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公開番号
2024138918
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-09
出願番号
2023049640
出願日
2023-03-27
発明の名称
静電チャック
出願人
TOTO株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
21/683 20060101AFI20241002BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】貫通穴を通じた絶縁破壊の発生を抑制することのできる静電チャック、を提供する。
【解決手段】静電チャック10は、貫通穴151が形成された誘電体基板100と、誘電体基板100の内部に埋め込まれたRF電極140と、を備える。RF電極140には、貫通穴151と同心であり且つ貫通穴151を包含する円形の開口141が形成されている。開口141の半径R2と、貫通穴151の半径R0との差ΔRは1.6mm以上である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
被吸着物が載置される載置面を有し、当該載置面に対し垂直に貫通穴が形成された誘電体基板と、
前記誘電体基板の内部に埋め込まれたRF電極と、を備え、
前記RF電極には、前記貫通穴と同心であり且つ前記貫通穴を包含する円形の開口が形成されており、
前記開口の半径と、前記貫通穴のうち最も前記載置面側の部分における半径と、の差が1.6mm以上であることを特徴とする静電チャック。
続きを表示(約 140 文字)
【請求項2】
前記開口の半径と、前記貫通穴のうち最も前記載置面側の部分における半径と、の差が5.4mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記貫通穴がガス供給用の穴であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の静電チャック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は静電チャックに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
例えばCVD装置等の半導体製造装置には、処理の対象となるシリコンウェハ等の基板を吸着し保持するための装置として、静電チャックが設けられる。静電チャックは、吸着電極が設けられた誘電体基板を備える。吸着電極に電圧が印加されると静電力が生じ、誘電体基板上に載置された基板が吸着され保持される。
【0003】
下記特許文献1に記載されているように、誘電体基板には、半導体製造装置においてプラズマを発生させるための一対の対向電極のうちの1つ、であるRF電極が内蔵されることもある。この場合、誘電体基板には、吸着電極とRF電極の両方が内蔵される。
【0004】
また、誘電体基板には、載置面を垂直に貫く貫通穴が形成されることが多い。このような貫通穴は、例えば、誘電体基板と基板との間にヘリウム等の不活性ガスを供給すること、等を目的として形成されるものである。貫通穴の内面においてRF電極が露出することの無いように、RF電極には、上面視で貫通穴と重なる部分に円形の開口が形成される。当該開口は、貫通穴と同心であり且つ貫通穴を包含するように形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-119654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
基板の処理中においては、吸着電極は高電位となる一方で、RF電極は所定の低い電位(例えば、誘電体基板を支持するベースプレートと同じ接地電位)に保たれる。このとき、貫通穴においては、吸着電極からRF電極の開口の縁に向かって、強い電界が生じる。このような電界の方向は貫通穴の伸びる方向と概ね同じであるから、貫通穴を通じた経路で絶縁破壊が起こってしまう可能性がある。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、貫通穴を通じた絶縁破壊の発生を抑制することのできる静電チャック、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る静電チャックは、被吸着物が載置される載置面を有し、当該載置面に対し垂直に貫通穴が形成された誘電体基板と、誘電体基板の内部に埋め込まれたRF電極と、を備える。RF電極には、貫通穴と同心であり且つ貫通穴を包含する円形の開口が形成されており、開口の半径と、貫通穴のうち最も載置面側の部分における半径と、の差が1.6mm以上である。
【0009】
このような構成の静電チャックでは、RF電極に形成された開口の縁が、貫通穴の内面から1.6mm以上遠い位置にある。貫通穴においては、高電位の部分から開口の縁に向かう電界のうち、貫通穴の伸びる方向に沿った成分が小さくなる。これにより、貫通穴を通じて絶縁破壊が生じる可能性を従来よりも低く抑えることができる。尚、上記の「高電位の部分」とは、例えば、誘電体基板に埋め込まれた吸着電極である。
【0010】
また、本発明に係る静電チャックでは、開口の半径と、貫通穴のうち最も載置面側の部分における半径と、の差が5.4mm以下であることも好ましい。開口の半径を大きくするほど、開口の縁は貫通穴の内面から遠ざかるので、貫通穴を通じた絶縁破壊の生じる可能性は低くなる。ただし、開口の半径を大きくし過ぎると、RF電極よりも載置面側で高電位となっている部分(例えば吸着電極)の周りの電界が、開口を通じて他の部分にも影響を与えてしまい、当該部分で絶縁破壊を生じさせてしまう可能性がある。本発明者らが実験等により確認したところによれば、開口の半径と、貫通穴のうち最も載置面側の部分における半径と、の差を5.4mm以下とすれば、このような絶縁破壊の発生を防止できるという知見が得られている。
(【0011】以降は省略されています)
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