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公開番号2024111798
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023186571
出願日2023-10-31
発明の名称水分散型粘着剤組成物、および、再剥離用粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類C09J 133/00 20060101AFI20240809BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】優れた粘着力を有し、被着体への密着性と剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物、および、この水分散型粘着剤組成物を用いた再剥離用粘着シートを提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、この水分散型アクリル系ポリマーは、2以上のガラス転移温度を有するポリマーである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、
該水分散型アクリル系ポリマーが、2以上のガラス転移温度を有するポリマーである、水分散型粘着剤組成物。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記水分散型アクリル系ポリマーが0℃以上であるガラス転移温度Tg

と0℃未満であるガラス転移温度Tg

とを有する、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項3】
前記水分散型アクリル系ポリマーがコアシェル型構造を有するポリマーである、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項4】
架橋剤をさらに含む、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項5】
水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、
該水分散型アクリル系ポリマーが、コアシェル型構造を有するポリマーである、水分散型粘着剤組成物。
【請求項6】
粘着剤層と、基材と、を有し、
該粘着剤層が請求項1から5のいずれか1項に記載の水分散型粘着剤組成物を用いて形成された層である、再剥離用粘着シート。
【請求項7】
積算光量460mJ/cm

で紫外線照射した後のSiウエハに対する180°粘着力が0.1N/20mm未満である、請求項6に記載の再剥離用粘着シート。
【請求項8】
Siウエハに対する180°粘着力が4N/20mm以上である、請求項6に記載の再剥離用粘着シート。
【請求項9】
半導体ウエハ加工に用いられる、請求項6に記載の再剥離用粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は水分散型粘着剤組成物、および、水分散型粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
粘着シートは、被着体の表面保護、および、固定を目的として広く用いられている。例えば、半導体ウエハの加工工程では、被着体である半導体ウエハをバックグラインド工程、および、ダイシング工程で適切に保持するために用いられる。近年、チップの微細化および薄型化が進められており、加工時には薄く研削しても半導体ウエハを適切に保持可能な粘着力が要求される。しかしながら、粘着力の高い粘着シートでは剥離時にウエハを破損するおそれがある。そのため、加工後は容易に被着体から剥離することができる軽剥離な粘着シートが求められている。このような粘着剤組成物としては、紫外線硬化型粘着剤を用いる粘着シートが提案されている。半導体ウエハの加工工程に用いられる粘着シートは、使用後に半導体ウエハから剥離されるため、再剥離性を有する粘着シートが好ましく用いられている。再剥離性を有する粘着剤としては、溶剤系粘着剤が広く用いられている(例えば、特許文献1)。近年、環境負荷の低減が求められており、水系粘着剤を用いることが試みられている(例えば、特許文献2)。水系粘着剤を用いる場合、紫外線硬化型粘着剤とした場合であっても紫外線照射前の十分な粘着力と、紫外線照射後の軽剥離性とを両立することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-31620号公報
特開2009-73920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、優れた粘着力を有し、被着体への密着性と軽剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物、および、この水分散型粘着剤組成物を用いた再剥離用粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、この水分散型アクリル系ポリマーは、2以上のガラス転移温度を有するポリマーである。
2.上記1に記載の水分散型粘着剤組成物は、上記水分散型アクリル系ポリマーが0℃以上であるガラス転移温度Tg

と0℃未満であるガラス転移温度Tg

とを有していてもよい。
3.上記1または2に記載の水分散型粘着剤組成物は、上記水分散型アクリル系ポリマーがコアシェル型構造を有するポリマーであってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物は、架橋剤をさらに含んでいてもよい。
5.本発明の別の局面において、水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、該水分散型アクリル系ポリマーが、コアシェル型構造を有するポリマーである。
6.本発明の実施形態の別の局面においては再剥離用粘着シートが提供される。この再剥離用粘着シートは、粘着剤層と、基材と、を有し、この粘着剤層は上記1から5のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物を用いて形成された層であってもよい。
7.上記6に記載の再剥離用粘着シートは、積算光量460mJ/cm

で紫外線照射した後のSiウエハに対する180°粘着力が0.1N/20mm未満であってもよい。
8.上記6または7に記載の再剥離用粘着シートは、Siウエハに対する180°粘着力が4N/20mm以上であってもよい。
9.上記6から8のいずれかに記載の再剥離用粘着シートは、半導体ウエハ加工に用いられてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、優れた粘着力を有し、被着体への密着性と軽剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物、および、この水分散型粘着剤組成物を用いた再剥離用粘着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による再剥離用粘着シートの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.水分散型粘着剤組成物
本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む。この水分散型アクリル系ポリマーは、2以上のガラス転移温度(以下、Tgともいう)を有するポリマーである。すなわち、本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、2以上のガラス転移温度を有するアクリル系ポリマーのエマルションを含む。このようなエマルションを用いれば、優れた粘着力を有し、被着体への密着性と軽剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物を提供することができる。本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は水系粘着剤組成物でありながら、優れた粘着力を有し、被着体への密着性と軽剥離性とを両立することができる。そのため、溶剤の使用量を低減することで環境負荷を低減し、かつ、半導体ウエハの加工工程にも好適に用いることが可能な粘着剤組成物を提供することができる。
【0009】
A-1.水分散型アクリル系ポリマー
水分散型アクリル系ポリマー(以下、アクリル系ポリマーともいう)は、任意の適切なモノマー成分を水中で乳化重合することにより得ることができる。すなわち、水分散型アクリル系ポリマーは、アクリル系ポリマーのエマルションである。アクリル系ポリマーエマルションの平均粒子径は、好ましくは80nm~400nmであり、より好ましくは100nm~300nmであり、さらに好ましくは100nm~200nmである。本明細書において、水分散型アクリル系ポリマーの平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準のメディアン径(D50)をいう。
【0010】
水分散型アクリル系ポリマーは、0℃以上であるガラス転移温度Tg

と0℃未満であるガラス転移温度Tg

とを有することが好ましい。水分散型アクリル系ポリマーがTg

とTg

とを有していれば、優れた粘着力を有し、被着体への密着性と軽剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物を提供することができる。水分散型アクリル系ポリマーが3以上のガラス転移温度を有する場合、2以上のTg

と1つのTg

とを有する水分散型アクリル系ポリマーであってもよく、1つのTg

と2以上のTg

とを有する水分散型アクリル系ポリマーであってもよく、2以上Tg

と2以上のTg

とを有する水分散型アクリル系ポリマーであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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