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公開番号2024124444
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2024103692,2020091548
出願日2024-06-27,2020-05-26
発明の名称光学積層体、並びに、これを用いた偏光板、表示パネル及び画像表示装置
出願人大日本印刷株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240905BHJP(光学)
要約【課題】ポジティブA層の位相差が経時的に変化することを抑制し得る光学積層体を提供する。
【解決手段】ポジティブA層と、前記ポジティブA層に接する紫外線吸収層とを有してなる光学積層体。前記紫外線吸収層は前記ポジティブA層用の配向層であることが好ましい。また、前記光学積層体は、前記ポジティブA層を基準として、前記紫外線吸収層とは反対側にポジティブC層を有することが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポジティブA層と、前記ポジティブA層に接する紫外線吸収層とを有してなる、光学積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体、並びに、これを用いた偏光板、表示パネル及び画像表示装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
電界発光表示素子(以下、EL素子と略す場合がある。)は、自己発光のため視域が広く、またプラズマ発光素子等に比べて低消費電力であることから、近年、画像表示装置への適用が実用化されつつある。特に、発光材料として有機化合物を用いる有機EL素子は、無機化合物を用いる無機EL素子よりも印加電圧を大幅に低減できることから、表示装置としての利用が種々検討されている。
【0003】
有機EL素子は、一般的に、透明基板上に第一電極、発光層、および第二電極を順次積層した構造のもの知られており、第一電極として透明電極を使用し、第二電極として金属電極を使用し、発光層からの発光を透明基板側から取り出すボトムエミッション型のものと、第一電極として金属電極を使用し、第二電極をとして透明電極を使用し、発光層からの発光を第二電極側から取り出すトップエミッション型のものがある(例えば特許文献1、2等)。
有機EL素子は、いずれの型においても発光層の光を効率よく利用するため、金属電極は反射性に優れたものが用いられることが多い。一方、このような金属電極を用いた有機EL素子は、外光反射が大きく、コントラストが低下する場合があった。また、有機EL素子を含む表示装置以外の表示装置(例えば、表示素子上に、空気界面の多い抵抗膜式タッチパネルを配置した表示装置)においても、外光反射によるコントラストの低下は問題となっている。
【0004】
表示装置における外光反射を抑制する手法は、種々検討されている。このような手法の一つとして、位相差板と偏光板とを積層してなるいわゆる円偏光板を用いることが知られている(例えば特許文献3、4等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-294421号公報
特開2007-80604号公報
特開2014-206684号公報
特開2015-57666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、画像表示装置は、さらなる高品質及び耐久性が求められるようになっている。しかし、近年、位相差層の品質(特許文献3及び4のような円偏光板の場合は反射防止性能)が経時的に低下することが散見された。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意研究した結果、高温環境又は太陽光を受ける環境に長時間晒された場合に、位相差層の品質(例えば、反射防止性能)が低下しやすいことを見出し、さらに、その原因が位相差層の位相差の変化にあることを見出した。
そして、本発明者らはさらに鋭意研究した結果、ポジティブA層に接する紫外線吸収層を配置することにより、ポジティブA層の位相差が経時的に変化することを抑制し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下の[1]~[15]を提供する。
[1]ポジティブA層と、前記ポジティブA層に接する紫外線吸収層とを有してなる、光学積層体。
[2]前記紫外線吸収層が前記ポジティブA層用の配向層である、[1]に記載の光学積層体。
[3]前記紫外線吸収層の厚みが0.2μm以上2.0μm以下である、[2]に記載の光学積層体。
[4]前記ポジティブA層を基準として、前記紫外線吸収層とは反対側にポジティブC層を有する、[2]又は[3]に記載の光学積層体。
[5]前記紫外線吸収層を基準として、前記ポジティブA層とは反対側にポジティブC層を有する、[1]に記載の光学積層体。
[6]前記ポジティブC層が前記紫外線吸収層に接してなる、[5]に記載の光学積層体。
[7]前記紫外線吸収層が前記ポジティブC層用の配向層である、[6]に記載の光学積層体。
[8]前記紫外線吸収層の厚みが2.0μm以上5.0μm以下である、[5]~[7]の何れかに記載の光学積層体。
[9]波長405nmの透過率が2.0%以上80.0%以下である、[1]~[8]の何れかに記載の光学積層体
[10]前記ポジティブA層の波長550nmにおける面内位相差をRe(550)と定義した際に、Re(550)が135nm以上150nm以下である、[1]~[9]の何れかに記載の光学積層体。
[11]前記ポジティブA層の波長450nmにおける面内位相差をRe(450)、前記ポジティブA層の波長550nmにおける面内位相差をRe(550)、前記ポジティブA層の波長650nmにおける面内位相差をRe(650)と定義した際に、下記式(A)の関係を満たす、[1]~[10]の何れかに記載の光学積層体。
Re(450)<Re(550)<Re(650) (A)
[12]偏光子と、前記偏光子の一方の側に配置されてなる透明保護板Aと、前記偏光子の他方の側に配置されてなる透明保護板Bとを有する偏光板であって、前記透明保護板A及び前記透明保護板Bの何れか一方が、[1]~[11]の何れかに記載の光学積層体である、偏光板。
[13]表示素子の光出射面上に、[1]~[11]の何れかに記載の光学積層体を配置してなる、表示パネル。
[14]前記紫外線吸収層が、前記ポジティブA層よりも前記表示素子から遠い側に配置されてなる、[13]に記載の表示パネル。
[15][13]又は[14]に記載の表示パネルを備えてなる、画像表示装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明の光学積層体、並びに、これを用いた表示パネル及び画像表示装置によれば、ポジティブA層の位相差が経時的に変化することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の光学積層体の一実施形態を示す断面図である。
本発明の光学積層体の他の実施形態を示す断面図である。
本発明の偏光板の一実施形態を示す断面図である。
本発明の表示パネルの一実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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