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公開番号2024080389
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193536
出願日2022-12-02
発明の名称水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラム
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類G01W 1/00 20060101AFI20240606BHJP(測定;試験)
要約
【課題】 精度の高い下水管渠内水位予測を行う水位予測装置を提供する。
【解決手段】 実施形態による水位予測装置は、水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、水位の予測値の時系列データと入力データの水位特徴量とを算出する手段12と、入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し入力データの水位状態クラスタを示す値を出力する手段14と、水位の予測値の予測幅を算出するモデルを生成し、予測幅を時系列データとして出力する手段15と、上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出する手段11と、水位の最大値および最小値を算出して水位の予測値と合わせて出力する手段13と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下水管渠に設置されたセンサで測定された水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、前記下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、前記水位予測モデルにより水位の予測値の時系列データを算出し、前記水位特徴量モデルにより前記入力データの水位特徴量を少なくとも一つ算出する水位学習予測部と、
前記入力データと前記水位特徴量とを用いて前記入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し、前記入力データの前記水位状態クラスタを示す値を出力する水位状態クラスタ算出部と、
前記水位状態クラスタと前記入力データとを用いて前記水位の予測値の予測幅を算出する予測幅モデルを生成し、前記予測幅を時系列データとして出力する予測幅学習予測部と、
気象レーダ情報に基づく上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出する降水リスク算出部と、
前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力する予測結果合成部と、を有する水位予測装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記予測幅学習予測部は、前記入力データを用いた機械学習により複数の前記水位状態クラスタの各々に対応する複数の前記予測幅モデルを生成し、前記水位状態クラスタ毎に前記予測幅モデルを切り替えて前記予測幅を算出する、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項3】
前記予測幅は、前記水位学習予測部において前記水位予測モデルを作成する際に算出される最小二乗誤差、もしくは、近傍法で抽出した近傍データの分散値である、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項4】
前記降水リスク算出部は、三次元気象レーダの観測データから上空水分量を算出し、前記上空水分量に基づいて前記降水リスクを算出する、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項5】
前記予測結果合成部は、前記予測幅が前記最小二乗誤差であるときに、前記水位の予測値に前記最小二乗誤差を加算して前記水位の最大値を算出し、前記水位の予測値から前記最小二乗誤差を減算して前記水位の最小値を算出し、前記予測幅が前記分散値であるときに、前記分散値を用いて各時刻の前記水位の予測値を平均値とした確率分布を生成し、所望の確率となる値を前記水位の最大値および前記水位の最小値とする、請求項3記載の水位予測装置。
【請求項6】
前記予測結果合成部は、前記水位状態クラスタに応じて、前記水位の最大値の算出方法と前記水位の最小値の算出方法とを変更する、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項7】
前記予測結果合成部に代えて、前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力するとともに、同時刻の前記水位の予測値と前記水位の実績値とを比較した結果に基づく補正量により前記水位の予測値を補正する予測結果合成更新部を備える、請求項1記載の水位予測装置。
【請求項8】
前記予測結果合成更新部は、所定期間における、前記水位の予測値の平均値と前記実績値の平均値との差と積分値が等しくなる関数を用いて前記補正量を算出し、前記補正量を用いて前記水位の予測値を補正する、請求項7記載の水位予測装置。
【請求項9】
前記予測結果合成更新部は、出力する時系列データの全ての時刻において、前記実績値が前記水位の最小値以上であって前記水位の最大値以下となるように、前記水位の最小値と前記水位の最大値とに係数を乗じて補正する、請求項7記載の水位予測装置。
【請求項10】
前記予測結果合成更新部は、前記補正量が閾値を超えたときに前記水位予測モデルの更新指示を前記水位学習予測部へ出力する、請求項7記載の水位予測装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、局地的かつ短時間に降る局地的大雨が増加し、都市の内部で水が溢れる内水氾濫が頻発している。実際、洪水被害(外水氾濫、内水氾濫)を被害額でみると、内水氾濫の被害額は全国の被害総額の約半分を占め、東京都では都の被害総額の90%を超え、堤防の整備が比較的進んだ都市部では、内水氾濫が新たな課題となっている。この課題に対し、気象データに基づいた水位のリアルタイム予測の研究が進められている。
【0003】
例えば、予め記憶された予測地域内の標高等の地表データや、現時刻から過去数時間に実際に降った雨量と、今後数時間で降ると予測される雨量データ等に基づいて、地域内の氾濫の可能性や浸水深を予測する浸水予測システムが知られている。
【0004】
また、機械学習(重回帰分析や、カルマンフィルター、ニューラルネットワーク、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン等)を用いて、降雨強度から、水位上昇速度を予測し、内水氾濫が発生するまでの予測時間を算出する技術が提案されている。また、観測された雨量と、予測された雨量から事前に計算された複数の浸水深分布図中からいずれかを、将来の浸水深分布図を選択することも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-201704号公報
特許第6867638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
浸水に至るまでの現象は複雑であることや、気候変動により降水の様子が変化しつづけていることなどから、水位をさらに高精度で予測し、内水氾濫による被害を低減することが望まれている。また、例えば水位予測の信頼性が低いと、ユーザは予測結果を信用できず、適切な防災行動を選択するための障害となる。そのため、ユーザが水位予測結果を納得できる、もしくは自分で判断するための付帯情報を提供することが必要となる。
【0007】
本発明の実施形態は上記事情を鑑みて成されたものであって、精度の高い下水管渠内水位予測を行い、ユーザの適切な防災行動を可能とする水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態による水位予測装置は、下水管渠に設置されたセンサで測定された水位の実測値、気象情報および雨量の時系列データと、前記下水管渠の構造情報のデータと、地形に関する情報のデータとを含む入力データを用いて、水位予測モデルおよび水位特徴量モデルを生成し、前記水位予測モデルにより水位の予測値の時系列データを算出し、前記水位特徴量モデルにより前記入力データの水位特徴量を少なくとも一つ算出する水位学習予測部と、前記入力データと前記水位特徴量とを用いて前記入力データをクラスタリングする複数の水位状態クラスタを生成し、前記入力データの前記水位状態クラスタを示す値を出力する水位状態クラスタ算出部と、前記水位状態クラスタと前記入力データとを用いて前記水位の予測値の予測幅を算出する予測幅モデルを生成し、前記予測幅を時系列データとして出力する予測幅学習予測部と、VIL(Vertically Integrated Liquid)等の気象レーダ情報に基づく上空の水分量の増加量の予測値を用いて降水リスクを算出する降水リスク算出部と、前記水位の予測値の時系列データ、前記水位状態クラスタ、前記予測幅および前記降水リスクを用いて、前記水位の最大値および最小値を算出して前記水位の予測値と合わせて出力する予測結果合成部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
図2は、水位予測モデルによる水位の予測値の一例を概略的に示す図である。
図3は、機械学習により生成される水位予測モデルの一例について説明するための図である。
図4は、複数の水位特徴量をクラスタリングした水位状態クラスタの一例を概略的に示す図である。
図5は、図1に示す予測幅学習予測部で用いられる予測幅モデルの一例について説明するための図である。
図6は、図1に示す予測幅学習予測部で用いられる予測幅モデルの他の例について説明するための図である。
図7は、三次元気象レーダによる観測データを用いた降水リスク算出の一例について説明するための図である。
図8は、三次元気象レーダによる観測データを用いた降水リスク算出の一例について説明するための図である。
図9は、図1に示す予測結果合成部が生成するグラフの一例について説明するための図である。
図10は、図1に示す予測結果合成部が降水リスクを考慮して予測結果を算出する動作の一例について説明するための図である。
図11は、第2実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
図12は、第2実施形態の水位予測装置の予測結果合成更新部の動作の一例について説明するための図である。
図13は、第2実施形態の水位予測装置の予測結果合成更新部の動作の他の例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態の水位予測装置、水位予測方法およびコンピュータプログラムについて、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の水位予測装置の一構成例を概略的に示すブロック図である。
第1実施形態の水位予測装置10は、気象レーダデータベースDB1、雨量データベースDB2、水位データベースDB3、下水管渠構造情報データベースDB4および地形情報データベースDB5から入力されたデータを用いて算出した水位の予測結果を表示部20へ出力する。
(【0011】以降は省略されています)

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