションシステム10は、複数種類のデータが階層構造により格納されているデータベース12と、エミュレーションに必要なデータをデータベースから取得する取得部21と、取得部により取得されたデータを用いてエミュレーションを実行する実行部22と、エミュレーションに必要な全てのデータのうち取得部により取得されていない不足データが存在するか否かを確認する確認部23と、を備え、実行部は、確認部により不足データが存在しないことが確認されると、エミュレーションを実行する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
実機における動作を実機以外の動作環境においてエミュレーションするエミュレーションシステム（１０）であって、
複数種類のデータが階層構造により格納されているデータベース（１２）と、
前記エミュレーションに必要なデータを前記データベースから取得する取得部（２１）と、
前記取得部により取得されたデータを用いて前記エミュレーションを実行する実行部（２２）と、
前記エミュレーションに必要な全てのデータのうち前記取得部により取得されていない不足データが存在するか否かを確認する確認部（２３）と、
を備え、
前記実行部は、前記確認部により前記不足データが存在しないことが確認されると、前記エミュレーションを実行するエミュレーションシステム。
続きを表示（約 640 文字）【請求項２】
前記取得部は、前記確認部により前記不足データが存在することが確認されると、当該不足データに類似する類似データを前記データベースから取得し、
前記実行部は、前記取得部により取得された前記類似データを前記不足データの代替データとして用いて前記エミュレーションを実行する請求項１に記載のエミュレーションシステム。
【請求項３】
前記取得部は、前記確認部により前記不足データが存在することが確認されると、当該不足データに類似する複数の類似データを前記データベースから取得し、
前記実行部は、前記取得部により取得された複数の前記類似データから選択した類似データを前記不足データの代替データとして用いて前記エミュレーションを実行する請求項２に記載のエミュレーションシステム。
【請求項４】
前記エミュレーション実行時において前記実行部が用いたデータを過去データとして記憶する記憶部（２４）と、
前記実行部が実行しようとする前記エミュレーションに必要なデータのうち前記過去データ以外のデータを差分データとして特定する特定部（２５）と、
を備え、
前記取得部は、前記差分データを前記データベースから新たに取得し、
前記実行部は、前記記憶部により記憶されている前記過去データと前記取得部により新たに取得された前記差分データを用いて前記エミュレーションを実行する請求項１に記載のエミュレーションシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、実機における動作を実機以外の動作環境においてエミュレーションするエミュレーションシステムに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
実機における動作を実機以外の動作環境において仮想検証するシステム、いわゆるエミュレーションシステムの開発が進められている。例えば特許文献１には、エミュレーションを実行するエミュレーションプログラムのコンテナを制御装置やサーバに配備して仮想検証を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－９１３０１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近年では、例えば機械設備やロボットなどといった実機の構造や動作が複雑化しており、これに伴い、エミュレーションに必要なデータも多種多様となり、データの複雑化や膨大化を招いている。このような事情を背景として、近年では、複数種類のデータが階層構造により整理された状態で格納されているデータベース、例えばＰＬＭデータベース（ＰＬＭ：Product Lifecycle Management／製品ライフサイクル管理）からエミュレーションに必要な各種のデータを取得してエミュレーションに用いることが考えられている。この手法によれば、多種多様となり複雑化や膨大化しているデータ群から必要なデータを効率良く取得してエミュレーションを行うことができ、エミュレーションの設定やエミュレーション自体の効率化や迅速化を図ることができる。
【０００５】
しかしながら、例えばＰＬＭデータベースなどといった複数種類のデータが階層構造により整理された状態で格納されているデータベースからデータを取得するとしても、必ずしもエミュレーションに必要な全てのデータを取得できるわけではなく、エミュレーションに必要な全てのデータが揃わず不足した状態となる場合も発生し得る。このようにデータが不足した状態では、仮にエミュレーションを実行したとしても、仮想検証を精度良く行うことは困難である。
【０００６】
本開示は、複数種類のデータが階層構造により格納されているデータベースからエミュレーションに必要なデータを取得する場合において、エミュレーションに必要なデータが不足した状態でエミュレーションが実行されてしまうことを回避できるようにしたエミュレーションシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示に係るエミュレーションシステム１０は、実機における動作を実機以外の動作環境においてエミュレーションするエミュレーションシステムであって、複数種類のデータが階層構造により格納されているデータベース１２と、前記エミュレーションに必要なデータを前記データベースから取得する取得部２１と、前記取得部により取得されたデータを用いて前記エミュレーションを実行する実行部２２と、前記エミュレーションに必要な全てのデータのうち前記取得部により取得されていない不足データが存在するか否かを確認する確認部２３と、を備え、前記実行部は、前記確認部により前記不足データが存在しないことが確認されると、前記エミュレーションを実行する。
【０００８】
本開示に係るエミュレーションシステム１０によれば、複数種類のデータが階層構造により格納されているデータベース１２からエミュレーションに必要なデータを取得する場合において、不足データが存在しないことを確認した上でエミュレーションを行うことができ、エミュレーションに必要なデータが不足した状態でエミュレーションが実行されてしまうことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本開示の一実施形態に係るエミュレーションシステムの構成例を概略的に示すブロック図
本開示の一実施形態に係るデータベースのデータ構造の一例を概略的に示す図
本開示の一実施形態に係るエミュレータのソフトウェア構成の一例を概略的に示すブロック図
本開示の一実施形態に係るエミュレーションシステムによる制御フローの一例を概略的に示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本開示のエミュレーションシステムに係る実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。図１に例示するエミュレーションシステム１０は、実機における動作を実機以外の動作環境において仮想検証つまりエミュレーションするためのシステムであって、エミュレータ１１およびデータベース１２を備える。エミュレータ１１とデータベース１２との接続は、有線接続であってもよいし、無線接続であってもよいし、エミュレータ１１とデータベース１２との間に例えばネットワーク通信網などが介在された接続形態であってもよい。エミュレーションシステム１０は、エミュレータ１１およびデータベース１２を備える単一の装置として構成されていてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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