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公開番号2024078296
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022190749
出願日2022-11-29
発明の名称エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグ
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D06M 15/643 20060101AFI20240603BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】エアーバッグ用基布にコーティングし、硬化させた際に低燃焼速度性に優れ、色むらが発生しないエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグを提供する。
【解決手段】エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であって、(A)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、重合度が50~2,000であるオルガノポリシロキサン、(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(ヒドロシリル基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)BET法比表面積が50m2/g以上であるシリカ微粉末、(D)ヒドロシリル化反応用触媒、(E)接着性付与官能基を有する有機ケイ素化合物、(F)カルボン酸金属塩を含有するものであることを特徴とするエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であって、
(A)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、重合度が50~2,000であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(ヒドロシリル基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記組成物中に含まれるヒドロシリル基が、前記組成物中に含まれるケイ素原子に結合したアルケニル基の合計1モル当たり、1~10モルとなる量、
(C)BET法比表面積が50m

/g以上であるシリカ微粉末:1~50質量部、
(D)ヒドロシリル化反応用触媒:前記(A)成分の質量に対して、触媒金属元素の質量換算で1~500ppm、
(E)接着性付与官能基を有する有機ケイ素化合物:0.1~10質量部、
(F)カルボン酸金属塩:前記(A)成分の質量に対して、中心金属の質量換算で100~5,000ppm
を含有するものであることを特徴とするエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記(E)成分が、1分子中にアルコキシシリル基、アルケニル基含有シリル基、及びヒドロシリル基から選ばれる1種以上の反応性シリル基と、エポキシ基、イソシアネート基、及び(メタ)アクリル基から選ばれる1種以上の反応性有機基とを有する有機ケイ素化合物であることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項3】
更に、(G)成分として、有機チタニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、及び有機アルミニウム化合物から選ばれる1種以上の縮合触媒を、前記(A)成分100質量部に対して、0.05~5質量部含有するものであることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項4】
前記(F)成分のカルボン酸金属塩が、炭素数6以上のカルボン酸の金属塩であることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項5】
前記(F)成分のカルボン酸金属塩の中心金属イオンが3価の鉄イオンであることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項6】
更に(H)成分としてパウダー状の三次元網状オルガノポリシロキサンレジン(但し、前記オルガノポリシロキサンレジンはケイ素原子に結合した水素原子を含まない)を前記(A)成分100質量部に対して、0.1~100質量部含有するものであることを特徴とする請求項1に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物。
【請求項7】
エアーバッグ用基布上に、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物の硬化被膜を有するものであることを特徴とするエアーバッグ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、繊維表面にゴム被膜を形成させることを目的としたエアーバッグ用シリコーンゴム組成物が提案されている。シリコーンゴム被膜を有するエアーバッグは内圧保持性及び低燃焼速度性に優れるため、自動車等のエアーバッグとして好適に用いられている。
【0003】
このようなエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物としては、レジン状ポリシロキサンを含有し、シロキサン成分をシリカ、表面処理剤、水とともに事前混合してエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を製造する方法も知られている(特許文献1)。この組成物を繊維表面に被覆することで低燃焼速度性に優れるエアーバッグ用基布が得られる。さらに、T単位又はQ単位を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを架橋剤とするエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物も開示されている(特許文献2)。この組成物を塗布したコーティング基布は強度に優れることを特徴とする。そして、M、D、Q単位からなり、D単位にのみ架橋性官能基を含有するシリコーンレジンを難燃化剤として配合したエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物が開示されている(特許文献3)。この組成物を塗布したエアーバッグは、低燃焼速度性に優れることを特徴とする。
【0004】
一方で近年、省スペース化や低重量化のために、シリコーンゴム組成物の低塗工量化が進んでおり、低塗工量でも従来と同等の難燃性であるエアーバッグ用シリコーンゴム組成物の開発が望まれている。難燃性を向上させる方法としては難燃化剤を配合することが考えられる。例えば、シリコーンゴム組成物に難燃化剤として酸化鉄(III)一水和物又は、α-酸化鉄(III)を配合した組成物(特許文献4)や水酸化アルミニウムを配合した組成物(特許文献5)や、ホスファゼンを配合した組成物(特許文献6)などが開示されている。しかし、シリコーンゴム組成物に固形状の難燃化剤を配合すると密度差により、難燃化剤が沈降することがある。また、近年の低塗工量のシリコーンコートエアーバッグ基布ではシリコーンゴム層が薄いため、粒径の大きい固形状の難燃化剤ではシリコーンゴム層の表面に難燃化剤の一部が露出し、十分な気密性を確保できないことがある。更に固形状の難燃化剤はシリコーンゴム組成物と相溶しないため、シリコーン層に均一に分散しない。このため、コーティング時に塗り斑が発生したり、得られたシリコーンコーティング基布の難燃性や引張強度などの基布特性がサンプルの採取位置によってバラつきがでたりすることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-209517号公報
特表2019-513907号公報
国際公開第2018/168315号
特開2022-072086号公報
特開2010-053493号公報
特開2014-136722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、エアーバッグ用基布にコーティングし、硬化させた際に低燃焼速度性に優れ、色むらが発生しないエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及びエアーバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、エアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であって、
(A)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有し、重合度が50~2,000であるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(ヒドロシリル基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:前記組成物中に含まれるヒドロシリル基が、前記組成物中に含まれるケイ素原子に結合したアルケニル基の合計1モル当たり、1~10モルとなる量、
(C)BET法比表面積が50m

/g以上であるシリカ微粉末:1~50質量部、
(D)ヒドロシリル化反応用触媒:前記(A)成分の質量に対して、触媒金属元素の質量換算で1~500ppm、
(E)接着性付与官能基を有する有機ケイ素化合物:0.1~10質量部、
(F)カルボン酸金属塩:前記(A)成分の質量に対して、中心金属の質量換算で100~5,000ppm
を含有するものであるエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物を提供する。
【0008】
このようなエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であれば、これより製造したエアーバッグ用シリコーンコーティング基布は難燃性に優れ、色むらが発生しないものとなる。
【0009】
また、本発明では、前記(E)成分が、1分子中にアルコキシシリル基、アルケニル基含有シリル基、及びヒドロシリル基から選ばれる1種以上の反応性シリル基と、エポキシ基、イソシアネート基、及び(メタ)アクリル基から選ばれる1種以上の反応性有機基とを有する有機ケイ素化合物であることが好ましい。
【0010】
このようなエアーバッグ用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物であれば、これにより作製したエアーバッグ用シリコーンコーティング基布は接着性により優れるものとなる。
(【0011】以降は省略されています)

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