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公開番号2024168927
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085989
出願日2023-05-25
発明の名称ポリアミド酸ワニス、及び半導体デバイスの製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類C08G 73/10 20060101AFI20241128BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】NMPの代替溶媒を用いて調製された、脂肪族ジアミンを所定量以上含むポリアミド酸を含むワニスを提供する。
【解決手段】ポリアミド酸ワニスは、ポリアミド酸と、溶媒とを含む。ポリアミド酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの重付加物である。前記ジアミンは、脂肪族基と結合したアミノ基を有する脂肪族ジアミン(Aa)を含み、前記脂肪族ジアミン(Aa)の含有量は、前記テトラカルボン酸二無水物と前記ジアミンからなるモノマーの総量に対して13.5質量%以上である。前記溶媒は、アミド骨格を有する溶媒(但し、N-メチル-2-ピロリドンを除く)又はスルホキシド骨格を有する溶媒を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアミド酸と、溶媒とを含むポリアミド酸ワニスであって、
前記ポリアミド酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの重付加物であり、
前記ジアミンは、脂肪族基と結合したアミノ基を有する脂肪族ジアミン(Aa)を含み、
前記脂肪族ジアミン(Aa)の含有量は、前記テトラカルボン酸二無水物と前記ジアミンからなるモノマーの総量に対して5.0モル%以上であり、
前記溶媒は、アミド骨格を有する溶媒(但し、N-メチル-2-ピロリドンを除く)又はスルホキシド骨格を有する溶媒を含む、
ポリアミド酸ワニス。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記溶媒は、前記アミド骨格を有する溶媒を含む、
請求項1に記載のポリアミド酸ワニス。
【請求項3】
前記アミド骨格を有する溶媒は、環状構造を有する、
請求項2に記載のポリアミド酸ワニス。
【請求項4】
前記アミド骨格を有する溶媒は、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む、
請求項1に記載のポリアミド酸ワニス。
【請求項5】
前記アミド骨格を有する溶媒と前記スルホキシド骨格を有する溶媒の合計含有量は、前記溶媒全体に対して60質量%以上である、
請求項1に記載のポリアミド酸ワニス。
【請求項6】
前記脂肪族ジアミン(Aa)は、式(1)で表される脂肪族ジアミンと、式(2)で表される脂肪族ジアミンとの少なくとも一方を含む、
請求項1に記載のポリアミド酸ワニス。
TIFF
2024168927000018.tif
16
150
(式(1)中、R

は、C、N、Oのいずれか一以上の原子からなる主鎖を有する脂肪族鎖であり、前記主鎖を構成する原子数の合計が21~500である)
TIFF
2024168927000019.tif
16
150
(式(2)中、R

は、C、N、Oのいずれか一以上の原子からなる主鎖を有する脂肪族鎖であり、前記主鎖を構成する原子数の合計が5~20である)
【請求項7】
前記モノマーは、式(3)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物と式(4)で表される芳香族ジアミンの少なくとも一方を含む、
請求項1に記載のポリアミド酸ワニス。
TIFF
2024168927000020.tif
46
150
TIFF
2024168927000021.tif
35
150
(式(3)のR

及び式(4)のR

は、それぞれC、N、Oのいずれか一以上の原子からなる主鎖を有する2価の基であり、前記主鎖を構成する原子数の合計が2~100である)
【請求項8】
前記式(3)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物は、式(3-1)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物を含み、
前記式(4)で表される芳香族ジアミンは、式(4-1)で表される芳香族ジアミンを含む、
請求項7に記載のポリアミド酸ワニス。
TIFF
2024168927000022.tif
37
158
(式(3-1)中、
Yは、酸素原子、メチレン基、及び-CR



(R

及びR

は、それぞれ炭素数1~3の置換又は無置換のアルキル基)からなる群より選ばれる2価の基を示し、
mは、それぞれ0又は1の整数を示し、


及びR

は、それぞれ炭素数1~3の置換若しくは無置換のアルキル基又は炭素数1~3のアルコキシ基を示し、
e及びfは、それぞれ0~3の整数を示す)
TIFF
2024168927000023.tif
33
158
(式(4-1)中、
Zは、酸素原子、メチレン基、及び-CR



(R

及びR

は、それぞれ炭素数1~3の置換又は無置換のアルキル基)からなる群より選ばれる2価の基を示し、
nは、それぞれ0又は1の整数を示し、


及びR

は、それぞれ炭素数1~3の置換又は無置換のアルキル基又は炭素数1~3のアルコキシ基を示し、
g及びhは、それぞれ0~3の整数を示す)
【請求項9】
前記モノマーの総量に対して、前記式(3-1)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物と前記式(4-1)で表される芳香族ジアミンの合計含有量は60~90モル%である、
請求項8に記載のポリアミド酸ワニス。
【請求項10】
基板上に、請求項1に記載のポリアミド酸ワニスを塗布した後、イミド化させて、樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層をその溶融温度以上に加熱して、支持基板を貼り合わせる工程と、
を含む、
半導体デバイスの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド酸ワニス、及び半導体デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリイミド樹脂は、耐久性や耐熱性に優れた特性を有する材料であり、電子材料用途に広く使用されている。例えば、液晶ディスプレイのOLEDディスプレイ等の画像表示装置に用いられるガラス基板を、プラスチック基板へ代替えすることが検討されている。そのようなプラスチック基板の材料として、ポリイミド樹脂が使用されることがある。また、ポリイミド樹脂は、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜にも使用されている。
【0003】
これらのポリイミド樹脂の成形体を製造する方法としては、前駆体であるポリアミド酸を含むワニスを基材上に塗布した後、加熱して、乾燥・イミド化する方法や、ポリイミドを含むワニスを基材上に塗布した後、乾燥させる方法等が知られている。これらのワニスに用いられる溶媒としては、通常、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)が用いられている。
【0004】
しかしながら、NMPは、有害性が懸念される物質(高懸念物質)の一つとして知られており、それに代わる溶媒の使用が求められている。
【0005】
NMPの代替え溶媒としては、γ-ブチロラクトン(γ-BL)が多く用いられている。例えば、特許文献1では、ノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物に由来する構成単位(A1)と、式(b1)で表される化合物に由来する構成単位(B1)を含むポリイミド樹脂と、γ-BLとを含むポリイミドワニスが開示されている。
【0006】
特許文献2では、ポリアミド酸と、式(1)で表される溶剤と、式(1)で表される溶剤以外の窒素原子又は硫黄原子を含む溶剤とを含むポリアミド酸ワニスが開示されている。合成例では、式(1)で表される溶剤として、エトキシ-N,N-ジメチルプロピオンや1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含み、式(1)で表される溶剤以外の溶剤として、ジメチルスルホキシドを含むポリアミド酸ワニスが調製されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2022/091814号
特開2020-2284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記のようなポリアミド酸ワニスは、溶媒中で、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを重付加反応させることによって調製される。しかしながら、アミノ基の窒素原子が脂肪族基(脂環式基を含む)に結合した脂肪族ジアミンのアミノ基の求核性は、アミノ基の窒素原子が芳香環に結合した芳香族ジアミンのアミノ基の求核性よりも高い。そのような脂肪族ジアミンを所定量以上含むポリアミド酸をγ-BL中で調製しようとすると、重合反応が進まず、所定の重合度のポリアミド酸が得られないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、NMPの代替溶媒を用いて調製された、脂肪族ジアミンを所定量以上含むポリアミド酸を含むワニス及びそれを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、以下の構成によって解決することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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