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公開番号2024114640
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2024015084,2023019462
出願日2024-02-02,2023-02-10
発明の名称二次電池
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類H02J 7/00 20060101AFI20240816BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電動移動体の始動時における出力を向上させることができる二次電池を提供すること。
【解決手段】 二次電池2は、正極4及び負極5を有する。正極4は、第一活物質41と、第二活物質42と、を有する。第一活物質41は、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物であり、第二活物質42は、リン酸マンガン鉄リチウムである。また、第一活物質41の平均粒子径は、第二活物質42の平均粒子径よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電動移動体(10)に搭載される電池システム(1)であって、
二次電池(2)と、
該二次電池の放電を制御する電池制御部(3)と、を有し、
上記電池制御部は、上記電動移動体の始動時において、上記電動移動体の通常運転時の上記二次電池における放電レートよりも高い放電レートの放電である高レート放電を行うよう、上記二次電池を制御し、
上記二次電池の正極(4)は、第一活物質(41)と、上記始動時において上記高レート放電を行う上記二次電池のSOC領域である高レート放電領域において、上記第一活物質よりも抵抗が高くなる高抵抗領域を有する第二活物質(42)と、を有し、
上記二次電池は、上記始動時に、上記高レート放電を行う際、上記第一活物質の利用率よりも上記第二活物質の利用率の方が高い状態になった後、上記第二活物質の利用率よりも上記第一活物質の利用率の方が高くなるよう構成されている、電池システム。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
上記第一活物質は、上記二次電池のSOCが高くなるほど抵抗が小さくなる、請求項1に記載の電池システム。
【請求項3】
上記正極の活物質全体に対する上記第一活物質の割合は50~95重量%であり、上記正極の活物質全体に対する上記第二活物質の割合は5~50重量%である、請求項1又は2に記載の電池システム。
【請求項4】
上記第一活物質は、層状岩塩型構造を有するリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物であり、上記第二活物質は、オリビン型構造を有するリン酸マンガン鉄リチウムである、請求項1又は2に記載の電池システム。
【請求項5】
電動飛行体(100)に搭載されると共に、正極(4)及び負極(5)を有する二次電池(2)であって、
上記正極は、第一活物質(41)と、上記二次電池のSOCの値が所定の値のとき、上記第一活物質よりも抵抗が高くなる第二活物質(42)と、を有し、
上記第一活物質は、層状岩塩型構造を有するリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物であり、上記第二活物質は、オリビン型構造を有するリン酸マンガン鉄リチウムである、二次電池。
【請求項6】
上記二次電池のSOCの値が所定の値よりも低い低SOC領域において、上記第二活物質は、上記第一活物質よりも抵抗が小さく、上記二次電池は、上記低SOC領域において、上記第一活物質の利用率よりも上記第二活物質の利用率の方が高い領域である第二高利用領域を有するよう構成されている、請求項5に記載の二次電池。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の電池システムを備える、電動飛行体(100)。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の二次電池を備える、電動飛行体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電池システム、二次電池、及び電動飛行体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の二次電池を備えた電動飛行体が開示されている。この電動飛行体は、二次電池に異常が生じると、緊急退避動作を行うよう構成されている。また、この電動飛行体は、一つの二次電池に異常が生じた際、他の二次電池に補完させることにより、飛行に必要な出力を確保し、安全性が損なわれるようなトラブルに発展することを防止しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-196440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般に、電動飛行体は、始動時に離陸する際、比較的高い出力が必要となる。そのため、電動飛行体が離陸する際に、二次電池の放電レートが高くなることにより、二次電池においてイオンの濃度分布の偏りが生じやすい。それゆえ、このイオンの濃度分布の偏りを起因とする二次電池の内部抵抗の一時的な上昇である一時劣化を引き起こすおそれがある。そのため、特許文献1に記載の電動飛行体は、複数の二次電池を備えていたとしても、複数の二次電池すべてにおいて、一時劣化を引き起こすおそれがあり、電動飛行体における始動時の出力確保の観点から、さらなる改善の余地があるといえる。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、電動移動体の始動時における出力を向上させることができる電池システム、二次電池、及び電動飛行体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一の態様は、電動移動体(10)に搭載される電池システム(1)であって、
二次電池(2)と、
該二次電池の放電を制御する電池制御部(3)と、を有し、
上記電池制御部は、上記電動移動体の始動時において、上記電動移動体の通常運転時の上記二次電池における放電レートよりも高い放電レートの放電である高レート放電を行うよう、上記二次電池を制御し、
上記二次電池の正極(4)は、第一活物質(41)と、上記始動時において上記高レート放電を行う上記二次電池のSOC領域である高レート放電領域において、上記第一活物質よりも抵抗が高くなる高抵抗領域を有する第二活物質(42)と、を有し、
上記二次電池は、上記始動時に、上記高レート放電を行う際、上記第一活物質の利用率よりも上記第二活物質の利用率の方が高い状態になった後、上記第二活物質の利用率よりも上記第一活物質の利用率の方が高くなるよう構成されている、電池システムにある。
【0007】
本発明の第二の態様は、電動飛行体(100)に搭載されると共に、正極(4)及び負極(5)を有する二次電池(2)であって、
上記正極は、第一活物質(41)と、上記二次電池のSOCの値が所定の値のとき、上記第一活物質よりも抵抗が高くなる第二活物質(42)と、を有し、
上記第一活物質は、層状岩塩型構造を有するリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物であり、上記第二活物質は、オリビン型構造を有するリン酸マンガン鉄リチウムである、二次電池にある。
【0008】
本発明の第三の態様は、上記第一の態様の電池システムを備える、電動飛行体(100)にある。
【0009】
本発明の第四の態様は、上記第二の態様の二次電池を備える、電動飛行体にある。
【発明の効果】
【0010】
上記第一の態様の電池システムにおいて、二次電池は、始動時に、高レート放電を行う際、第一活物質の利用率よりも第二活物質の利用率の方が高い状態になった後、第二活物質の利用率よりも第一活物質の利用率の方が高くなるよう構成されている。それゆえ、始動時において、二次電池の温度を上昇させることにより、二次電池の内部抵抗を低減させた状態にて、二次電池の高レート放電を行うことができる。つまり、二次電池の一時劣化を抑制することにより、二次電池の高出力を確保することができる。その結果、電動移動体の始動時における出力を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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