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公開番号
2024167068
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2024080106
出願日
2024-05-16
発明の名称
発光デバイス、発光装置、電子機器
出願人
株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類
H10K
50/19 20230101AFI20241122BHJP()
要約
【課題】良好な特性の発光デバイスを提供する。
【解決手段】同一の絶縁表面上に形成された複数の発光デバイスのうちの一つであって、第1の電極と、第2の電極と、有機化合物層と、を有し、第1の電極は、複数の発光デバイス各々において独立し、第2の電極は、複数の発光デバイス間で共有され、有機化合物層は、第1の電極と、第2の電極と、の間に位置し、有機化合物層は、第1の発光層と、第2の発光層と、中間層と、を有し、中間層は、第1の発光層と、第2の発光層と、の間に位置し、第1の発光層、中間層および第2の発光層は、複数の発光デバイス各々において独立し、かつ、その輪郭が一致または概略一致しており、中間層は、第1の層を有し、第1の層は、金属、第1の有機化合物、および第2の有機化合物を有する混合層であり、第1の有機化合物は、電子供与基を有するフェナントロリン環を有し、第2の有機化合物は、π電子不足型複素芳香環を有する、発光デバイスを提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の電極と、第2の電極と、有機化合物層と、を有し、
前記有機化合物層は、前記第1の電極と、前記第2の電極と、の間に位置し、
前記有機化合物層は、第1の発光層と、第2の発光層と、中間層と、を有し、
前記中間層は、前記第1の発光層と、前記第2の発光層と、の間に位置し、
前記中間層は、金属と、第1の有機化合物と、第2の有機化合物と、を有し、
前記第1の有機化合物は、電子供与基を有するフェナントロリン環を有し、
前記第2の有機化合物は、π電子不足型複素芳香環を有し、
前記第1の有機化合物および前記金属は、相互作用によりドナー準位を形成し、前記第2の有機化合物に対して電子ドナーとして機能する、発光デバイス。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
第1の電極と、第2の電極と、有機化合物層と、を有し、
前記有機化合物層は、前記第1の電極と、前記第2の電極と、の間に位置し、
前記有機化合物層は、第1の発光層、第2の発光層、および中間層を有し、
前記中間層は、前記第1の発光層と、前記第2の発光層と、の間に位置し、
前記中間層は、金属、第1の有機化合物、および第2の有機化合物を有し、
前記第1の有機化合物は、電子供与基を有するフェナントロリン環を有し、
前記第2の有機化合物は、π電子不足型複素芳香環を有し、
前記第2の有機化合物のLUMO準位は、前記第1の有機化合物のLUMO準位より低い、発光デバイス。
【請求項3】
同一の絶縁表面上に形成された複数の発光デバイスのうちの一つであって、
第1の電極と、第2の電極と、有機化合物層と、を有し、
前記第1の電極は、前記複数の発光デバイス各々において独立し、
前記第2の電極は、前記複数の発光デバイス間で共有され、
前記有機化合物層は、前記第1の電極と、前記第2の電極と、の間に位置し、
前記有機化合物層は、第1の発光層と、第2の発光層と、中間層と、を有し、
前記中間層は、前記第1の発光層と、前記第2の発光層と、の間に位置し、
前記第1の発光層、前記中間層および前記第2の発光層は、前記複数の発光デバイス各々において独立し、かつ、その輪郭が一致または概略一致しており、
前記中間層は、第1の層を有し、
前記第1の層は、金属、第1の有機化合物、および第2の有機化合物を有する混合層であり、
前記第1の有機化合物は、電子供与基を有するフェナントロリン環を有し、
前記第2の有機化合物は、π電子不足型複素芳香環を有する、発光デバイス。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記電子供与基は、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、および複素環式アミノ基、の少なくとも一である、発光デバイス。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記フェナントロリン環は、1,10-フェナントロリン環であり、かつ、4位および7位の少なくとも一に前記電子供与基を有する、発光デバイス。
【請求項6】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記第1の有機化合物は、酸解離定数pKaが8以上である、発光デバイス。
【請求項7】
同一の絶縁表面上に形成された複数の発光デバイスのうちの一つであって、
第1の電極と、第2の電極と、有機化合物層と、を有し、
前記第1の電極は、前記複数の発光デバイス各々において独立し、
前記第2の電極は、前記複数の発光デバイス間で共有され、
前記有機化合物層は、前記第1の電極と、前記第2の電極と、の間に位置し、
前記有機化合物層は、第1の発光層と、第2の発光層と、中間層と、を有し、
前記中間層は、前記第1の発光層と、前記第2の発光層と、の間に位置し、
前記第1の発光層、前記中間層および前記第2の発光層は、前記複数の発光デバイス各々において独立し、かつ、その輪郭が一致または概略一致しており、
前記中間層は、第1の層を有し、
前記第1の層は、金属、第1の有機化合物、および第2の有機化合物を有する混合層であり、
前記第1の有機化合物は、フェナントロリン環を有し、
前記第1の有機化合物の静電ポテンシャルの最小値は、電子密度分布の閾値が0.0004e/a
0
3
において-0.085E
h
以下であり、
前記第2の有機化合物は、π電子不足型複素芳香環を有する、発光デバイス。
【請求項8】
請求項1、請求項3または請求項7において、
前記第1の層は、電子スピン共鳴法で測定されるスピン密度が、5×10
16
spins/cm
3
以上である、発光デバイス。
【請求項9】
請求項8において、
前記金属および前記第1の有機化合物を含む混合膜は、電子スピン共鳴法で測定されるスピン密度が、2×10
16
spins/cm
3
以下であり、
前記金属および前記第2の有機化合物を含む混合膜は、電子スピン共鳴法で測定されるスピン密度が、2×10
16
spins/cm
3
以下である、発光デバイス。
【請求項10】
請求項1、請求項2、請求項3または請求項7において、
前記第2の有機化合物は、フェナントロリン環を有する、発光デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、発光デバイス、発光装置、受発光装置、表示装置、電子機器、照明装置および電子デバイスに関する。なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置は様々な用途への応用が期待されている。例えば、大型の表示装置の用途としては、家庭用のテレビジョン装置(テレビまたはテレビジョン受信機ともいう)、デジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)、及び、PID(Public Information Display)等が挙げられる。また、携帯情報端末として、タッチパネルを備えるスマートフォン及びタブレット端末などの開発が進められている。
【0003】
また、表示装置の高精細化が求められている。高精細な表示装置が要求される機器として、例えば、仮想現実(VR:Virtual Reality)、拡張現実(AR:Augmented Reality)、代替現実(SR:Substitutional Reality)、及び、複合現実(MR:Mixed Reality)向けの機器が、盛んに開発されている。
【0004】
表示装置としては、例えば、発光デバイス(発光素子ともいう)を有する発光装置が開発されている。エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence、以下ELと記す)現象を利用した発光デバイス(ELデバイス、EL素子ともいう)は、薄型軽量化が容易である、入力信号に対し高速に応答可能である、直流定電圧電源を用いて駆動可能である等の特徴を有し、表示装置に応用されている。
【0005】
特許文献1には、有機ELデバイス(有機EL素子ともいう)を用いた、VR向けの表示装置が開示されている。また、特許文献2には、遷移金属と非共有電子対を有する有機化合物の混合膜を電子注入層に用いた、駆動電圧が低く信頼性が良好な発光デバイスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/087625号
特開2018-201012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
有機半導体膜を所定の形状に作製する方法の一つとして、メタルマスクを用いた真空蒸着法(マスク蒸着)が広く用いられている。しかし、高密度化、高精細化が進む昨今、マスク蒸着は、合わせ精度の問題、基板との配置間隔の問題に代表される種々の理由により、これ以上の高精細化は限界に近付いている。一方、リソグラフィ法を用いて有機半導体膜の形状を加工することで、より緻密なパターンを形成することができる。この方法はさらに、大面積化も容易であることから、リソグラフィ法を用いた有機半導体膜の加工に関する研究も進められている。
【0008】
ただし、リソグラフィ法を用いて有機半導体膜を加工する際、大気中の酸素または水、工程中の薬液または水の影響により、発光デバイスの駆動電圧の大幅な上昇または、電流効率の著しい低下を引き起こしてしまう場合があった。
【0009】
本発明の一態様は、良好な特性の発光デバイスを提供することを課題とする。または、本発明の一態様は、信頼性の高い発光デバイスを提供することを課題とする。または、本発明の一態様は、新規な発光デバイスを提供することを課題とする。
【0010】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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