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公開番号2024114149
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019707
出願日2023-02-13
発明の名称水回収システム、水回収システムの運転方法、および、水回収システムの改造方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F01K 23/10 20060101AFI20240816BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】ガスタービンコジェネシステムの発電効率を向上させた水回収システム、水回収システムの運転方法、および、水回収システムの改造方法を提供する。
【解決手段】水回収システムは、第1の有機媒体である第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第1蒸発器と、蒸発した第1循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第1タービンと、第1タービンに連結される第1発電機とを含む第1バイナリー発電系統を備える。第1蒸発器は、排熱回収ボイラから水回収装置に向かって流れる排ガスの少なくとも一部を熱源として、第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるように構成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ガスタービンコジェネシステムの排熱回収ボイラから排出される排ガスと冷媒水との熱交換によって前記排ガスから水分を回収するための水回収装置と、
前記水回収装置によって回収された前記水分を含む回収水を冷却するための回収水冷却器を含む回収水冷却系統と、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記回収水冷却器に導くと共に、前記回収水冷却器によって冷却された前記回収水を前記冷媒水として前記水回収装置に導くための回収水循環ラインと、
前記回収水循環ラインに配置される回収水循環ポンプと
を備える水回収システムであって、
第1の有機媒体である第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第1蒸発器と、蒸発した前記第1循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第1タービンと、前記第1タービンに連結される第1発電機とを含む第1バイナリー発電系統をさらに備え、
前記第1蒸発器は、前記排熱回収ボイラから前記水回収装置に向かって流れる前記排ガスの少なくとも一部を熱源として、前記第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるように構成される
水回収システム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記排熱回収ボイラから排出される前記排ガスを前記第1蒸発器に導くための第1排ガスラインと、
前記第1蒸発器から排出される前記排ガスを前記水回収装置に導くための第2排ガスラインと、
前記第1蒸発器をバイパスするように前記第1排ガスラインと前記第2排ガスラインに接続されるバイパス排ガスラインと、
前記第1蒸発器に流入する前記排ガスの流量と前記バイパス排ガスラインを流れる前記排ガスの流量の比率を変更するための排ガスダンパと
をさらに備える
請求項1に記載の水回収システム。
【請求項3】
前記第2排ガスラインが前記バイパス排ガスラインに接続される位置から前記水回収装置に向かって流れる前記排ガスの温度を計測するための水回収装置排ガス入口温度センサと、
前記水回収装置排ガス入口温度センサによって計測される前記温度が第1規定温度になるよう前記排ガスダンパを制御するためのコントローラと
をさらに備える
請求項2に記載の水回収システム。
【請求項4】
前記第1バイナリー発電系統は、
前記第1蒸発器と前記第1タービンの間で前記第1循環低沸点作動媒体が循環するための第1循環ラインと、
前記第1循環ラインに配置される第1循環ポンプを含む第1ポンプ装置と、
をさらに含み、
前記水回収システムは、
前記第2排ガスラインが前記バイパス排ガスラインに接続される位置から前記水回収装置に向かって流れる前記排ガスの温度を計測するための水回収装置排ガス入口温度センサと、
前記水回収装置排ガス入口温度センサによって計測される前記温度が第1規定温度になるよう、前記第1ポンプ装置から吐出される前記第1循環低沸点作動媒体の流量を制御するためのコントローラと
をさらに備える
請求項2または3に記載の水回収システム。
【請求項5】
前記第1循環低沸点作動媒体は、R-245fa(HFC-245fa)である
請求項1乃至3の何れか1項に記載の水回収システム。
【請求項6】
前記回収水冷却系統は、
第2の有機媒体である第2循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第2蒸発器と、蒸発した前記第2循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第2タービンと、前記第2タービンに連結される第2発電機とを有する第2バイナリー発電系統を含み、
前記第2蒸発器は、前記回収水循環ラインを流れる前記回収水の少なくとも一部を熱源として、前記第2循環低沸点作動媒体を蒸発させるように構成され、
前記回収水冷却器は、前記第2蒸発器を有する
請求項1乃至3の何れか1項に記載の水回収システム。
【請求項7】
前記回収水循環ラインは、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記第2蒸発器に導くための発電用回収水供給ラインと、
前記第2蒸発器から排出される前記回収水を前記水回収装置に導くための発電用回収水排出ラインと、
前記第2蒸発器をバイパスするように、前記発電用回収水供給ラインと前記発電用回収水排出ラインとに接続する回収水バイパスラインと、
前記第2蒸発器に流入する前記回収水の流量と、前記回収水バイパスラインを流れる前記回収水の流量との比率を変更するための回収水流調弁と
をさらに含む
請求項6に記載の水回収システム。
【請求項8】
前記回収水循環ラインにおいて前記発電用回収水排出ラインが前記回収水バイパスラインに接続される位置から前記水回収装置に向かって流れる前記回収水の温度を計測するための水回収装置入口冷媒水温度センサと、
前記水回収装置入口冷媒水温度センサによって計測される前記温度が第2規定温度になるよう前記回収水流調弁を制御するためのコントローラと
をさらに備える
請求項7に記載の水回収システム。
【請求項9】
前記回収水冷却器は、外部水と前記回収水との熱交換によって前記回収水を冷却するように構成される外部水利用型冷却器をさらに有し、
前記外部水利用型冷却器に流入する前記回収水は、前記第2蒸発器に流入する前記回収水と前記回収水バイパスラインを流れる前記回収水とを有する
請求項7に記載の水回収システム。
【請求項10】
前記第2バイナリー発電系統は、
前記第2蒸発器と前記第2タービンの間で前記第2循環低沸点作動媒体が循環するための第2循環ラインと、
前記第2循環ラインに配置される第2循環ポンプを含む第2ポンプ装置と、
をさらに含み、
前記水回収システムは、
前記回収水循環ラインにおいて前記発電用回収水排出ラインが前記回収水バイパスラインに接続される位置から前記水回収装置に流れる前記回収水の温度を計測するための水回収装置入口冷媒水温度センサと、
前記水回収装置入口冷媒水温度センサによって計測される前記温度が第2規定温度になるよう前記第2ポンプ装置を制御するためのコントローラと
をさらに備える
請求項7に記載の水回収システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービンコジェネシステムを構成する排熱回収ボイラの排ガスから水分を回収するための水回収システム、水回収システムの運転方法、および、水回収システムの改造方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ガスタービンコジェネシステムを構成する排熱回収ボイラの排ガスから水分を回収するための水回収システムが知られている。例えば、特許文献1に開示される水回収システムは、排熱回収ボイラの排ガスと循環水との熱交換によって水分を回収するように構成された水回収装置を備える。回収された水分を含む循環水は、循環水ポンプの動力によって、水回収装置と循環水冷却器との間を循環する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-060012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成では、排熱回収ボイラの排ガスが保有する熱量の一部が回収水によって回収されるだけであり、当該熱量が有効に活用されているとは言い難く、ガスタービンコジェネシステムの更なる発電効率の向上が望まれる。
【0005】
本開示の目的は、ガスタービンコジェネシステムの発電効率を向上させた水回収システム、水回収システムの運転方法、および、水回収システムの改造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態に係る水回収システムは、
ガスタービンコジェネシステムの排熱回収ボイラから排出される排ガスと冷媒水との熱交換によって前記排ガスから水分を回収するための水回収装置と、
前記水回収装置によって回収された前記水分を含む回収水を冷却するための回収水冷却器を含む回収水冷却系統と、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記回収水冷却器に導くと共に、前記回収水冷却器によって冷却された前記回収水を前記冷媒水として前記水回収装置に導くための回収水循環ラインと、
前記回収水循環ラインに配置される回収水循環ポンプと
を備える水回収システムであって、
第1の有機媒体である第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第1蒸発器と、蒸発した前記第1循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第1タービンと、前記第1タービンに連結される第1発電機とを含む第1バイナリー発電系統をさらに備え、
前記第1蒸発器は、前記排熱回収ボイラから前記水回収装置に向かって流れる前記排ガスの少なくとも一部を熱源として、前記第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるように構成される。
【0007】
ここでバイナリー発電系統とは、例えばタービンの排ガスが保有する熱であってもよい未利用低温排熱を直接的または間接的な加熱源として、有機媒体のランキンサイクルに適用した発電系統である。つまり、バイナリー発電系統では、未利用低温排熱の少なくとも一部がランキンサイクルを構成する蒸発器に加熱源として利用され、かつ、蒸発器で生成された有機媒体蒸気がタービンを回すことで発電がなされる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る水回収システムの運転方法は、
ガスタービンコジェネシステムの排熱回収ボイラから排出される排ガスと冷媒水との熱交換によって前記排ガスから水分を回収するための水回収装置と、
前記水回収装置によって回収された前記水分を含む回収水を冷却するための回収水冷却器を含む回収水冷却系統と、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記回収水冷却器に導くと共に、前記回収水冷却器によって冷却された前記回収水を前記冷媒水として前記水回収装置に導くための回収水循環ラインと、
前記回収水循環ラインに配置される回収水循環ポンプと
を備える水回収システムの運転方法であって、
前記水回収システムは、
第1の有機媒体である第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第1蒸発器と、蒸発した前記第1循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第1タービンと、前記第1タービンに連結される第1発電機とを含む第1バイナリー発電系統と、
前記排熱回収ボイラから排出される前記排ガスを前記第1蒸発器に導くための第1排ガスラインと、
前記第1蒸発器から排出される前記排ガスを前記水回収装置に導くための第2排ガスラインと、
前記第1蒸発器をバイパスするように前記第1排ガスラインと前記第2排ガスラインに接続されるバイパス排ガスラインと、
前記第2排ガスライン及び前記バイパス排ガスラインの接続点と前記水回収装置とを接続する合流排ガスラインと、
前記第1蒸発器に流入する前記排ガスの流量と前記バイパス排ガスラインを流れる前記排ガスの流量の比率を変更するための排ガスダンパと
前記合流排ガスラインにおいて前記第2排ガスラインが前記バイパス排ガスラインに接続される位置よりも下流を流れる前記排ガスの温度を計測するための水回収装置排ガス入口温度センサと、をさらに備え、
前記水回収システムの運転方法は、
前記水回収装置排ガス入口温度センサによって計測される前記温度が第1規定温度になるよう前記排ガスダンパを制御する排ガスダンパ制御ステップを備える。
【0009】
本開示の一実施形態に係る水回収システムの改造方法は、
ガスタービンコジェネシステムの排熱回収ボイラから排出される排ガスと冷媒水との熱交換によって前記排ガスから水分を回収するための水回収装置と、
前記水回収装置によって回収された前記水分を含む回収水を冷却するための回収水冷却器を含む回収水冷却系統と、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記回収水冷却器に導くと共に、前記回収水冷却器によって冷却された前記回収水を前記冷媒水として前記水回収装置に導くための回収水循環ラインと、
前記回収水循環ラインに配置される回収水循環ポンプと
を備える水回収システムの改造方法であって、
第1の有機媒体である第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第1蒸発器と、蒸発した前記第1循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第1タービンと、前記第1タービンに連結される第1発電機とを含む第1バイナリー発電系統を追設する第1バイナリー発電系統追設ステップと、
前記排熱回収ボイラから排出される前記排ガスを前記第1蒸発器に導くための第1排ガスラインと、前記第1蒸発器から排出される前記排ガスを前記水回収装置に導くための第2排ガスラインとを追設する排ガスライン追設ステップと、
を備える。
【0010】
本開示の一実施形態に係る水回収システムの改造方法は、
ガスタービンコジェネシステムの排熱回収ボイラから排出される排ガスと冷媒水との熱交換によって前記排ガスから水分を回収するための水回収装置と、
前記水回収装置によって回収された前記水分を含む回収水を冷却するための回収水冷却器を含む回収水冷却系統と、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記回収水冷却器に導くと共に、前記回収水冷却器によって冷却された前記回収水を前記冷媒水として前記水回収装置に導くための回収水循環ラインと、
前記回収水循環ラインに配置される回収水循環ポンプと
第1の有機媒体である第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第1蒸発器と、蒸発した前記第1循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第1タービンと、前記第1タービンに連結される第1発電機とを含む第1バイナリー発電系統とを備え、
前記第1蒸発器は、前記排熱回収ボイラから前記水回収装置に向かって流れる前記排ガスの少なくとも一部を熱源として、前記第1循環低沸点作動媒体を蒸発させるように構成される水回収システムの改造方法であって、
第2の有機媒体である第2循環低沸点作動媒体を蒸発させるための第2蒸発器と、蒸発した前記第2循環低沸点作動媒体から回転動力を得るように構成される第2タービンと、前記第2タービンに連結される第2発電機とを有する第2バイナリー発電系統であって、前記第2蒸発器は、前記回収水循環ラインを流れる前記回収水の少なくとも一部を熱源として、前記第2循環低沸点作動媒体を蒸発させるように構成された第2バイナリー発電系統を追設する第2バイナリー発電系統追設ステップと、
前記水回収装置から排出される前記回収水を前記第2蒸発器に導くための発電用回収水供給ラインと、前記第2蒸発器から排出される前記回収水を前記水回収装置に導くための発電用回収水排出ラインとを追設する発電用回収水ライン追設ステップと
を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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