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公開番号2024005112
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022105147
出願日2022-06-29
発明の名称結晶膜
出願人株式会社FLOSFIA
代理人
主分類C30B 29/16 20060101AFI20240110BHJP(結晶成長)
要約【課題】半導体装置等に有用な高品質な結晶膜を提供する。
【解決手段】結晶膜は、ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含み、クロム(Cr)および鉄(Fe)のうち少なくとも一方の濃度は、1×1015(atoms/cm3)以下であり、主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガリウムを含有する結晶性酸化物半導体を含む結晶膜であって、
クロム(Cr)および鉄(Fe)のうち少なくとも一方の濃度は、1×10
15
(atoms/cm

)以下であり、
主面の少なくとも一方が鏡面であるか、及び/又は、膜幅8mmにおける膜厚の分布が±10%未満である、結晶膜。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記結晶性酸化物半導体は、コランダム構造を有する、請求項1に記載の結晶膜。
【請求項3】
ゲルマニウム(Ge)およびスズ(Sn)のうち少なくとも一方の濃度は、1×10
16
(atoms/cm

)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
【請求項4】
リン(P)濃度は、1×10
16
(atoms/cm

)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
【請求項5】
ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)のうち少なくとも1つの濃度は、1×10
15
(atoms/cm

)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
【請求項6】
フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)およびヨウ素(I)のうち少なくとも1つの濃度は、1×10
17
(atoms/cm

)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
【請求項7】
フッ素(F)濃度は、1×10
15
(atoms/cm

)未満である、請求項6に記載の結晶膜。
【請求項8】
ヨウ素(I)濃度は、1×10
14
(atoms/cm

)未満である、請求項6に記載の結晶膜。
【請求項9】
水素(H)濃度は、2×10
17
(atoms/cm

)以下である、請求項1または2に記載の結晶膜。
【請求項10】
周期表第14族の元素から選ばれる少なくとも1つの元素の濃度は、1×10
18
(atoms/cm

)以上である、請求項1または2に記載の結晶膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に有用な結晶膜に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
高耐圧、低損失および高耐熱を実現できる次世代のスイッチング素子として、バンドギャップの大きな酸化ガリウム(Ga



)を用いた半導体装置が注目されており、インバータなどの電力用半導体装置への適用が期待されている。また、広いバンドギャップからLEDやセンサー等の受発光装置としての幅広い応用も期待されている。特に、酸化ガリウムの中でもコランダム構造を有するα-Ga



等は、非特許文献1によると、インジウムやアルミニウムをそれぞれ、あるいは組み合わせて混晶することによりバンドギャップ制御することが可能であり、InAlGaO系半導体として極めて魅力的な材料系統を構成している。ここでInAlGaO系半導体とはIn

Al

Ga



(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5~2.5)を示し(特許文献9等)、酸化ガリウムを内包する同一材料系統として俯瞰することができる。
【0003】
しかしながら、酸化ガリウムは、最安定相がβガリア構造であるので、特殊な成膜法を用いなければ、準安定相であるコランダム構造の結晶膜を成膜することが困難である。また、コランダム構造を有するα-Ga



は準安定相であり、融液成長によるバルク基板が利用できない。そのため、現状はα-Ga



と同じ結晶構造を有するサファイアを基板として用いている。しかし、α-Ga



とサファイアとは格子不整合度が大きいため、サファイア基板上にヘテロエピタキシャル成長されるα-Ga



の結晶膜は、転位密度が高くなる傾向がある。また、コランダム構造の結晶膜に限らず、成膜レートや結晶品質の向上、クラックや異常成長の抑制、ツイン抑制、反りによる基板の割れ等においてもまだまだ課題が数多く存在している。このような状況下、現在、コランダム構造を有する結晶性半導体の成膜について、いくつか検討がなされている。
【0004】
特許文献1には、ガリウム又はインジウムの臭化物又はヨウ化物を用いて、ミストCVD法により、酸化物結晶薄膜を製造する方法が記載されている。特許文献2~4には、コランダム型結晶構造を有する下地基板上に、コランダム型結晶構造を有する半導体層と、コランダム型結晶構造を有する絶縁膜とが積層された多層構造体が記載されている。また、特許文献5~7のように、ELO基板やボイド形成を用いて、ミストCVDによる成膜も検討されている。しかしながら、いずれの方法も成膜レートにおいてまだまだ満足のいくものではなく、成膜レートに優れた成膜方法が待ち望まれていた。
特許文献8には、少なくとも、ガリウム原料と酸素原料とを用いて、ハライド気相成長法(HVPE法)により、コランダム構造を有する酸化ガリウムを成膜することが記載されている。しかしながら、α-Ga



は準安定相であるので、β-Ga



のように成膜することが困難であり、工業的にはまだまだ多くの課題があった。また、特許文献10および11には、PSS基板を用いて、ELO結晶成長を行い、表面積は9μm

以上であり、転位密度が5×10

cm
-2
の結晶膜を得ることが記載されている。
なお、特許文献1~11はいずれも本出願人らによる特許または特許出願に関する公報であり、現在も検討が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5397794号
特許第5343224号
特許第5397795号
特開2014-72533号公報
特開2016-100592号公報
特開2016-98166号公報
特開2016-100593号公報
特開2016-155714号公報
国際公開第2014/050793号 公報
米国公開第2019/0057865号公報
特開2019-034883号公報
【非特許文献】
【0006】
金子健太郎、「コランダム構造酸化ガリウム系混晶薄膜の成長と物性」、京都大学博士論文、平成25年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、結晶膜には、種々の不純物が含まれるが、不純物の中でもCr及びFeは、結晶膜が半導体装置に用いられたときのデバイス特性への悪影響が特に顕著であり、その濃度が低減させることが特に望まれている。しかし、Cr及びFeは、不純物として結晶膜に混入しやすく、その濃度を低減させることは容易ではない。
【0008】
また、上記デバイス特性を向上させるには、Cr及びFeの濃度を低減させるだけでなく、結晶膜の表面の平滑性及び/又は結晶膜の膜厚均一性を高めることも必要である。
【0009】
本発明は、半導体装置等に有用な高品質な結晶膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、HVPE法において、特定の成膜条件と特定構成のサセプタを組み合わせることによって、結晶膜中のCr及びFeの少なくとも一方の濃度が低減され、かつ結晶膜の品質が向上することを見出し、本発明の完成に到った。
(【0011】以降は省略されています)

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