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公開番号2024171774
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088974
出願日2023-05-30
発明の名称ガスエンジン
出願人株式会社ジャパンエンジンコーポレーション
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F02F 1/24 20060101AFI20241205BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ガス蓄圧室及び作動油蓄圧室を備えたガスエンジンにおいて、その重量バランスに起因した揺れを抑制する。
【解決手段】エンジン1は、シリンダ16内で水素ガスを燃焼可能なガスエンジンである。このエンジン1は、シリンダライナ14と、シリンダ16の蓋となるシリンダカバー15と、作動油の油圧に応じて作動することで、シリンダ16内に水素ガスを噴射するガス噴射弁30と、水素ガスを蓄圧するガス蓄圧室34と、作動油の油圧に応じて作動することで、ガス蓄圧室34及びガス噴射弁30の接続を遮断するガスゲート弁35と、作動油を蓄圧する作動油蓄圧室41,45と、を備える。そして、ガス蓄圧室34及び作動油蓄圧室41,45のうちの少なくとも一方は、シリンダカバー15の内部に配置される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダ内でガス燃料を燃焼可能なガスエンジンであって、
ピストンを往復移動させるシリンダライナと、
前記シリンダライナの上端に固定され、前記シリンダの蓋となるシリンダカバーと、
作動油の油圧に応じて作動することで、前記シリンダ内に前記ガス燃料を噴射するガス噴射弁と、
前記ガス燃料を蓄圧するガス蓄圧室と、
前記作動油の油圧に応じて作動することで、前記ガス蓄圧室及び前記ガス噴射弁の接続を遮断するガスゲート弁と、
前記作動油を蓄圧する作動油蓄圧室と、を備え、
前記ガス蓄圧室及び前記作動油蓄圧室のうちの少なくとも一方は、前記シリンダカバーの内部に配置される
ことを特徴とするガスエンジン。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載されたガスエンジンにおいて、
前記ガス蓄圧室及び前記ガス噴射弁を接続するガス供給路を備え、
前記ガス燃料は、水素ガスであり、
前記ガス蓄圧室及び前記ガス供給路が、前記シリンダカバーの内部に配置される
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたガスエンジンにおいて、
前記シリンダカバーは、
該シリンダカバーを前記シリンダライナに締結するための締結具が挿入され、前記ピストンの中心軸まわりの周方向に沿って配置される複数の締結孔と
前記中心軸に直交する径方向において、前記複数の締結孔の外側に突出するフランジ部と、を有し、
前記ガス蓄圧室は、前記フランジ部の内部に配置され、
前記ガスゲート弁は、前記フランジ部に挿入される
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項4】
請求項1に記載されたガスエンジンにおいて、
前記シリンダカバーに設けられ、前記作動油の供給源が接続される供給源接続部と、
前記ガスゲート弁への前記作動油の供給を制御することで、該ガスゲート弁を開閉させるゲート制御弁と、
前記ガス噴射弁への前記作動油の供給を制御することで、該ガス噴射弁を開閉させる噴射制御弁と、
前記作動油蓄圧室は、
前記供給源接続部から前記ゲート制御弁に至る第1油路の途中に配置され、前記供給源から供給された前記作動油を、前記ゲート制御弁を介して前記ガスゲート弁に供給する第1蓄圧室と、
前記ゲート制御弁から前記噴射制御弁に至る第2油路の途中に配置され、前記ゲート制御弁を通過した前記作動油を、前記噴射制御弁を介して前記ガス噴射弁に供給する第2蓄圧室と、を有し、
前記第1蓄圧室、前記第2蓄圧室、前記第1油路及び前記第2油路が、いずれも、前記シリンダカバーの内部に配置される
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項5】
請求項4に記載されたガスエンジンにおいて、
前記第1蓄圧室の容積は、前記第2蓄圧室の容積よりも大きい
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項6】
請求項4に記載されたガスエンジンにおいて、
前記シリンダカバーは、
該シリンダカバーを前記シリンダライナに締結するための締結具が挿入され、前記ピストンの中心軸まわりの周方向に沿って配置される複数の締結孔と、
前記中心軸に直交する径方向において、前記複数の締結孔の外側に突出するフランジ部と、を有し、
前記第1蓄圧室及び前記第2蓄圧室の少なくとも一方は、前記フランジ部の内部に配置され、
前記ゲート制御弁及び前記噴射制御弁は、前記フランジ部の一側面に取り付けられる
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項7】
請求項6に記載されたガスエンジンにおいて、
前記第2蓄圧室が、前記フランジ部の内部に配置され、
前記第2蓄圧室は、前記径方向において、前記ゲート制御弁及び前記噴射制御弁と、前記中心軸との間に配置されている
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項8】
請求項6に記載されたガスエンジンにおいて、
前記ガス蓄圧室が、前記フランジ部の内部に配置され、
前記シリンダは、所定方向に並ぶように複数設けられ、
前記シリンダの並び方向を第1方向とし、該第1方向及び前記中心軸に直交する方向を第2方向とすると、
前記フランジ部は、前記第1方向の寸法が、前記第2方向の寸法よりも長い矩形状に形成され、
前記ガス蓄圧室と、前記第1蓄圧室及び前記第2蓄圧室の少なくとも一方とは、前記第1方向に沿って延びるように区画される
ことを特徴とするガスエンジン。
【請求項9】
請求項8に記載されたガスエンジンにおいて、
前記シリンダカバーは、該シリンダカバーに排気弁を締結するための締結具が挿入され、前記ピストンの中心軸まわりの周方向に沿って配置される複数の第2締結孔を備え、
前記複数の第2締結孔は、前記径方向において、前記複数の締結孔の内側に配置され、
前記第1蓄圧室及び前記第2蓄圧室は、双方とも前記フランジ部の内部に配置され、
前記ガス蓄圧室、前記第1蓄圧室及び前記第2蓄圧室は、前記第1方向に沿って延びるように区画され、
前記ガス蓄圧室、前記第1蓄圧室及び前記第2蓄圧室の少なくとも1つは、前記締結孔と前記第2の締結孔との間に区画される
ことを特徴とするガスエンジン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスエンジンに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガス燃料を燃焼可能なガスエンジンの一例として、燃料油及びガス燃料(ガス)の両方を供給することができるディーゼルエンジンが開示されている。具体的に、このディーゼルエンジンは、作動油(制御油)の圧力に応じて開閉するガス弁と、エンジン室内に配置され、ガス弁に接続されたガス蓄圧室(ガスアキュムレータ)と、ガス弁へのガスの供給を遮断する遮断弁と、を備えている。
【0003】
また、特許文献2には、ガス燃料を燃焼可能なガスエンジンの別例として、燃料油及びガス燃料(燃料ガス)の両方、又はガス燃料を燃焼させることができるディーゼル機関が開示されている。具体的に、このディーゼル機関は、各シリンダに対応して設けられたガスインジェクションバルブと、当該バルブに接続されたガス蓄圧室(アキュームレータ)と、ガス蓄圧室からガスインジェクションバルブに至る途中に設けられたガスゲートバルブと、ガス蓄圧室及びガスゲートバルブを収容する筐体(ガスアキュームレータボックス)と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-209788号公報
国際公開第2014/050269号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまで、ガス蓄圧室、及び作動油の蓄圧室(以下、「作動油蓄圧室」という)を、前記特許文献2に開示されているような筐体に収容するとともに、当該筐体を、各シリンダのシリンダカバーに取り付けることが考えられてきた。通常、各シリンダカバーの上面には、通常、ガス噴射弁、排気弁等が配置されることになる。そのため、各蓄圧室を収容した筐体を、各シリンダカバーの側面に取り付けることが通例とされてきた。
【0006】
しかしながら、ガス蓄圧室と作動油蓄圧室を収容した分、筐体は大型化及び高重量化する傾向にある。そのため、そうした筐体をシリンダカバーの側面に取り付けてしまっては、シリンダカバー、ひいてはシリンダの揺れ(特に、ピストンの中心軸を傾ける方向の揺れ)を招くため不都合である。
【0007】
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ガス蓄圧室及び作動油蓄圧室を備えたガスエンジンにおいて、その重量バランスに起因した揺れを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様は、シリンダ内でガス燃料を燃焼可能なガスエンジンに係る。このガスエンジンは、ピストンを往復移動させるシリンダライナと、前記シリンダライナの上端に固定され、前記シリンダの蓋となるシリンダカバーと、作動油の油圧に応じて作動することで、前記シリンダ内に前記ガス燃料を噴射するガス噴射弁と、前記ガス燃料を蓄圧するガス蓄圧室と、前記作動油の油圧に応じて作動することで、前記ガス蓄圧室及び前記ガス噴射弁の接続を遮断するガスゲート弁と、前記作動油を蓄圧する作動油蓄圧室と、を備える。
【0009】
そして、前記第1の態様によれば、前記ガス蓄圧室及び前記作動油蓄圧室のうちの少なくとも一方は、前記シリンダカバーの内部に配置される。
【0010】
前記第1の態様によると、ガス蓄圧室及び作動油蓄圧室の少なくとも一方が、シリンダカバーの内部に配置される。シリンダカバーの内部に蓄圧室を区画することで、それらを収容した筐体をシリンダカバーの側面に取り付けるような構成と比べて、蓄圧室をピストンの中心軸に接近させることができる。これにより、重力に起因してガスエンジンに作用する力のモーメントを軽減し、ピストンの中心軸を傾ける方向の揺れを抑制することが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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