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公開番号2025005489
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023105656
出願日2023-06-28
発明の名称位置特定システムおよび位置特定方法
出願人サクサ株式会社
代理人個人
主分類G01S 5/14 20060101AFI20250109BHJP(測定;試験)
要約【課題】基地局が2つの場合であっても短い時間で無線端末の存在位置を精度よく特定する。
【解決手段】本発明の位置特定システム10では、距離計算装置11が、基地局A,Bから送信された電波の受信電波強度に基づいて、基地局A,Bと無線端末Tとの間の距離を計算し、位置推定装置12が、これら距離と基地局A,Bの設置位置とに基づいて、無線端末Tが存在する2つの候補位置を推定し、位置特定装置13が、基地局Aまたは基地局Bから、これら推定位置の方向へ指向性のある電波を個別に送信し、無線端末Tにおけるその電波の受信可否に基づいて、2つの候補位置のいずれか一方を無線端末Tの存在位置として特定する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
異なる位置に設置されているとともにその設置位置が既知である第1および第2の基地局と、前記第1および第2の基地局と無線通信するとともに前記第1および第2の基地局から送信された電波の受信電波強度を測定する無線端末とを備える無線システムにおける前記無線端末の位置を特定する位置特定システムであって、
前記無線端末で測定された第1および第2の基地局からの電波の受信電波強度に基づいて、前記第1の基地局と前記無線端末との間の距離を示す第1の距離と、前記第2の基地局と前記無線端末との間の距離を示す第2の距離とを計算する距離計算装置と、
前記距離計算装置で計算した前記第1および第2の距離と、前記第1および第2の基地局の設置位置を示す位置情報とに基づいて、前記無線端末が存在する2つの候補位置を推定する位置推定装置と、
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくとも何れか一方に対して、前記位置推定装置で推定された2つの候補位置の方向へ、指向性を有する電波を送信するように指示し、前記無線端末における前記指向性を有する電波の受信可否に基づいて、前記2つの候補位置のいずれかを前記無線端末の存在位置として特定する位置特定装置と
を備える位置特定システム。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記位置特定装置は、
前記第1の基地局および前記第2の基地局のうち前記無線端末に近い基地局に対して、前記指向性を有する電波の送信を指示するように構成されている
請求項1に記載の位置特定システム。
【請求項3】
前記位置特定装置は、
前記第1の基地局に対して、前記2つの候補位置のうち一つの候補位置の方向に前記指向性を有する電波の送信を指示し、前記第2の基地局に対して、前記2つの候補位置のうち他の候補位置の方向に前記指向性を有する電波の送信を指示するように構成されている
請求項1に記載の位置特定システム。
【請求項4】
異なる位置に設置されているとともにその設置位置が既知である第1および第2の基地局と、前記第1および第2の基地局と無線通信するとともに前記第1および第2の基地局から送信された電波の受信電波強度を測定する無線端末とを備える無線システムにおいて実行される位置特定方法であって、
前記無線端末で測定された第1および第2の基地局からの電波の受信電波強度に基づいて、前記第1の基地局と前記無線端末との間の距離を示す第1の距離と、前記第2の基地局と前記無線端末との間の距離を示す第2の距離とを計算する距離計算ステップと、
前記距離計算ステップで計算した前記第1および第2の距離と、前記第1および第2の基地局の設置位置を示す位置情報とに基づいて、前記無線端末が存在する2つの候補位置を推定する位置推定ステップと、
前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくとも何れか一方に対して、前記位置推定ステップで推定された2つの候補位置の方向へ、指向性を有する電波を送信するように指示し、前記無線端末における前記指向性を有する電波の受信可否に基づいて、前記2つの候補位置のいずれかを前記無線端末の存在位置として特定する位置特定ステップと
を含む位置特定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電波を用いて無線端末の存在位置を特定する位置特定技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電波を用いて無線端末が存在する位置を特定する技術として、それぞれ異なる位置に設置された複数の基地局の各々から送信された電波を無線端末で受信し、その電波の受信電波強度に基づいて無線端末の位置を特定する技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、設置位置が既知である3つの発信機(基地局)から送信された電波を受信機(無線端末)で受信して、その受信電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を測定し、予め設定されている受信電波強度と距離との関係に基づいて、得られた受信電波強度に基づいて受信機から3つの発信機のそれぞれまでの3つの距離を計算し、既知である3つの発信機の設置位置に基づいて受信機の存在位置を3点測位法により特定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6740488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、電波を用いて受信機(無線端末)の存在位置を特定する際、少なくとも3つの発信機(基地局)が必要となるため、受信機の周囲に発信機が2つしか存在しない場合には、受信機の存在位置を特定できないという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1に記載の従来技術とは別個に、いわゆるビームフォーミングの技術を用いて、送信方向を変化させながら指向性を高めた電波すなわちビーム信号を1つの基地局から送信し、そのビーム信号を無線端末で受信できた送信方向と、そのとき無線端末で検出された受信電界強度から求めた基地局との距離とに基づいて、既知である基地局の設置位置から無線端末の存在位置を特定する方法も考えられる。
【0007】
しかしこの方法では、送信方向を順次変更する必要があるため、無線端末の存在位置を特定できるまでにある程度時間を要し、存在位置の特定精度を向上するために指向性を高くするほどビーム信号の送信回数が増加して、存在位置の特定までに要する所要時間が増加するという問題点があった。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、基地局が2つの場合であっても短い時間で無線端末の存在位置を精度よく特定できる位置特定技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するために、本発明にかかる位置特定システムは、異なる位置に設置されているとともにその設置位置が既知である第1および第2の基地局と、前記第1および第2の基地局と無線通信するとともに前記第1および第2の基地局から送信された電波の受信電波強度を測定する無線端末とを備える無線システムにおける前記無線端末の位置を特定する位置特定システムであって、前記無線端末で測定された第1および第2の基地局からの電波の受信電波強度に基づいて、前記第1の基地局と前記無線端末との間の距離を示す第1の距離と、前記第2の基地局と前記無線端末との間の距離を示す第2の距離とを計算する距離計算装置と、前記距離計算装置で計算した前記第1および第2の距離と、前記第1および第2の基地局の設置位置を示す位置情報とに基づいて、前記無線端末が存在する2つの候補位置を推定する位置推定装置と、前記第1の基地局および前記第2の基地局の少なくとも何れか一方に対して、前記位置推定装置で推定された2つの候補位置の方向へ、指向性を有する電波を送信するように指示し、前記無線端末における前記指向性を有する電波の受信可否に基づいて、前記2つの候補位置のいずれかを前記無線端末の存在位置として特定する位置特定装置とを備える。
【0010】
また、本発明にかかる上記位置特定システムの一構成例では、前記位置特定装置は、
前記第1の基地局および前記第2の基地局のうち前記無線端末に近い基地局に対して、前記指向性を有する電波の送信を指示するように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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