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公開番号2024131302
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041494
出願日2023-03-16
発明の名称ガスセンサ
出願人日本碍子株式会社
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類G01N 27/409 20060101AFI20240920BHJP(測定;試験)
要約【課題】水がコネクタ電極に到達するのをより抑制する。
【解決手段】ガスセンサ10は、センサ素子20と圧粉体45a,45bと碍子44a~44cとを備えている。センサ素子20は、素子本体60と上側コネクタ電極71と多孔質層80と第1水浸入抑制部91とを備えている。第1水浸入抑制部91は、素子本体60の第1面60aに設けられている。第1水浸入抑制部91は、多孔質層80が存在しない領域である複数の第1隙間領域93を有している。複数の第1隙間領域93は、各々が碍子44a~44cのいずれかの内周面と素子本体60の長手方向(前後方向)における位置が重複し、且つ、複数の第1隙間領域93のうち少なくとも1つは、碍子44a~44cのうち最も後端側に位置する碍子44cの内周面44c1と長手方向における位置が重複している。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するためのセンサ素子と、前記センサ素子が内部を軸方向に貫通する貫通孔を有する筒状体と、前記貫通孔内に配置され且つ前記貫通孔の内周面と前記センサ素子との間に充填された1又は複数の圧粉体と、前記貫通孔内に配置され且つ内部を前記センサ素子が貫通し且つ前記圧粉体を前記軸方向に押圧する中空柱状の複数の緻密体と、を備えるガスセンサであって、
前記センサ素子は、
長手方向に沿った両端である前端および後端と、前記長手方向に沿った表面である側面と、を有し、前記前端側が前記被測定ガスに晒される素子本体と、
前記側面の前記後端側に配設され、外部と電気的に導通するためのコネクタ電極と、
前記側面の少なくとも一部を被覆する多孔質層と、
前記多孔質層の少なくとも一部よりも前記後端側に位置し且つ前記コネクタ電極よりも前記前端側に位置するように前記側面に設けられた水浸入抑制部と、
を備え、
前記水浸入抑制部は、前記多孔質層が存在しない領域である複数の隙間領域を有しており、
前記複数の隙間領域は、各々が前記複数の緻密体のいずれかの内周面と前記長手方向における位置が重複し、
前記複数の隙間領域のうち少なくとも1つは、前記複数の緻密体のうち最も前記後端側に位置する緻密体の内周面と前記長手方向における位置が重複している、
ガスセンサ。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記複数の隙間領域のうち少なくとも2つは、前記複数の緻密体のうち最も前記後端側に位置する緻密体の内周面と前記長手方向における位置が重複している、
請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記複数の隙間領域の各々は、前後方向の長さが0.2mm以上である、
請求項1又は2に記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記水浸入抑制部は、前記複数の緻密体のいずれかの内周面と前記長手方向における位置が重複する緻密層を有し、
前記複数の隙間領域のうち少なくとも1つは、前記緻密層よりも前記後端側に位置する、
請求項1又は2に記載のガスセンサ。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のガスセンサであって、
前記センサ素子は、前記側面に配設された電極と、前記電極と前記コネクタ電極とを導通する外側リード部とを備えており、
前記多孔質層は、前記外側リード部の少なくとも一部を被覆している、
ガスセンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスセンサに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車の排気ガスなどの被測定ガスにおけるNOxなどの特定ガスの濃度を検出するセンサ素子を備えるガスセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のガスセンサは、センサ素子と2個の圧粉体と3個の碍子とを備えている。センサ素子は、素子本体と検出部と上側コネクタ電極と多孔質層と水侵入抑制部とを備えている。検出部は、素子本体の前端側に配設された複数の電極を有している。上側コネクタ電極は、素子本体の側面の後端側に配設されている。多孔質層は、側面の少なくとも前端側を被覆し且つ気孔率が10%以上である。水侵入抑制部は、多孔質層を素子本体の長手方向に沿って分割するように素子本体の側面に配設された隙間領域を有している。隙間領域は、上側コネクタ電極よりも前端側に位置し、前後方向の存在範囲と碍子の内周面の前後方向の存在範囲との連続した重複部分の長さである重複距離が0.5mm以上であり、前後方向に沿った水の毛細管現象を抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/155867号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のガスセンサでも、隙間領域を有する水侵入抑制部が存在することで、水(水や水に溶けた硫酸など)が水侵入抑制部よりもセンサ素子の後端側に移動してコネクタ電極に到達するのを抑制できる。しかし、水蒸気濃度が高い被測定ガスにセンサ素子の前端側の部分が晒される場合など、ガスセンサがより過酷な環境で使用される場合を想定すると、水がコネクタ電極に到達するのをより抑制することが求められている。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、水がコネクタ電極に到達するのをより抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
[1]本発明のガスセンサは、
被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するためのセンサ素子と、前記センサ素子が内部を軸方向に貫通する貫通孔を有する筒状体と、前記貫通孔内に配置され且つ前記貫通孔の内周面と前記センサ素子との間に充填された1又は複数の圧粉体と、前記貫通孔内に配置され且つ内部を前記センサ素子が貫通し且つ前記圧粉体を前記軸方向に押圧する中空柱状の複数の緻密体と、を備えるガスセンサであって、
前記センサ素子は、
長手方向に沿った両端である前端および後端と、前記長手方向に沿った表面である側面と、を有し、前記前端側が前記被測定ガスに晒される素子本体と、
前記側面の前記後端側に配設され、外部と電気的に導通するためのコネクタ電極と、
前記側面の少なくとも一部を被覆する多孔質層と、
前記多孔質層の少なくとも一部よりも前記後端側に位置し且つ前記コネクタ電極よりも前記前端側に位置するように前記側面に設けられた水浸入抑制部と、
を備え、
前記水浸入抑制部は、前記多孔質層が存在しない領域である複数の隙間領域を有しており、
前記複数の隙間領域は、各々が前記複数の緻密体のいずれかの内周面と前記長手方向における位置が重複し、
前記複数の隙間領域のうち少なくとも1つは、前記複数の緻密体のうち最も前記後端側に位置する緻密体の内周面と前記長手方向における位置が重複している、
ものである。
【0008】
このガスセンサでは、センサ素子は、素子本体の側面の後端側に配設されたコネクタ電極と、側面の少なくとも一部を被覆する多孔質層と、コネクタ電極よりも前端側に位置するように側面に設けられた水浸入抑制部とを備える。センサ素子が水浸入抑制部を備えることにより、センサ素子(素子本体)の前端側が被測定ガスに晒された場合に、被測定ガス中の水蒸気が液化して生じた水が毛細管現象によって多孔質層内を長手方向に沿ってセンサ素子の後端側に移動したとしても、その水は、コネクタ電極に到達する前に水浸入抑制部に到達する。そして、水浸入抑制部は、多孔質層が存在しない領域である複数の隙間領域を有しており、複数の隙間領域は、各々が複数の緻密体のいずれかの内周面と長手方向における位置が重複している。隙間領域では多孔質層とは異なり素子本体の長手方向に沿った水の毛細管現象が生じにくい。このような隙間領域が複数存在するため、例えば隙間領域が1個のみである場合に比して、長手方向に沿った水の移動をより抑制することができる。また、複数の隙間領域は各々が複数の緻密体のいずれかの内周面と素子本体の長手方向における位置が重複するから、複数の隙間領域の各々が圧粉体と長手方向における位置が重複する場合に比して、液体の水が複数の隙間領域を回り込んで移動することも抑制できる。さらに、複数の隙間領域のうち少なくとも1つは、複数の緻密体のうち最も後端側に位置する緻密体の内周面と長手方向における位置が重複している。ここで、被測定ガス中の水蒸気は、熱源(被測定ガス)から離間するすなわち素子本体の後端側に向かうにつれて液化しやすい。また、隙間領域は、水蒸気の移動を抑制する効果よりも液体の水の毛細管現象による移動を抑制する効果が高い。そのため、最も後端側に位置する緻密体の内周面と長手方向における位置が重複する位置に隙間領域が少なくとも1つ存在することで、その隙間領域には、水蒸気が液化した水の状態で到達しやすいから、隙間領域によって水の移動を十分抑制することができる。この結果、水が水浸入抑制部よりもセンサ素子の後端側に移動してコネクタ電極に到達するのをより抑制することができる。
【0009】
[2]上述したガスセンサ(前記[1]に記載のガスセンサ)において、前記複数の隙間領域のうち少なくとも2つは、前記複数の緻密体のうち最も前記後端側に位置する緻密体の内周面と前記長手方向における位置が重複していてもよい。こうすれば、水がコネクタ電極に到達するのを抑制する効果がより高まる。
【0010】
[3]上述したガスセンサ(前記[1]又は[2]に記載のガスセンサ)において、前記複数の隙間領域の各々は、前後方向の長さが0.2mm以上であってもよい。こうすれば、隙間領域がより確実に水の移動を抑制できる。この場合において、前記複数の隙間領域のうち1以上について、前記長手方向の長さが4.6mm以下であってもよい。前記複数の隙間領域のいずれもが、前記長手方向の長さが4.6mm以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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