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公開番号2024174288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092031
出願日2023-06-05
発明の名称過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット、及び過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法
出願人国立大学法人鳥取大学
代理人個人,個人
主分類F03D 7/06 20060101AFI20241210BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】ブレーキ用抵抗を必要としない、過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット、及び同垂直軸風車発電ユニットの制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットは、整流器50から出力される電力を検知する発電機出力検知手段60と、整流器50とDC/AC変換器90との間に配置する開放スイッチ70とを有し、制御部は、発電機出力検知手段60が所定値を検知すると開放スイッチ70を開いてDC/AC変換器90への電力供給を停止することを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
過回転抑制機構を備えた垂直軸風車と、
前記垂直軸風車の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、
前記発電機から出力される交流の電力を直流に変換する整流器と
を備え、
前記整流器から出力される電力をDC/AC変換器に入力する
過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットであって、
前記整流器から出力される前記電力を検知する発電機出力検知手段と、
前記整流器と前記DC/AC変換器との間に配置する開放スイッチと
を有し、
制御部は、前記発電機出力検知手段が所定値を検知すると前記開放スイッチを開いて前記DC/AC変換器への電力供給を停止する
ことを特徴とする過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記垂直軸風車が、
前記発電機を有する基部と、
前記基部に対して垂直軸周りに回転する回転部と、
前記回転部にアームを介して連結されて前記垂直軸周りに回転する複数の風車翼と
を備え、
前記過回転抑制機構が、
前記アームに設けられ、前記回転部と前記風車翼とを結ぶアーム軸の軸周りに回転可能な過回転抑制用の可動部と、
前記可動部に設けられ、前記風車翼の回転時に生じる遠心力、空気力、及び重力の作用によって前記可動部を前記アーム軸周りに傾斜させ、前記風車翼の回転停止時には前記可動部を初期状態に戻す過回転抑制誘導体と
を備え、
前記可動部に働く空気力によって、設定回転数以上では前記垂直軸風車が回転しない
ことを特徴とする請求項1に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット。
【請求項3】
前記発電機が、あらかじめ設定された動作点で動作するようにPWM制御される
ことを特徴とする請求項1に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット。
【請求項4】
過回転抑制機構を備えた垂直軸風車と、
前記垂直軸風車の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、
前記発電機から出力される交流の電力を直流に変換する整流器と
を備え、
前記整流器から出力される電力をDC/AC変換器に入力する
過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法であって、
前記整流器から出力される前記電力を検知する発電機出力検知手段と、
前記整流器と前記DC/AC変換器との間に配置する開放スイッチと
を有し、
前記発電機出力検知手段が所定値を検知すると前記開放スイッチを開いて前記DC/AC変換器への電力供給を停止する
ことを特徴とする過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法。
【請求項5】
前記垂直軸風車が、
前記発電機を有する基部と、
前記基部に対して垂直軸周りに回転する回転部と、
前記回転部にアームを介して連結されて前記垂直軸周りに回転する複数の風車翼と
を備え、
前記過回転抑制機構が、
前記アームに設けられ、前記回転部と前記風車翼とを結ぶアーム軸の軸周りに回転可能な過回転抑制用の可動部と、
前記可動部に設けられ、前記風車翼の回転時に生じる遠心力、空気力、及び重力の作用によって前記可動部を前記アーム軸周りに傾斜させ、前記風車翼の回転停止時には前記可動部を初期状態に戻す過回転抑制誘導体と
を備え、
前記可動部に働く空気力によって、設定回転数以上では前記垂直軸風車が回転しない
ことを特徴とする請求項4に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法。
【請求項6】
前記発電機が、あらかじめ設定された動作点で動作するようにPWM制御される
ことを特徴とする請求項4に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直軸風車に関するもので、更に詳細には、過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット、及び同垂直軸風車発電ユニットの制御方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
風速が強くなると、風車の回転速度が速くなり、風車の強度的な安全や電気回路の保護を図る必要がある。例えば、特許文献1の背景技術(段落番号[0003] 図9)で記載されているように、パワーコンディショナーへの入力電力が所定値を超える場合には、パワーコンディショナーの保護のために、ブレーキ用抵抗で電力を消費し、発電機には高い電流によって制動トルクを発生させて風車を減速させることが行われている。
ところで、水平軸風車は商業的理由から一般的に大型であり、強風に晒される海岸線、山岳地帯等に設置場所が限定される。一方、小型の垂直軸風車は平均風速3.7m/s程度の風でも発電可能であるため、日本中のほぼ全域で設置可能であり、地元で発電し地元で消費する地産地消型に適し、期待度の高い風車である。
出願人は、垂直軸風車として、発電機を有する基部と、基部に対して垂直軸周りに回転する回転部と、回転部にアームを介して連結されて垂直軸周りに回転する複数の風車翼とを備え、アームは、回転部と風車翼とを結ぶアーム軸の軸周りに回転可能な過回転抑制用の可動部を有し、可動部に、風車の回転時に生じる遠心力、空気力、及び重力の作用によって可動部をアーム軸周りに傾斜させ、風車の回転停止時には可動部を初期状態に戻す過回転抑制誘導体を備えた垂直軸風車を既に提案している(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-10424号公報
特開2022-108917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従前のブレーキ用抵抗で電力を消費する方式は、ブレーキ用抵抗を必要とするため、コスト増加の大きな要因であり、小型の垂直軸風車の長所が失われてしまう。
出願人の提案している過回転抑制機構を備えた垂直軸風車は、たとえ強風状態で発電機が無負荷になった場合でも、設定回転数以上では回転しないという特徴を有している。
【0005】
本発明は、ブレーキ用抵抗を必要としない、過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニット、及び同垂直軸風車発電ユニットの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットは、過回転抑制機構を備えた垂直軸風車と、前記垂直軸風車の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、前記発電機から出力される交流の電力を直流に変換する整流器とを備え、前記整流器から出力される電力をDC/AC変換器に入力する過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットであって、前記整流器から出力される前記電力を検知する発電機出力検知手段と、前記整流器と前記DC/AC変換器との間に配置する開放スイッチとを有し、制御部は、前記発電機出力検知手段が所定値を検知すると前記開放スイッチを開いて前記DC/AC変換器への電力供給を停止することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットにおいて、前記垂直軸風車が、前記発電機を有する基部と、前記基部に対して垂直軸周りに回転する回転部と、前記回転部にアームを介して連結されて前記垂直軸周りに回転する複数の風車翼とを備え、前記過回転抑制機構が、前記アームに設けられ、前記回転部と前記風車翼とを結ぶアーム軸の軸周りに回転可能な過回転抑制用の可動部と、前記可動部に設けられ、前記風車翼の回転時に生じる遠心力、空気力、及び重力の作用によって前記可動部を前記アーム軸周りに傾斜させ、前記風車翼の回転停止時には前記可動部を初期状態に戻す過回転抑制誘導体とを備え、前記可動部に働く空気力によって、設定回転数以上では前記垂直軸風車が回転しないことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットにおいて、前記発電機が、あらかじめ設定された動作点で動作するようにPWM制御されることを特徴とする。
請求項4記載の本発明の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法は、過回転抑制機構を備えた垂直軸風車と、前記垂直軸風車の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、前記発電機から出力される交流の電力を直流に変換する整流器とを備え、前記整流器から出力される電力をDC/AC変換器に入力する過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法であって、前記整流器から出力される前記電力を検知する発電機出力検知手段と、前記整流器と前記DC/AC変換器との間に配置する開放スイッチとを有し、前記発電機出力検知手段が所定値を検知すると前記開放スイッチを開いて前記DC/AC変換器への電力供給を停止することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法において、前記垂直軸風車が、前記発電機を有する基部と、前記基部に対して垂直軸周りに回転する回転部と、前記回転部にアームを介して連結されて前記垂直軸周りに回転する複数の風車翼とを備え、前記過回転抑制機構が、前記アームに設けられ、前記回転部と前記風車翼とを結ぶアーム軸の軸周りに回転可能な過回転抑制用の可動部と、前記可動部に設けられ、前記風車翼の回転時に生じる遠心力、空気力、及び重力の作用によって前記可動部を前記アーム軸周りに傾斜させ、前記風車翼の回転停止時には前記可動部を初期状態に戻す過回転抑制誘導体とを備え、前記可動部に働く空気力によって、設定回転数以上では前記垂直軸風車が回転しないことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項4に記載の過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットの制御方法において、前記発電機が、あらかじめ設定された動作点で動作するようにPWM制御されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発電機出力検知手段が所定値を検知すると開放スイッチを開くことで、DC/AC変換器を保護できるとともに、過回転抑制機構によって設定回転数以上では垂直軸風車が回転しないため、ブレーキ用抵抗を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施例による過回転抑制機構を備えた垂直軸風車の全体構成図
同垂直軸風車の要部斜視図
本実施例による過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットを示すブロック図及び動作点の説明図
本発明の一実施例による過回転抑制機構を備えた垂直軸風車での発電機特性の設定方法を説明するグラフ
風速V = 3 m/sから風速16 m/sの範囲において、無負荷トルクを差し引く前の風車の純粋な軸トルク特性と動作点の近似曲線(図4(d))を描いたグラフ
図5に示すグラフに、PWM制御及びDC/AC変換器の許容値相当のトルク曲線と発電機の許容最大回転数とを加えたグラフ
PWM制御における動作点設定方法の一実施例を示すグラフ
図7に示す動作点設定を行った場合に予想される、風車回転数と風車の軸トルク特性、及び風車のパワーカーブ
PWM制御における動作点設定方法の他の実施例を示すグラフ
図9に示す動作点設定を行った場合に予想される、風車回転数と風車の軸トルク特性、及び風車のパワーカーブ
図7に示す動作点と図9に示す動作点との比較を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットは、整流器から出力される電力を検知する発電機出力検知手段と、整流器とDC/AC変換器との間に配置する開放スイッチとを有し、制御部は、発電機出力検知手段が所定値を検知すると開放スイッチを開いてDC/AC変換器への電力供給を停止するものである。
本実施の形態によれば、発電機出力検知手段が所定値を検知すると開放スイッチを開いてブレーキ用抵抗に切り替えることなくDC/AC変換器への電力供給を停止することで、DC/AC変換器を保護できるとともに、過回転抑制機構によって設定回転数以上では垂直軸風車が回転しないため、ブレーキ用抵抗を必要としない。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による過回転抑制機構を備えた垂直軸風車発電ユニットにおいて、垂直軸風車が、発電機を有する基部と、基部に対して垂直軸周りに回転する回転部と、回転部にアームを介して連結されて垂直軸周りに回転する複数の風車翼とを備え、過回転抑制機構が、アームに設けられ、回転部と風車翼とを結ぶアーム軸の軸周りに回転可能な過回転抑制用の可動部と、可動部に設けられ、風車翼の回転時に生じる遠心力、空気力、及び重力の作用によって可動部をアーム軸周りに傾斜させ、風車翼の回転停止時には可動部を初期状態に戻す過回転抑制誘導体とを備え、可動部に働く空気力によって、設定回転数以上では垂直軸風車が回転しないものである。
本実施の形態によれば、ブレーキ用抵抗を必要とすることなく、DC/AC変換器への電力供給を停止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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