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公開番号2024029700
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-06
出願番号2022132102
出願日2022-08-22
発明の名称窒化物半導体基板及びその製造方法
出願人信越半導体株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C30B 29/38 20060101AFI20240228BHJP(結晶成長)
要約【課題】高周波損失が少なく、且つ熱伝導率が高い窒化物半導体基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】抵抗率が1000Ω・cm以上のシリコン基板、もしくは、抵抗率が1000Ω・cm以上のシリコン層を表面に具備するベース基板と、シリコン基板、もしくは、シリコン層上にエピタキシャル成膜されるIII族窒化物半導体薄膜と、を備えたものである窒化物半導体基板であって、III族窒化物半導体薄膜中の炭素濃度の平均値が、3E+18atoms/cm3以下であることを特徴とする窒化物半導体基板。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
抵抗率が1000Ω・cm以上のシリコン基板、もしくは、抵抗率が1000Ω・cm以上のシリコン層を表面に具備するベース基板と、
前記シリコン基板、もしくは、前記シリコン層上にエピタキシャル成膜されるIII族窒化物半導体薄膜と、
を備えたものである窒化物半導体基板であって、
前記III族窒化物半導体薄膜中の炭素濃度の平均値が、3E+18atoms/cm

以下であることを特徴とする窒化物半導体基板。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記ベース基板は、複数の層が積層された複合基板上に平坦化層を介して前記シリコン層が積層された構成であって、
前記複合基板は、
多結晶セラミックコアと、
前記多結晶セラミックコア全体に積層された第1の接着層と、
前記第1の接着層全体に積層されたバリア層と、
を含む支持構造と、
前記支持構造の裏面に積層された第2の接着層と、
前記第2の接着層のさらに裏面に積層された導電層と、
を備え、
前記平坦化層が前記複合基板の前記支持構造の表面に積層され、
前記シリコン層が前記平坦化層上に積層されたものである
ことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体基板。
【請求項3】
前記III族窒化物半導体薄膜は、GaN、AlN、AlGaNのいずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体基板。
【請求項4】
前記III族窒化物半導体薄膜は、GaN、AlN、AlGaNのいずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項2に記載の窒化物半導体基板。
【請求項5】
前記III族窒化物半導体薄膜の膜厚は、1.0μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の窒化物半導体基板。
【請求項6】
窒化物半導体基板の製造方法であって、
(1)抵抗率が1000Ω・cm以上のシリコン基板、もしくは、抵抗率が1000Ω・cm以上のシリコン層を表面に具備するベース基板を準備する工程、
(2)前記シリコン基板、もしくは、前記シリコン層上にIII族窒化物半導体薄膜をエピタキシャル成膜する工程
を含み、
前記III族窒化物半導体薄膜中の炭素濃度の平均値が、3E+18atoms/cm

以下となるようにエピタキシャル成膜する、
ことを特徴とする窒化物半導体基板の製造方法。
【請求項7】
前記工程(2)において、
前記III族窒化物半導体薄膜中の炭素濃度の平均値が、3E+18atoms/cm

以下となるように成膜温度を調整する、
ことを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
【請求項8】
前記工程(1)において、
前記ベース基板を、複数の層が積層された複合基板上に平坦化層を介して前記シリコン層が積層された構成であって、
前記複合基板は、
多結晶セラミックコアと、
前記多結晶セラミックコア全体に積層された第1の接着層と、
前記第1の接着層全体に積層されたバリア層と、
を含む支持構造と、
前記支持構造の裏面に積層された第2の接着層と、
前記第2の接着層のさらに裏面に積層された導電層と、
を備え、
前記平坦化層が前記複合基板の前記支持構造の表面に積層され、
前記シリコン層が前記平坦化層上に積層されたものとする
ことを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
【請求項9】
前記工程(1)において、
前記ベース基板を、複数の層が積層された複合基板上に平坦化層を介して前記シリコン層が積層された構成であって、
前記複合基板は、
多結晶セラミックコアと、
前記多結晶セラミックコア全体に積層された第1の接着層と、
前記第1の接着層全体に積層されたバリア層と、
を含む支持構造と、
前記支持構造の裏面に積層された第2の接着層と、
前記第2の接着層のさらに裏面に積層された導電層と、
を備え、
前記平坦化層が前記複合基板の前記支持構造の表面に積層され、
前記シリコン層が前記平坦化層上に積層されたものとする
ことを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
【請求項10】
前記シリコン基板、もしくは、前記シリコン層上にエピタキシャル成膜するIII族窒化物半導体薄膜は、GaN、AlN、AlGaNのいずれか一つ以上を含むものとすることを特徴とする請求項6に記載の窒化物半導体基板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化物半導体基板及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
GaNに代表されるIII族窒化物半導体は、Si(シリコン)の材料としての限界を超える次世代の半導体材料として期待されている。GaNは飽和電子速度が大きいという特性から、高周波動作可能なデバイスの作製が可能であり、また絶縁破壊電界も大きいことから、高出力での動作が可能である。また、軽量化や小型化、低消費電力化も見込める。
【0003】
近年、5G等に代表されるような通信速度の高速化、またそれ伴う高出力化の要求により、高周波、且つ高出力で動作可能なGaN HEMTが注目されている。高周波デバイスとして用いられるGaN HEMTは、MOCVD法等により、GaNエピタキシャル薄膜をベース基板上に成膜する事で得られるGaNエピタキシャル基板が主に用いられる。
【0004】
ベース基板としては、熱伝導率に優れている半絶縁性SiC基板が採用される場合がある。一方半絶縁性SiC基板は価格が高価であるため、安価に製造可能なシリコン基板が採用される場合もある。
【0005】
シリコン基板を高周波用途のGaN HEMTのベース基板として使用する場合、寄生容量による高周波損失を低減させるために高抵抗とする必要があることは一般的に知られている。特許文献1、特許文献2には、シリコン基板の抵抗率およびエピタキシャル層中の炭素濃度の記載があるが、熱伝導率に関する記載が無い。特許文献3、特許文献4、特許文献5は、GaNエピタキシャル層中の炭素濃度と熱伝導率の記載があるが、シリコン基板の抵抗率と高周波特性については記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-245504
WO2011/016219
特開2008-179536
特開2007-277077
特開2009-269816
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高周波用途として用いられるGaNエピタキシャル基板等の窒化物半導体基板は、基板の放熱性が悪い(熱伝導率が低い)とデバイスの発熱を逃がす事ができなくなり、長時間の使用ができなくなったり、部品劣化や温度耐性の問題で動作周波数や、入力パワーを上げることができなくなるという問題があった。
【0008】
GaNエピタキシャル層を高周波デバイスとして使用するには、デバイスの仕様や用途にもより、一概には決められないが、おおよそ160W/(m・K)以上の熱伝導率がある事が好ましい。
【0009】
さらに、GaNは炭素濃度が高いと転位密度が高くなり、熱伝導率が悪化する事が知られている。
【0010】
また、寄生容量の増大による高周波損失が少ない事も求められる。高周波損失が大きいと入力パワーを増加させる必要があり、デバイスの効率が悪くなるだけでなく、発熱量も多くなるという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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