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公開番号2024062855
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-10
出願番号2022170976
出願日2022-10-25
発明の名称スクリューコンベアの先端開口部構造
出願人株式会社奥村組
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類E21D 9/12 20060101AFI20240501BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】泥土圧式のシールド掘進機において、掘削土砂に含まれている鉄筋を、スムーズに排出できるスクリューコンベアの先端開口部構造を提供する。
【解決手段】隔壁35の背面側に掘削土砂の封入空間20を形成する封入枠体15と、封入枠体15の側面部15bに形成された擦動スリット16を介して、隔壁35に沿った方向に進退スライド可能な状態で、封入空間20に挿入される一対のゲート板11a,11bと、進退駆動装置13とを含んで構成される。進退駆動装置13は、ゲート板11a,11bを、スクリューコンベア36の先端開口36aの前方において、先端部12a,12bが互いに重なる位置まで前進させ、これらの間に鉄筋50を挟み込むことにより切断させて、切断した鉄筋50を、掘削土砂と共にスクリューコンベア36の内部に取り込めるようにする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
カッタチャンバに充填された泥土によって切羽部を安定させつつ、回転カッタにより地盤を掘削する泥土圧式のシールド掘進機において、掘削土砂に鉄筋が含まれている場合に、含まれている鉄筋を掘削土砂と共にスクリューコンベアを介して排出できるようにする、スクリューコンベアの先端開口部構造であって、
カッタチャンバを区画する隔壁の下部に形成された掘削土砂の取出し開口部の、前記隔壁の掘進方向後方側の面の周縁部分に密着して固定されることで、前記隔壁の背面側に掘削土砂の封入空間を形成すると共に、前記スクリューコンベアの先端開口を、形成した封入空間に臨ませた状態で取り付けられる封入枠体と、
該封入枠体の対向する一対の側面部に各々形成された擦動スリットを介して、前記隔壁に沿った方向に進退スライド可能な状態で、前記封入空間に側方から擦動しつつ挿入される一対のゲート板と、
前記隔壁の背面側において前記封入枠体を挟んだ両側に取り付けられて、前記一対のゲート板を各々進退駆動させる、複数の進退駆動装置とを含んで構成されており、
前記一対のゲート板は、前記スクリューコンベアの先端開口よりも掘進方向前方側において、先端部が互いに重なる位置まで、前記進退駆動装置によって、前記擦動スリットの部分で擦動しつつ、前記隔壁に沿って側方から前進できるようになっており、
前記カッタチャンバの内部で混合撹拌中の掘削土砂に含まれている鉄筋を、掘削土砂が充填された前記封入空間において、前記スクリューコンベアの先端開口の手前で、前記一対のゲート板の先端部の間に挟み込むことにより切断した後に、掘削土砂と共に前記スクリューコンベアの内部に取り込むことができるようになっているスクリューコンベアの先端開口部構造。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記一対のゲート板の少なくとも一方の先端部の形状が、両側部分から中間部に向けて凹状に傾斜する部分である、凹形状部分を含んだものとなっている請求項1記載のスクリューコンベアの先端開口部構造。
【請求項3】
前記一対のゲート板の先端部に、超硬チップが埋め込まれている請求項1又は2記載のスクリューコンベアの先端開口部構造。
【請求項4】
前記一対のゲート板を各々進退駆動させる前記進退駆動装置が、油圧ジャッキによるものとなっている請求項1又は2記載のスクリューコンベアの先端開口部構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリューコンベアの先端開口部構造に関し、特に、泥土圧式のシールド掘進機において、掘削土砂に含まれている鉄筋を、掘削土砂と共にスクリューコンベアを介して排出できるようにするスクリューコンベアの先端開口部構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
シールド掘進機として、泥土圧式のシールド掘進機は、切羽部の地盤を回転カッタで切削することによりカッタチャンバに取り込まれた土砂に、薬液として好ましくは作泥剤等の塑性流動化剤を含む液材を、回転カッタを介して供給して混合することによって、塑性流動化した泥土をカッタチャンバの内部で生成し、生成された泥土がカッタチャンバに充填されることで生じた泥土圧によって、切羽部を安定させつつ、切羽部の地盤を掘削してゆくようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、このような泥土圧式のシールド掘進機では、駆動装置により回転駆動される回転カッタによって地盤が切削される際に、回転カッタに設けられた供給部から、塑性流動化剤を含む液材が切羽面の地盤に向けて供給されることで、掘削された土砂は、カッタチャンバ内でこのような液材と共に混合撹拌されることになる。塑性流動化剤を含む液材と共に混合撹拌されて塑性流動化した泥土は、切羽部の地盤の掘削に伴って、カッタチャンバを区画する隔壁に先端が開口しているスクリューコンベアを介して、カッタチャンバに充填された泥土による泥土圧が生じている状態を保持しつつ、シールド掘進機の後方に排出されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-234494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、泥土圧式のシールド掘進機が、例えば埋立て地盤において、例えば10メートルから数10メートル程度の深さで地中を掘進してゆく際に、掘削された土砂の中に、鉄筋が混入して含まれている場合がある。混入している鉄筋を、掘削された土砂とともにカッタチャンバからスクリューコンベアを介してそのまま排出しようとすると、鉄筋が先端の開口に引っ掛かってスクリューコンベアの内部に取り込むことが困難になったり、取り込まれた鉄筋がスクリューと絡み合うことで、掘削された土砂を後方に搬送することが難しくなったりすることが考えられる。このようなことから、掘削された土砂の中に、鉄筋が混入して含まれている場合に、含まれている鉄筋を、先端の開口に引っ掛ったり、スクリューと絡み合ったりさせることなく、スムーズに排出できるようにする技術の開発が望まれている。
【0006】
本発明は、泥土圧式のシールド掘進機において、掘削された土砂の中に、鉄筋が混入して含まれている場合でも、含まれている鉄筋を、スムーズに排出することのできるスクリューコンベアの先端開口部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、カッタチャンバに充填された泥土によって切羽部を安定させつつ、回転カッタにより地盤を掘削する泥土圧式のシールド掘進機において、掘削土砂に鉄筋が含まれている場合に、含まれている鉄筋を掘削土砂と共にスクリューコンベアを介して排出できるようにする、スクリューコンベアの先端開口部構造であって、カッタチャンバを区画する隔壁の下部に形成された掘削土砂の取出し開口部の、前記隔壁の掘進方向後方側の面の周縁部分に密着して固定されることで、前記隔壁の背面側に掘削土砂の封入空間を形成すると共に、前記スクリューコンベアの先端開口を、形成した封入空間に臨ませた状態で取り付けられる封入枠体と、該封入枠体の対向する一対の側面部に各々形成された擦動スリットを介して、前記隔壁に沿った方向に進退スライド可能な状態で、前記封入空間に側方から擦動しつつ挿入される一対のゲート板と、前記隔壁の背面側において前記封入枠体を挟んだ両側に取り付けられて、前記一対のゲート板を各々進退駆動させる、複数の進退駆動装置とを含んで構成されており、前記一対のゲート板は、前記スクリューコンベアの先端開口よりも掘進方向前方側において、先端部が互いに重なる位置まで、前記進退駆動装置によって、前記擦動スリットの部分で擦動しつつ、前記隔壁に沿って側方から前進できるようになっており、前記カッタチャンバの内部で混合撹拌中の掘削土砂に含まれている鉄筋を、掘削土砂が充填された前記封入空間において、前記スクリューコンベアの先端開口の手前で、前記一対のゲート板の先端部の間に挟み込むことにより切断した後に、掘削土砂と共に前記スクリューコンベアの内部に取り込むことができるようになっているスクリューコンベアの先端開口部構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
そして、本発明のスクリューコンベアの先端開口部構造は、前記一対のゲート板の少なくとも一方の先端部の形状が、両側部分から中間部に向けて凹状に傾斜する部分である、凹形状部分を含んだものとなっていることが好ましい。
【0009】
また、本発明のスクリューコンベアの先端開口部構造は、前記一対のゲート板の先端部に、超硬チップが埋め込まれていることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明のスクリューコンベアの先端開口部構造は、前記一対のゲート板を各々進退駆動させる前記進退駆動装置が、油圧ジャッキによるものとなっていることが好ましい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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