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公開番号2024069600
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-21
出願番号2024043801,2020128539
出願日2024-03-19,2020-07-29
発明の名称硬化膜
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 5/02 20060101AFI20240514BHJP(光学)
要約【課題】艶消し性及び防汚性に優れる硬化膜及び積層体を提供する。
【解決手段】活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面がしわ状の凹凸構造を有しており、当該硬化性組成物はフッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する硬化膜。フッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に、真空紫外線を照射して硬化させる前記硬化膜の製造方法。前記硬化膜が基材上に積層されてなる積層体。基材上にフッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を積層し、真空紫外線を照射して硬化させる前記積層体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面がしわ状の凹凸構造を有しており、当該硬化性組成物はフッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する、硬化膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化膜に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
壁紙等の建築建材、ディスプレイ用部材、加飾フィルム等の部材に、艶消し性等を付与するために、基材の表面に微細な凹凸を付与することがある。またこれらの部材には帯電防止性が求められることがある。
特許文献1には、磁気記録媒体に用いられる二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの表面にエキシマレーザー光を照射して微細な凹凸を形成する方法が開示されている。
特許文献2には、反射防止フィルムに用いられるハードコート層を有するフィルム表面への凹凸形成方法として、ハードコート樹脂及び無機微粒子を含むハードコート層が形成されたフィルムにエキシマ光を照射することで、表層のハードコート樹脂の部分を分解する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平4-305430号公報
特開2014-224920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の方法では、十分な艶消し効果が得られない特定の凹凸構造しか得られない。また、防汚性が十分でないという問題がある。
特許文献2に記載の方法では、ハードコート層のハードコート樹脂だけを分解して無機微粒子を表面に露出させるので、当該粒子が脱落しやすくなり、ディスプレイ等に使用する場合に視認性に支障をきたすことがある。また、ハードコート樹脂という有機物の分解を伴う方法なので防汚性が十分でないという問題がある。
本発明は、艶消し性及び防汚性に優れる硬化膜及び積層体、並びにこのような硬化膜及び積層体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなる硬化膜であって、表面がしわ状の凹凸構造を有しており、当該硬化性組成物はフッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する、硬化膜。
[2] 前記硬化性組成物は(メタ)アクリレートを含有する、前記[1]に記載の硬化膜。
[3] 前記凹凸構造のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1μm以上である、前記[1]又は[2]に記載の硬化膜。
[4] 前記凹凸構造のISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1μm以上である、前記[1]~[3]のいずれかに記載の硬化膜。
[5] 前記凹凸構造の局部傾斜角度の平均値(θa)が2°以上である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の硬化膜。
[6] 表面の60°グロスが50以下である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の硬化膜。
[7] 水滴接触角が95°以上である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の硬化膜。
[8] フッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物に、真空紫外線を照射して硬化させる、前記[1]~[7]のいずれかに記載の硬化膜の製造方法。
[9] 前記[1]~[7]のいずれかに記載の硬化膜が基材上に積層されてなる、積層体。
[10] 前記基材がフィルムである、前記[9]に記載の積層体。
[11] 基材上にフッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を積層し、真空紫外線を照射して硬化させる、前記[9]又は[10]に記載の積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の硬化膜及び積層体は、艶消し性及び防汚性に優れる。本発明の硬化膜及び積層体の製造方法によれば、艶消し性及び防汚性に優れる硬化膜及び積層体が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートの総称である。「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの総称である。数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0008】
〔硬化膜〕
本発明の硬化膜(以下、単に「硬化膜」という)は、活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射してなるものであり、表面にしわ状の凹凸構造(非平滑構造)を有するものである。そのため本発明の硬化膜は艶消し性に優れることから、防眩膜として好適である。また、当該硬化性組成物はフッ素原子を有する化合物またはシリコーン化合物を含有する。そのため本発明の硬化膜は、撥水性又は撥油性等の艶消し性に優れる。
【0009】
(粗さ曲線要素の平均長さ)
硬化膜の凹凸構造における粗さ曲線要素の平均長さは、JIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm、以下単に「RSm」ともいう)である。RSmを算出する際の評価長さは236.87μmとした。RSmの好ましい範囲は1μm以上、より好ましくは2~100μm、さらに好ましくは3~50μm、特に好ましくは4~30μm、最も好ましくは5~20μmの範囲である。上記範囲であると艶消し性に優れ、ディスプレイ等に用いた時の視認性に優れる。
【0010】
(算術平均高さ)
硬化膜の凹凸構造における算術平均高さは、ISO25178で定義される算術平均高さ(Sa、以下単に「Sa」ともいう)である。Saを算出する際の評価領域は177.60×236.87μmとした。Saは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.15~20μm、さらに好ましくは0.2~10μm、特に好ましくは0.3~5μm、最も好ましくは0.5~3μmの範囲である。上記範囲であると艶消し性に優れ、ディスプレイ等に用いた時の視認性に優れる。
(【0011】以降は省略されています)

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