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公開番号2025009051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111784
出願日2023-07-06
発明の名称半導体モジュール
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類H01L 23/40 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】応力緩和部材を使用しなくても半導体素子の破壊時の応力による冷却器の破損を回避することができる半導体モジュールを提供することである。
【解決手段】実施形態の半導体モジュールは、半導体チップパッケージと、冷却器と、を持つ。冷却器は、半導体チップパッケージを搭載するパッケージ搭載面に、半導体チップパッケージのコレクタ側に接合される凸部を持つ。冷却器の内部には、冷媒を流す冷媒路が形成される。冷媒路は、パッケージ搭載面の法線方向から見て、凸部と重ならないように配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
半導体チップのコレクタ側およびエミッタ側の各々に金属電極を接合した半導体チップパッケージと、
前記半導体チップパッケージの前記コレクタ側に配置される冷却器と、を備え、
前記冷却器は、前記半導体チップパッケージを搭載するパッケージ搭載面に、前記半導体チップパッケージの前記コレクタ側に接合される凸部を備え、
前記冷却器の内部には、冷媒を流す冷媒路が形成され、
前記冷媒路は、前記パッケージ搭載面の法線方向から見て、前記凸部と重ならないように配置されている、半導体モジュール。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
複数の前記半導体チップパッケージを備え、
前記冷却器は、前記複数の半導体チップパッケージに対応する複数の前記凸部を備え、
前記パッケージ搭載面の法線方向から見て、互いに隣り合う一対の前記凸部の間に、単一の前記冷媒路が配置されている、請求項1に記載の半導体モジュール。
【請求項3】
前記複数の半導体チップパッケージは、前記パッケージ搭載面の法線方向から見て、前記複数の半導体チップパッケージが第一の方向に並んだパッケージ列を形成するとともに、前記第一の方向と交差する第二の方向に複数の前記パッケージ列が並んで配置され、
前記パッケージ搭載面の法線方向から見て、互いに隣り合う一対の前記パッケージ列の間に、単一の前記冷媒路が配置されている、請求項2に記載の半導体モジュール。
【請求項4】
前記冷媒路は、前記パッケージ列に沿って前記第一の方向に延び、前記パッケージ列の前記第一の方向の端部よりも、前記第一の方向の外側の領域に前記端部を至らしめ、
前記冷媒路の前記端部は、前記外側の領域で前記第一の方向で折り返すように変化し、前記第二の方向で隣り合う他の冷媒路の端部に繋がっている、請求項3に記載の半導体モジュール。
【請求項5】
前記冷媒路は、前記パッケージ列に沿って前記第一の方向に延び、前記第二の方向で隣り合う他の冷媒路に繋がることなく、前記冷却器の外面に至っている、請求項3に記載の半導体モジュール。
【請求項6】
複数の前記半導体チップパッケージを備え、
前記冷却器は、前記複数の半導体チップパッケージに対応する複数の凸部を備え、
前記パッケージ搭載面の法線方向から見て、互いに隣り合う一対の前記凸部の間に、前記法線方向に重なる複数の冷媒路が配置されている、請求項1に記載の半導体モジュール。
【請求項7】
前記半導体チップパッケージは、前記半導体チップと、前記半導体チップを収容する金属ケースと、を備え、
前記金属ケース内には、前記半導体チップを絶縁するための絶縁性封止材が封入されている、請求項1から6の何れか一項に記載の半導体モジュール。
【請求項8】
前記金属ケースは、前記冷却器の前記パッケージ搭載面に対向する部位に、前記凸部を通過させて前記半導体チップの前記コレクタ側に接合可能とする開口部を備えるとともに、前記パッケージ搭載面の法線方向に沿う側部に、前記半導体チップの前記エミッタ側から延びる出力端子を通過させる側部開口部を備え、
前記冷却器は、前記パッケージ搭載面の外周側で前記法線方向に起立する側壁とともに、前記半導体チップパッケージを収容するモジュールケースのケース本体を形成し、
前記ケース本体における前記法線方向で前記冷却器と反対側のケース開口部は、天板によって閉塞され、
前記出力端子は、前記金属ケースの外部に突出し、前記法線方向で前記冷却器と反対側に延びて、前記天板に接合されている、請求項7に記載の半導体モジュール。
【請求項9】
前記パッケージ搭載面の法線方向で、前記半導体チップパッケージと前記凸部との間に、熱伝導性および導電性を有する中間部材が配置され、
前記半導体チップパッケージと前記冷却器とは、前記パッケージ搭載面の前記法線方向に沿うボルトで締結されている、請求項1に記載の半導体モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体モジュールに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体モジュールの構造として、半導体素子のソース/エミッタ側に応力緩和部材を有し、応力緩和を行うものがある。この構造では、ソース/エミッタ電極、ドレイン/コレクタ電極のそれぞれに、絶縁板を介した上で、上下に冷却器を配置している。冷却器の冷媒路は、それぞれ半導体素子の直下に配置されている。
【0003】
上記従来の構造では、応力を回避する方法として応力緩和部材を使用しているが、部材費、製造コストが高くなるため、応力緩和部材を使用しない構造としたい。しかし、冷媒路を半導体素子の直下に配置すると、半導体素子が短絡破壊等で破壊した際に、冷却器側に発生する応力によって冷媒路の負荷が増大する虞がある。すなわち、従来技術では、応力緩和部材を使用しない場合、半導体素子の破壊時の応力によって冷却器の冷媒路が破損する懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-26667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、応力緩和部材を使用しなくても半導体素子の破壊時の応力による冷却器の破損を回避することができる半導体モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の半導体モジュールは、半導体チップパッケージと、冷却器と、を持つ。冷却器は、半導体チップパッケージを搭載するパッケージ搭載面に、半導体チップパッケージのコレクタ側に接合される凸部を持つ。冷却器の内部には、冷媒を流す冷媒路が形成される。冷媒路は、パッケージ搭載面の法線方向から見て、凸部と重ならないように配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態の半導体モジュールの要部を示す正面図。
実施形態の半導体モジュールの作用を示す図1に相当する正面図。
上記半導体モジュールにおける複数の半導体チップパッケージおよび凸部ならびに水冷パイプの配置を示す平面図。
上記水冷パイプの第一の変形例を示す図3に相当する平面図。
上記水冷パイプの第二の変形例を示す図1に相当する正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の半導体モジュールを、図面を参照して説明する。なお、同一の又は対応する構成要素には同一の符号を付して複数回の説明を省略する場合がある。
【0009】
(半導体モジュール1)
図1は、実施形態の半導体モジュール1の要部を示す正面図である。図2は、実施形態の半導体モジュール1の作用を示す図1に相当する正面図である。図3は、半導体モジュール1における複数の半導体チップパッケージ10および凸部35ならびに水冷パイプ7の配置を示す平面図である。
実施形態の半導体モジュール1は、半導体素子(半導体チップ)2を含む半導体チップパッケージ10を、モジュールケース5内に複数収容した構成である。半導体モジュール1は、複数の半導体チップパッケージ10と、複数の半導体チップパッケージ10を収容するモジュールケース5と、を備えている。
【0010】
実施形態の半導体モジュール1は、MW級等の大容量電力変換器向けの半導体装置である。半導体モジュール1は、IGBT等の半導体素子2を含む半導体チップパッケージ10を複数並列に備えて電流量を確保している。半導体モジュール1は、モジュールケース5内に複数の半導体チップパッケージ10を格子状に配置している。例えば、半導体モジュール1は、設備内の水平な床面(設置場所)Gに設置される。半導体モジュール1は、モジュールケース5の下面を床面Gと平行にして設置される。
(【0011】以降は省略されています)

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