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公開番号
2024129810
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-27
出願番号
2024035534
出願日
2024-03-08
発明の名称
改質セルロース繊維の製造方法
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08B
15/06 20060101AFI20240919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】アニオン変性セルロース繊維にアミド結合を介して修飾基が結合した改質セルロース繊維を収率良く、かつ得られた改質セルロース繊維を微細化した際の分散性に優れる、新規の改質セルロース繊維の製造方法を提供すること。
【解決手段】アニオン変性セルロース繊維に分子量の異なる2種以上のアミンをアミド結合させる改質工程を有する改質セルロース繊維の製造方法であって、前記アニオン変性セルロース繊維の平均繊維径が1μm以上100μm以下であり、前記改質工程において、下記工程1の後に下記工程2を行う、改質セルロース繊維の製造方法。工程1:分子量の最も小さいアミンを含むアミンをアニオン変性セルロース繊維にアミド結合させる工程。工程2:工程1の後に、分子量の最も大きいアミンを含むアミンをアニオン変性セルロース繊維にアミド結合させる工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アニオン変性セルロース繊維に分子量の異なる2種以上のアミンをアミド結合させる改質工程を有する改質セルロース繊維の製造方法であって、
前記アニオン変性セルロース繊維の平均繊維径が1μm以上100μm以下であり、
前記改質工程において、下記工程1の後に下記工程2を行う、改質セルロース繊維の製造方法。
工程1:分子量の最も小さいアミンを含むアミンをアニオン変性セルロース繊維にアミド結合させる工程
工程2:工程1の後に、分子量の最も大きいアミンを含むアミンをアニオン変性セルロース繊維にアミド結合させる工程
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記アニオン変性セルロース繊維の平均繊維長が1μm以上1,000μm以下である、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項3】
アニオン変性セルロース繊維がカルボキシ基を有する、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項4】
前記改質工程において、工程開始時の反応液中のアニオン変性セルロース繊維の含有率が1質量%以上である、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項5】
前記アミンが、炭化水素基及びポリマー基からなる群より選択される1種又は2種以上の修飾基を有する、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項6】
前記分子量の最も小さいアミンの分子量が20以上2,000以下である、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項7】
前記分子量の最も大きいアミンの分子量が100以上4,000以下である、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項8】
前記分子量の最も大きいアミンと前記最も小さいアミンの分子量比(分子量の最も大きいアミンの分子量/分子量の最も小さなアミンの分子量)が、1を超え100以下である、請求項1に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の製造方法により得られた改質セルロース繊維を微細化する工程を有する、微細化改質セルロース繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は改質セルロース繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、有限な資源である石油由来のプラスチック材料が多用されていたが、近年、環境に対する負荷の少ない技術が脚光を浴びるようになり、かかる技術背景の下、天然に多量に存在するバイオマスであるセルロース繊維を用いた材料が注目されている。
【0003】
化学的に安定性が高い、セルロースI型結晶構造を有するアニオン変性セルロース繊維に、アミド結合を介して修飾基が結合した改質セルロース繊維は、日用雑貨品、家電部品、自動車部品等へのフィラーとして優れた物性を発現することが期待されている。
【0004】
例えば特許文献1では、樹脂組成物の透明性や耐熱性、機械的強度を向上させるために、微細セルロース繊維にエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合部等を有する重合体がアミド結合を介して連結してなる、微細セルロース繊維複合体を用いることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-143337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、アニオン変性セルロース繊維にアミド結合を介して修飾基が結合した改質セルロース繊維を収率良く、かつ得られた改質セルロース繊維を微細化した際の分散性に優れる、新規の改質セルロース繊維の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は次の〔1〕~〔9〕に関する。
〔1〕 アニオン変性セルロース繊維に分子量の異なる2種以上のアミンをアミド結合させる改質工程を有する改質セルロース繊維の製造方法であって、
前記アニオン変性セルロース繊維の平均繊維径が1μm以上100μm以下であり、
前記改質工程において、下記工程1の後に下記工程2を行う、改質セルロース繊維の製造方法。
工程1:分子量の最も小さいアミンを含むアミンをアニオン変性セルロース繊維にアミド結合させる工程
工程2:工程1の後に、分子量の最も大きいアミンを含むアミンをアニオン変性セルロース繊維にアミド結合させる工程
〔2〕 前記アニオン変性セルロース繊維の平均繊維長が1μm以上1,000μm以下である、前記〔1〕に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔3〕 アニオン変性セルロース繊維がカルボキシ基を有する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔4〕 前記改質工程において、工程開始時の反応液中のアニオン変性セルロース繊維の含有率が1質量%以上である、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔5〕 前記アミンが、炭化水素基及びポリマー基からなる群より選択される1種又は2種以上の修飾基を有する、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔6〕 前記分子量の最も小さいアミンの分子量が20以上2,000以下である、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔7〕 前記分子量の最も大きいアミンの分子量が100以上4,000以下である、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔8〕 前記分子量の最も大きいアミンと前記最も小さいアミンの分子量比(分子量の最も大きいアミンの分子量/分子量の最も小さなアミンの分子量)が、1を超え100以下である、前記〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の改質セルロース繊維の製造方法。
〔9〕 前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の製造方法により得られた改質セルロース繊維を微細化する工程を有する、微細化改質セルロース繊維の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、アニオン変性セルロース繊維にアミド結合を介して修飾基が結合した改質セルロース繊維を収率良く、かつ得られた改質セルロース繊維を微細化した際の分散性に優れる新規の改質セルロース繊維の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
特許文献1においては、ナノオーダーまで微細化した微細化アニオン変性セルロース繊維に対して改質処理(即ちアミド結合処理)を行っていた。
本発明者らは、アミド化反応により修飾基を導入した改質セルロース繊維の製造方法を検討してきたところ、特定の平均繊維径を有するアニオン変性セルロース繊維を用いて改質処理を行うことにより、従来より高濃度のアニオン変性セルロース繊維を使用してもゲル化せずに反応させることができ、改質セルロース繊維を収率良く製造できることを新たに見出した。
更に、特定の平均繊維径を有するアニオン変性セルロース繊維を用いた製造方法の場合、分子量のより小さいアミンを先に反応させ、次いで分子量のより大きいアミンを反応させることによって、意外にもその後に微細化処理を行って得られた微細化改質セルロース繊維の分散性を向上できることも新たに見出した。
【0010】
かかる作用効果が発揮されるメカニズムは定かではないが、分子量のより小さいアミンがアニオン変性セルロース繊維に均一に結合し、媒体への濡れ性が向上する事でアニオン変性セルロース繊維の繊維間の結合が緩み、その結果、分子量の大きいアミンがアニオン変性セルロース繊維の内部まで効率的に入り込んで結合し、立体反発による繊維間の凝集力低減を促進できたことによると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
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