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公開番号2024083695
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197640
出願日2022-12-12
発明の名称熱伝導性シリコーンポッティング組成物およびその硬化物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08L 83/07 20060101AFI20240617BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 熱伝導性充填剤を多量に含んでいるにもかかわらず、高い流れ性を有し、微細な空間に流れ込むことができ、硬化後は所望の熱伝導率を有し、かつ湿熱エージング前後における物性変化が小さい熱伝導性シリコーンポッティング組成物を提供すること。
【解決手段】
(A)珪素原子と結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、25℃における粘度が0.01~100Pa・sのオルガノポリシロキサン
(B)下記一般式(1)で表されるシラン化合物、下記一般式(2)で表されるジシラザン化合物またはその両方
R1 3SiOH (1)
(R2 3Si)2NH (2)
(式中、R1およびR2は、互いに独立して一価炭化水素基を表す。)
(C)熱伝導性充填剤
(D)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン
(E)ヒドロシリル化反応触媒
含む熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)珪素原子と結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、25℃における粘度が0.01~100Pa・sのオルガノポリシロキサン、
(B)下記一般式(1)で表されるシラン化合物、下記一般式(2)で表されるジシラザン化合物またはその両方、

1
3
SiOH (1)
(R
2
3
Si)
2
NH (2)
(式中、R
1
およびR
2
は、互いに独立して一価炭化水素基を表す。)
(C)熱伝導性充填剤、
(D)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン、
および
(E)ヒドロシリル化反応触媒
含む熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記R
1
およびR
2
が、メチル基である請求項1記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
【請求項3】
前記(C)熱伝導性充填剤が、前記(B)成分で表面処理されている請求項1記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーンポッティング組成物を硬化してなる硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝導性シリコーンポッティング組成物およびその硬化物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
地球温暖化への意識の高まりから、自動車業界では温室効果ガス低減を目的として、ハイブリット車、プラグインハイブリット車、電気自動車等の環境対策車の開発が進んでおり、それらの燃費性能を向上させる目的で、車両に搭載されるインバータが高性能化・小型化されている。
それに伴ってインバータ内のICやリアクトル等の部品も小型化され、発熱量も増大している。このような発熱する部品に対しては、従来、発熱部品と冷却器との間に熱伝導性シリコーングリース組成物、熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性シリコーンポッティング組成物等の熱伝導性シリコーン組成物を介在させることで、部品の冷却効率を向上させて部品を保護している。
【0003】
例えば、特許文献1では、冷却器と発熱部品をあらかじめ組み付けておいて、そこに流動性の高い熱伝導性シリコーンポッティング組成物を流し込み、発熱部品と冷却器の間を熱的に接続する手法が提案されている。
しかし、特許文献1の手法によって実用的な流動性を維持した場合、1.0W/m・K程度の熱伝導率が限界であり、近年の機器の小型化および部品の微細化に伴うさらなる発熱量の増大に十分に対応ができていなかった。
【0004】
この問題を解決する技術として、特許文献2~5では、熱伝導性充填剤を多量に含有させて高熱伝導率化しながらも高流動性を両立させたシリコーンポッティング組成物が提案されている。
【0005】
しかし、これらの組成物は、高熱伝導率と高流動性を両立するための成分として、末端にアルコキシ基等の加水分解性基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンを含有しており、この成分の影響により、シリコーンポッティング組成物の硬化物の湿熱エージング後の物性変化が大きくなり、発熱部品と冷却器との間に介在していたシリコーンポッティング材が高温高湿環境での使用において剥離してしまい、部品を冷却することができなくなるという問題を抱えている。
このため、インバータの性能向上においては、高熱伝導率、高流動性に留まらず、高温高湿環境における物性変化も少ない熱伝導性シリコーンポッティング材が切に望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-122000号公報
特開2016-084378号公報
特開2019-077843号公報
特開2019-077845号公報
特開2021-113290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、熱伝導性充填剤を多量に含んでいるにもかかわらず、高い流れ性を有し、微細な空間に流れ込むことができ、硬化後は所望の熱伝導率を有し、かつ湿熱エージング前後における物性変化が小さい熱伝導性シリコーンポッティング組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、特定のシラノール基を有するシラン化合物、ジシラザン化合物またはその両方を添加した熱伝導性シリコーンポッティング組成物が、熱伝導性充填剤を多量に含むにもかかわらず流れ性が高く、かつ湿熱エージング前後における物性変化が小さい硬化物を与えることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、
1. (A)珪素原子と結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、25℃における粘度が0.01~100Pa・sのオルガノポリシロキサン、
(B)下記一般式(1)で表されるシラン化合物、下記一般式(2)で表されるジシラザン化合物またはその両方、

1
3
SiOH (1)
(R
2
3
Si)
2
NH (2)
(式中、R
1
およびR
2
は、互いに独立して一価炭化水素基を表す。)
(C)熱伝導性充填剤、
(D)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンシロキサン、
および
(E)ヒドロシリル化反応触媒
含む熱伝導性シリコーンポッティング組成物、
2. 前記R
1
およびR
2
が、メチル基である1の熱伝導性シリコーンポッティング組成物、
3. 前記(C)熱伝導性充填剤が、前記(B)成分で表面処理されている1の熱伝導性シリコーンポッティング組成物、
4. 1~3のいずれかの熱伝導性シリコーンポッティング組成物を硬化してなる硬化物
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の熱伝導性シリコーンポッティング組成物は、硬化前は高い流れ性を有し、微細な空間に流れ込むことができ、硬化後は所望の熱伝導率が得られ、湿熱エージング前後における硬度変化が少なく、発熱部品から剥離することなく、部品を保護することができる。
このため、本発明の組成物は、例えば、トランスのような微細な構造を有する部品冷却器に固定されている場合のポッティングに有効で、このような部材において、硬化後は高い熱伝導率で効率よく部品の熱を冷却器に伝熱することが可能であり、高温高湿環境での使用においても信頼性が高い。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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