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公開番号2024116484
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2023022123
出願日2023-02-16
発明の名称信号処理装置、移動体および信号処理方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01S 7/487 20060101AFI20240821BHJP(測定;試験)
要約【課題】LiDAR等により取得される遅延時間その他の対象物に関する情報の誤差を低減する。
【解決手段】信号処理装置1は、電磁波源100から発せられた電磁波のうち対象物で反射した信号電磁波を受信する受信手段710と、受信手段を通じて取得した受信信号に含まれる背景電磁波の量を取得する背景量取得手段810と、背景電磁波の量に基づいて第1のフィルタ821を設定し、受信信号を第1のフィルタによりフィルタリングした後の信号から信号電磁波の量を取得する信号量取得手段820と、背景電磁波の量と信号電磁波の量に基づいて第2のフィルタ841を設定し、受信信号を第2のフィルタによりフィルタリングした後の信号から対象物に関する情報を取得する情報取得手段840とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電磁波源から発せられた電磁波のうち対象物で反射した信号電磁波を受信する受信手段と、
前記受信手段を通じて取得した受信信号に含まれる背景電磁波の量を取得する背景量取得手段と、
前記背景電磁波の量に基づいて第1のフィルタを設定し、前記受信信号を前記第1のフィルタによりフィルタリングした後の信号から前記信号電磁波の量を取得する信号量取得手段と、
前記背景電磁波の量と前記信号電磁波の量に基づいて第2のフィルタを設定し、前記受信信号を前記第2のフィルタによりフィルタリングした後の信号から前記対象物に関する情報を取得する情報取得手段とを有することを特徴とする信号処理装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記対象物に関する情報は、前記信号電磁波が前記電磁波源から発せられてから前記対象物で反射して前記受信手段で受信されるまでの遅延時間であることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項3】
前記受信手段から出力される電流信号を電圧信号に変換する非線形アンプを有し、
前記受信信号は、前記非線形アンプからの電圧信号から生成されることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項4】
前記信号量取得手段は、複数の有限インパルス応答フィルタのうち前記背景電磁波の量に基づいて選択したフィルタを前記第1のフィルタとして設定することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項5】
前記情報取得手段は、複数の有限インパルス応答フィルタのうち前記背景電磁波の量と前記信号電磁波の量に基づいて選択したフィルタを前記第2のフィルタとして設定することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項6】
前記信号量取得手段は、前記第1のフィルタによりフィルタリングした後の前記信号のピーク値に基づいて前記信号電磁波の量を取得することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項7】
前記情報取得手段は、前記第2のフィルタによりフィルタリングした後の前記信号のピーク値または該ピーク値が得られた時刻に基づいて前記対象物に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項8】
前記背景電磁波の量と前記信号電磁波の量に基づいて補正値を取得し、
該補正値を用いて前記対象物に関する情報を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の信号処理装置を有し、
該信号処理装置から得られる前記対象物に関する情報を利用することを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一項に記載の信号処理装置を含むことを特徴とする移動体搭載システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、LiDAR(Light Detection and Ranging)等で行われる信号処理において背景光量の成分を取得する技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
LiDARによる測距方式として、パルス光を対象物に照射し、対象物で反射したパルス光としての信号光を受光するタイミング(遅延時間)に基づいて対象物までの距離を推定するTOF(Time of Flight)が知られている。ただし、LiDARの受信系統にて生成される受信信号には様々な雑音が重畳されるため、雑音の影響を抑えて推定距離の誤差を低減させるために、適切な受信フィルタを設定する必要がある。特許文献1には、受信信号に含まれる信号光成分の波形を予測し、予測した波形に応じて受信フィルタの特性を設定する方法が開示されている。
【0003】
一方、受信系統の受信アナログ回路には、入力信号に対して出力が非線形(例えば対数的)に増加する非線形アンプが用いられることがある。ただし、受信アナログ回路に非線形アンプを用いると、特に入力信号が大きい場合に出力信号の波形が歪む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-298604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
受信フィルタが特定の信号波形に対して最適化されたものである場合において受信系統で受信する光量が変化して受信信号の信号光成分の波形が変化すると、TOFにおいて推定される遅延時間に誤差が生じるという問題がある。
【0006】
本発明は、LiDAR等により取得される遅延時間その他の対象物に関する情報の誤差を低減できるようにした信号処理装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての信号処理装置は、電磁波源から発せられた電磁波のうち対象物で反射した信号電磁波を受信する受信手段と、受信手段を通じて取得した受信信号に含まれる背景電磁波の量を取得する背景量取得手段と、背景電磁波の量に基づいて第1のフィルタを設定し、受信信号を第1のフィルタによりフィルタリングした後の信号から信号電磁波の量を取得する信号量取得手段と、背景電磁波の量と信号電磁波の量に基づいて第2のフィルタを設定し、受信信号を第2のフィルタによりフィルタリングした後の信号から対象物に関する情報を取得する情報取得手段とを有することを特徴とする。
【0008】
なお、上記信号処理装置から得られる被写体に関する情報を利用する装置や、上記信号処理装置を含む移動体搭載システム、さらには移動体も、本発明の他の一側面を構成する。
【0009】
また、本発明の他の一側面としての信号処理方法は、電磁波源から発せられた電磁波のうち対象物で反射した信号電磁波を受信する受信手段を通じて取得した受信信号を用いた処理を行う方法である。該方法は、受信信号に含まれる背景電磁波の量を取得するステップと、背景電磁波の量に基づいて第1のフィルタを設定し、受信信号を第1のフィルタによりフィルタリングした後の信号から信号電磁波の量を取得するステップと、背景電磁波の量と信号電磁波の量に基づいて第2のフィルタを設定し、受信信号を第2のフィルタによりフィルタリングした後の信号から対象物に関する情報を取得するステップとを有することを特徴とする。なお、コンピュータに上記信号処理方法に従う処理を実行させるプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、LiDAR等により取得される対象物に関する情報の誤差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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