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公開番号
2025001861
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023101587
出願日
2023-06-21
発明の名称
ロータの製造方法
出願人
トヨタ紡織株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H02K
15/035 20250101AFI20241226BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】ロータの生産性を向上させることができるロータの製造方法を提供する。
【解決手段】充填工程では、磁石20が収容された磁石収容孔13に対して、所定の温度に加熱されて溶融した樹脂材30を充填することにより、樹脂材30の熱によってロータコア11を昇温させる。配置工程では、樹脂材30が充填されたロータコア11の第1端面11a及び第2端面11bにエンドプレート40を配置することにより、昇温されたロータコア11の熱によってエンドプレート40を昇温させる。溶接工程では、ロータコア11及びエンドプレート40の温度が低下する途中において、ロータコア11及びエンドプレート40の温度が使用時温度範囲内であるときに、ロータコア11に対してエンドプレート40を溶接する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の磁石収容孔を有する筒状のロータコアと、前記磁石収容孔に収容された磁石と、前記磁石収容孔に充填され、前記ロータコアに対して前記磁石を固定する熱可塑性の樹脂材と、前記ロータコアと線膨張係数が異なる材料で形成され、前記ロータコアの軸線方向における端部に溶接されたエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、
前記磁石が収容された前記磁石収容孔に対して、所定の温度に加熱されて溶融した前記樹脂材を充填することにより、前記樹脂材の熱によって前記ロータコアを昇温させる充填工程と、
前記樹脂材が充填された前記ロータコアの軸線方向における一端面に前記エンドプレートを配置することにより、前記昇温された前記ロータコアの熱によって前記エンドプレートを昇温させる配置工程と、
前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する溶接工程と、を備え、
前記溶接工程では、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が低下する途中において、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が、前記所定の温度よりも低い温度であって前記ロータの使用時における使用時温度範囲内であるときに、前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する、
ロータの製造方法。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
複数の磁石収容孔を有する筒状のロータコアと、前記磁石収容孔に収容された磁石と、前記磁石収容孔に充填され、前記ロータコアに対して前記磁石を固定する熱可塑性の樹脂材と、前記ロータコアと線膨張係数が異なる材料で形成され、前記ロータコアの軸線方向における端部に溶接されるエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、
前記磁石が収容された前記磁石収容孔に対して、所定の温度に加熱されて溶融した前記樹脂材を充填することにより、前記樹脂材の熱によって前記ロータコアを昇温させる充填工程と、
前記樹脂材が充填された前記ロータコアの軸線方向における一端面に、予備加熱された前記エンドプレートを配置する配置工程と、
前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する溶接工程と、を備え、
前記溶接工程では、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が低下する途中において、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が、前記所定の温度よりも低い温度であって前記ロータの使用時における使用時温度範囲内であるときに、前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する、
ロータの製造方法。
【請求項3】
前記充填工程では、第1型と第2型とにより前記ロータコアを前記軸線方向において挟み込むとともに、前記第1型及び前記第2型の少なくとも一方を前記使用時温度範囲内の温度よりも低い温度に加熱した状態で前記磁石収容孔に前記樹脂材を充填する、
請求項1または請求項2に記載のロータの製造方法。
【請求項4】
前記複数の磁石収容孔のうち前記ロータコアの周方向に隣り合う一対の前記磁石収容孔は、前記ロータコアの径方向の外側の部分ほど前記周方向における距離が小さくなるように形成されるとともに、前記径方向の外側の端部に前記樹脂材が充填される充填部を有しており、
前記溶接工程では、前記ロータコアの外周部のうち、前記一対の磁石収容孔の前記充填部同士の間の部分に対して前記エンドプレートを溶接する、
請求項1または請求項2に記載のロータの製造方法。
【請求項5】
前記エンドプレートは、前記ロータコアの軸線方向における両端部に溶接される第1エンドプレート及び第2エンドプレートを含み、
前記充填工程では、前記ロータコアの軸線方向における一方側から前記磁石収容孔に前記樹脂材を充填し、
前記配置工程では、前記ロータコアの前記一方側の端面及び前記一方側の端面とは反対側の端面に前記第1エンドプレート及び前記第2エンドプレートをそれぞれ配置し、
前記溶接工程では、前記ロータコア及び前記第1エンドプレートの温度が前記使用時温度範囲内であるときに前記ロータコアに対して前記第1エンドプレートを溶接した後、前記ロータコア及び前記第2エンドプレートの温度が前記使用時温度範囲内であるときに前記第2エンドプレートを溶接する、
請求項1または請求項2に記載のロータの製造方法。
【請求項6】
前記溶接工程では、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が使用時温度範囲内であるときに、前記ロータコアの周方向に間隔をおいて位置する複数の部位に対して、前記エンドプレートを順次溶接する、
請求項1または請求項2に記載のロータの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、回転電機のロータとして、磁石収容孔を有する筒状のロータコアと、磁石収容孔に収容された磁石と、ロータコアに溶接されたエンドプレートとを備えるものが知られている。磁石は、磁石収容孔に充填された樹脂材を介してロータコアに固定されている。エンドプレートは、ロータコアの軸線方向における両端部に溶接されることにより、磁石収容孔からの磁石の飛び出しを規制している。
【0003】
回転電機の使用時には、ロータ全体の温度が上昇する。このため、ロータコアとエンドプレートとの線膨張係数が互いに異なる場合、ロータコアとエンドプレートとの熱膨張時の変形量が互いに異なる。これにより、ロータコアとエンドプレートとの溶接部分に内部応力が発生するため、溶接部分の強度が低下するおそれがある。
【0004】
特許文献1には、ロータコアの軸線方向の両端部にエンドプレートを溶接する際に、ロータコアの両端面の温度差が小さくなるようにロータコアを冷却するロータの製造方法が開示されている。特許文献1に記載の方法では、磁石が収容された磁石収容孔に熱硬化性の樹脂材を充填した後、樹脂材が熱硬化する温度以上にロータコアを加熱する。その後、ロータコアの両端面の温度がロータの使用時における温度範囲に収まるように、送風によってロータコアを冷却する。こうして両端面の温度差が小さくなるように冷却されたロータコアの両端部に対してエンドプレートが溶接されることにより、ロータコアとエンドプレートとの溶接部分の強度の低下が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-118567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載の方法では、磁石収容孔に樹脂材が充填された後に、ロータコアが加熱されて樹脂材が熱硬化する。そして、ロータコアが冷却された後に、ロータコアに対してエンドプレートが溶接される。こうしたロータの製造工程には時間を要するため、ロータの生産性を向上させる上で改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためのロータの製造方法は、複数の磁石収容孔を有する筒状のロータコアと、前記磁石収容孔に収容された磁石と、前記磁石収容孔に充填され、前記ロータコアに対して前記磁石を固定する熱可塑性の樹脂材と、前記ロータコアと線膨張係数が異なる材料で形成され、前記ロータコアの軸線方向における端部に溶接されたエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、前記磁石が収容された前記磁石収容孔に対して、所定の温度に加熱されて溶融した前記樹脂材を充填することにより、前記樹脂材の熱によって前記ロータコアを昇温させる充填工程と、前記樹脂材が充填された前記ロータコアの軸線方向における一端面に前記エンドプレートを配置することにより、前記昇温された前記ロータコアの熱によって前記エンドプレートを昇温させる配置工程と、前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する溶接工程と、を備え、前記溶接工程では、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が低下する途中において、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が、前記所定の温度よりも低い温度であって前記ロータの使用時における使用時温度範囲内であるときに、前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する。
【0008】
上記方法によれば、ロータコア及びエンドプレートの温度が、使用時温度範囲内であるときに、ロータコアに対してエンドプレートが溶接される。このため、ロータコアとエンドプレートとの溶接部分の強度の低下を抑制することができる。
【0009】
ここで、ロータコアは、溶融した熱可塑性の樹脂材が磁石収容孔に充填された際に、当該樹脂材の熱によって昇温する。また、エンドプレートは、昇温したロータコアの一端面に配置されることにより、当該ロータコアの熱によって昇温する。そして、ロータコア及びエンドプレートの温度が低下する途中において、当該温度が使用時温度範囲内に収まっている間に、ロータコアに対してエンドプレートが溶接される。以上のことから、溶融した樹脂材の熱を利用して、ロータコア及びエンドプレートの温度を使用時温度範囲内にすることができる。これにより、磁石収容孔への樹脂材の充填とロータコアの昇温とを兼ねることができる。したがって、ロータの生産性を向上させることができる。
【0010】
上記課題を解決するためのロータの製造方法は、複数の磁石収容孔を有する筒状のロータコアと、前記磁石収容孔に収容された磁石と、前記磁石収容孔に充填され、前記ロータコアに対して前記磁石を固定する熱可塑性の樹脂材と、前記ロータコアと線膨張係数が異なる材料で形成され、前記ロータコアの軸線方向における端部に溶接されるエンドプレートと、を備えるロータの製造方法であって、前記磁石が収容された前記磁石収容孔に対して、所定の温度に加熱されて溶融した前記樹脂材を充填することにより、前記樹脂材の熱によって前記ロータコアを昇温させる充填工程と、前記樹脂材が充填された前記ロータコアの軸線方向における一端面に、予備加熱された前記エンドプレートを配置する配置工程と、前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する溶接工程と、を備え、前記溶接工程では、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が低下する途中において、前記ロータコア及び前記エンドプレートの温度が、前記所定の温度よりも低い温度であって前記ロータの使用時における使用時温度範囲内であるときに、前記ロータコアに対して前記エンドプレートを溶接する。
(【0011】以降は省略されています)
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