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公開番号2024097555
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2023001087
出願日2023-01-06
発明の名称セメント原料の製造方法
出願人太平洋セメント株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類C04B 7/38 20060101AFI20240711BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】高品位のセメント原料を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】(1)(工程A)石灰石、珪石、粘土類及び鉱さいから選択される1以上の原料をローラーミルに投入して粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する工程、及び(工程B)前記ミル排石と前記原料とを前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離した後、非磁着物と前記原料とを前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離する処理を所定時間繰り返し行う工程であって、前記ミル排石の使用量が前記原料100質量部に対して10~100質量部である工程、を含む粉砕工程と、
(2)工程Bで所定時間後に排出されたミル排石を前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する処理を所定時間繰り返し行う循環工程を含む、セメント原料の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(1)下記の工程A及び工程Bを含む粉砕工程と、
(工程A)石灰石、珪石、粘土類及び鉱さいから選択される1以上の原料をローラーミルに投入して粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する工程
(工程B)前記ミル排石と前記原料とを前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離した後、非磁着物と前記原料とを前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離する処理を所定時間繰り返し行う工程であって、前記ミル排石の使用量が前記原料100質量部に対して10~100質量部である工程
(2)工程Bで所定時間後に排出されたミル排石を前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離した後、ミル排石を前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する処理を所定時間繰り返し行う循環工程
を含む、セメント原料の製造方法。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記工程Bにおいて、前記ミル排石を磁力選別に加え、渦電流選別に供する、請求項1記載のセメント原料の製造方法。
【請求項3】
前記粉砕工程前に、前記原料を磁力選別する磁力選別工程、前記原料を渦電流選別する渦電流選別工程、前記原料を篩選別する粒度調整工程、及び前記原料の含水率を低下させる乾燥工程から選択される1以上に供する予備処理工程を含む、請求項1又は2記載のセメント原料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント原料の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、汚泥、石炭灰、鉱さい、焼却灰、建設発生土等の廃棄物や副産物がセメント原料として使用されてきたが、これら廃棄物や副産物の使用量を増加することで、資源の有効利用や環境保護を積極的に推進する技術が検討されている。
【0003】
例えば、金属含有廃棄物を含む原料を竪型ローラーミルで粉砕し、セメント原料を含む第1粉砕物と、第1粉砕物よりも大きいサイズを有する第2粉砕物とに分離し、第2粉砕物から渦電流選別によって第2粉砕物よりも金属含有量が低い選別原料を得、当該選別原料を前記原料の一部として竪型ローラーミルで粉砕することで、竪型ローラーミル及びその下流側の製造設備の負荷を十分に低減しつつ、金属含有量が少ないセメント原料を回収できることが報告されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-80509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来技術によれば、渦電流選別で比較的大きい金属を回収することができるが、数mm以下の小さい有価金属を含む粒子を回収することは困難であり、また竪型ローラーミルは通常処理量が多く、発生する排石量も多いことから、渦電流選別では細粒の金属を回収することも難しい。加えて、ミル排石の循環を繰り返し行った場合、金属が過度に粉砕されてミル精粉側に移行するため、セメント原料の品位が低下する。また、上記した廃棄物や副産物にはクロム等のセメント忌避成分が含まれているため、ミル精粉のクロム含有量が高いとセメント原料としての利用が制限されることから、クロム含有量の低減が求められている。
本発明の課題は、クロム含有量が低減された高品位のセメント原料を効率よく回収する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、金属を含む原料をローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を原料の一部として使用し、前記原料とともにローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離した後、非磁着物を原料の一部として更に使用し、前記原料とともにローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離する処理を所定時間繰り返し行い、そしてローラーミルへの前記原料の供給を停止し、所定時間後に排出されたミル排石をローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石をローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する処理を所定時間繰り返し行うことで、ミル排石や磁着物に金属が濃縮されるため、ミル精粉を回収することで、クロム含有量が低減された高品位のセメント原料を効率よく回収できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の〔1〕~〔3〕を提供するものである。
〔1〕(1)下記の工程A及び工程Bを含む粉砕工程と、
(工程A)石灰石、珪石、粘土類及び鉱さいから選択される1以上の原料をローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する工程
(工程B)前記ミル排石と前記原料とを前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離した後、非磁着物と前記原料とを前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離し、ミル排石を磁力選別して磁着物と非磁着物とに分離する処理を所定時間繰り返し行う工程であって、前記ミル排石の使用量が前記原料100質量部に対して10~100質量部である工程
(2)工程Bで所定時間後に排出されたミル排石を前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離した後、ミル排石を前記ローラーミルで粉砕してミル精粉とミル排石とに分離する処理を所定時間繰り返し行う循環工程
を含む、セメント原料の製造方法。
〔2〕前記工程Bにおいて、前記ミル排石を磁力選別に加え、渦電流選別に供する、前記〔1〕記載のセメント原料の製造方法。
〔3〕前記粉砕工程前に、前記原料を磁力選別する磁力選別工程、前記原料を渦電流選別する渦電流選別工程、前記原料を篩選別する粒度調整工程、及び前記原料の水分含有量を低下させる乾燥工程から選択される1以上に供する予備処理工程を含む、前記〔1〕又は〔2〕記載のセメント原料の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、クロム含有量が低減された高品位のセメント原料を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のセメント原料の製造方法の一例を示すフローチャートである。
比較例1のセメント原料の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のセメント原料の製造方法について詳細に説明する。図1に、本発明のセメント原料の製造方法の好適な一実施形態のフローチャートを示す。
(【0011】以降は省略されています)

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