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公開番号2024068306
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-20
出願番号2022178646
出願日2022-11-08
発明の名称ポリシリコンロッド及びポリシリコンロッドの製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C30B 29/06 20060101AFI20240513BHJP(結晶成長)
要約【課題】大口径FZ法で作製した単結晶シリコンの面内抵抗率分布(RRG)を改善し、FZ法による大口径の高抵抗単結晶シリコンの製造を可能とする。
【解決手段】ポリシリコンロッドは直径が120mm以上のポリシリコンロッドであり、最低抵抗率が3300Ωcm以上、かつRRGが100%以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
直径が120mm以上のポリシリコンロッドにおいて、最低抵抗率が3300Ωcm以上、かつRRGが100%以下であるポリシリコンロッド。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
シリコン芯線より外周に向かい30mm以内に最低抵抗率があり、
シリコン芯線から外周に向かい30mm超過の部分に最高抵抗率がある、請求項1に記載のポリシリコンロッド。
【請求項3】
RRGが50%以下である、請求項1又は2に記載のポリシリコンロッド。
【請求項4】
直径が140mm以上のポリシリコンロッドにおいて、最低抵抗率が3300Ωcm以上、かつRRGが150%以下であるポリシリコンロッド。
【請求項5】
シリコン芯線より外周に向かい30mm以内に最低抵抗率があり、
シリコン芯線から外周に向かい30mm超過の部分に最高抵抗率があるポリシリコンロッド、請求項4に記載のポリシリコンロッド。
【請求項6】
RRGが100%以下である、請求項4又は5に記載のポリシリコンロッド。
【請求項7】
反応器内でシリコン芯線をセットする工程と、
前記シリコン芯線の温度が300℃超え1000℃以下となる状況で、前記シリコン芯線をハロゲン化水素によってエッチングする工程と、
を備える、請求項1、2、4又は5に記載のポリシリコンロッドを製造する方法。
【請求項8】
前記ハロゲン化水素によるエッチングを800℃以下の温度で行う、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
シリコン芯線を反応器内でセットする前に、シリコン芯線表面の酸化被膜及び不純物をウエットエッチングにより除去する工程をさらに備える、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
シリコン芯線表面の酸化被膜及び不純物をウエットエッチングにより除去する工程と、
前記シリコン芯線を反応器内でセットする工程と、
前記シリコン芯線の温度が300℃超え800℃以下となる状況で、前記シリコン芯線をハロゲン化水素によってエッチングする工程と、
CVD反応によりポリシリコンを析出する工程と、
を備える、請求項1、2、4又は5に記載のポリシリコンロッドを製造する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリシリコンロッド及びポリシリコンロッドの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
単結晶シリコンの原料としてのポリシリコンロッドの製造は、シーメンス法で行われるのが主流であり、電極にシリコンロッド(シリコン芯線)を配置し、電流を流したときに発生するジュール熱により、原料のクロロシランガスを気中で析出させるCVD法が用いられる。
【0003】
CVD法に使用されるシリコン芯線は、形状加工時に出来る加工変質層(細かい傷や表面の割れ)を除去する目的でウエットエッチング(一般的に硝酸/フッ化水素)・超純水で洗浄する等、加工変質層の除去と同時に表面の不純物や自然酸化膜が取り除かれている。
【0004】
ウエットエッチング・洗浄等によってシリコン芯線の表面が清浄化された後に、シリコン芯線を反応器に配置するまで、保存袋・保存ケース等で保管が行われる。この時、保存袋やケースの接触部分や、気中のパーティクルにより表面が汚染され、同時に自然酸化膜が形成される。このためできる限り他物質との接触は短く管理されている。しかしながら、CVD装置に設置するまでに、接触や気中等から再汚染や自然酸化膜の発生が起こることは避けられない。
【0005】
現在主流の単結晶製造工程は、FZ(浮遊帯溶融)法・CZ(チョクラルスキー)法が挙げられる。このうちFZ法は、ポリシリコンロッドの先端をコーン状に加工し先端から誘導コイル加熱により融解させ種結晶側に無転位成長させる方法であり、高純度・高抵抗な単結晶シリコンを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平成2-283692
特開平成7-315980
WO2017/221952
特開昭和46-002053
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図1にFZ法の略図を示す。ポリシリコンロッド1aはコイル4により誘導加熱され、ポリシリコンロッド1aの表面に融解が起こり、流れ落ちる過程で溶融部3を形成する。未溶融部1bは、しばしば単結晶シリコン2まで達し、トラブルになることがあると同時に、ポリシリコンロッド1aの中心付近1bの抵抗率は、単結晶シリコンの面内抵抗率分布に影響を及ぼす(特許文献1)。
【0008】
単結晶の径が大きくなるにつれ、コイル4の特性によりポリシリコンロッド1aにおいて、未融解部1bが円錐状の先端を単結晶シリコン側(図1の下側)に向ける形で残存してしまうことがある。未融解部1bは単結晶シリコン側に向かった凸形状であり、このような未融解部1bが影響し、融解部3が単結晶シリコンの周辺に広がることはなく、単結晶シリコン中心部分で凝固し、偏在してしまうことがある。
【0009】
そのため、シリコン芯線表面近傍に存在する不純物は、単結晶の径が大きくなるにつれ、単結晶シリコンの中心部分に偏在し、FZ単結晶シリコンの面内抵抗率分布(RRG)を高める傾向にある。
【0010】
前述のとおり融解部中心付近の融液は、ポリシリコンロッド未溶解部先端が張り出しているため、単結晶シリコン中心付近にとどまりやすい。通常ポリシリコンロッドのシリコン芯線は中央に位置するため、シリコン芯線付近の抵抗率は単結晶シリコンの面内抵抗率分布に大きく影響する。これを回避するため、特許文献2のように、原料と単結晶の回転軸をずらして、融液の撹拌を非対称にする等のFZ装置上の改良がなされてきた。
(【0011】以降は省略されています)

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