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公開番号2024045417
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2024015522,2022072042
出願日2024-02-05,2014-09-05
発明の名称偏光子保護フィルム、偏光板及び液晶表示装置
出願人東洋紡株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240326BHJP(光学)
要約【課題】2枚の偏光板をクロスニコル環境下に配置した場合でも、光の漏れを抑制することができるポリエステルフィルムからなる偏光子保護フィルムを提供する。
【解決手段】フィルム流れ方向又は幅方向に対する熱収縮率の傾きの絶対値が15度以下であるポリエステルフィルムからなる偏光子保護フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フィルム流れ方向又は幅方向に対する熱収縮率(85℃、30分間水中で加熱処理したときの熱収縮率)が最大となる方向の傾きの絶対値が15度以下であり、
5度間隔で360度測定したときの熱収縮率の最大値と最小値の差が0.1%を超えるポリエステルフィルムを有する偏光子保護フィルム。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記熱収縮率の最大値が1%以下である、請求項1に記載の偏光子保護フィルム。
【請求項3】
前記ポリエステルフィルムのリタデーションが4000nm以上30000nm以下であり、Nz係数が1.7以下であり、面配向度が0.104を超え0.130以下である、請求項1に記載の偏光子保護フィルム。
【請求項4】
前記ポリエスエルフィルムの面配向度が0.117以上である、請求項3に記載の偏光子保護フィルム。
【請求項5】
前記ポリエステルフィルムの少なくとも片面に易接着層を有する、請求項1に記載の偏光子保護フィルム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の偏光子保護フィルムと偏光子を含む偏光板。
【請求項7】
請求項6に記載の偏光板を含む液晶表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置内の偏光板に用いる偏光子保護フィルムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(LCD)に使用される偏光板は、通常ポリビニルアルコール(PVA)等にヨウ素を染着させた偏光子を2枚の偏光子保護フィルムで挟んだ構成であり、偏光子保護フィルムとしては通常トリアセチルセルロース(TAC)フィルムが用いられている。近年、LCDの薄型化に伴い、偏光板の薄層化が求められるようになっている。しかし、このために保護フィルムとして用いられているTACフィルムの厚みを薄くすると、充分な機械強度を得ることが出来ず、また透湿性が悪化するという問題が発生する。また、TACフィルムは非常に高価であり、安価な代替素材が強く求められている。
【0003】
そこで、偏光板の薄層化のため、偏光子保護フィルムとして厚みが薄くても高い耐久性が保持できるよう、TACフィルムの代わりにポリエステルフィルムを用いることが提案されている(特許文献1~3)。
【0004】
ポリエステルフィルムは、TACフィルムに比べ耐久性に優れるが、TACフィルムと異なり複屈折性を有するため、これを偏光子保護フィルムとして用いた場合、光学的歪みにより画質が低下するという問題があった。すなわち、複屈折性を有するポリエステルフィルムは所定の光学異方性(リタデーション)を有することから、偏光子保護フィルムとして用いた場合、斜め方向から観察すると虹状の色斑が生じ、画質が低下する。そのため、特許文献1~3では、ポリエステルとして共重合ポリエステルを用いることで、リタデーションを小さくする対策がなされている。
【0005】
また、特許文献4には、バックライト光源として白色発光ダイオードを用い、更に偏光子保護フィルムとして一定のリタデーションを有する配向ポリエステルフィルムを用いることで、虹状の色むらを解決できることが開示されている。
【0006】
特許文献5には、偏光子保護フィルムは、偏光板の製造時、あるいは得られた偏光板を液晶セルと複合させる工程など、多くの熱処理工程を通過するため、良好な寸法安定性を有すること具体的には120℃×30分の非拘束熱処理後のポリエステルフィルムの収縮率が、フィルムMD方向、TD方向のいずれにおいても5%以下であることが好ましいことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-116320号公報
特開2004-219620号公報
特開2004-205773号公報
WO2011-162198
特開2010-277028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の通り、偏光子保護フィルムとして用いられるポリエステルフィルムは、種々の観点から改良が重ねられているが、本発明者らは、更なる改善の余地があることを見出した。即ち、本発明者らは、これまでに改良されたポリエステルフィルムを偏光子保護フィル
ムとして採用した偏光板をもう一つの偏光板とクロスニコルの関係となるように配置した場合に、僅かに光の漏れが生じ、視認性が悪化する場合があるという、新規な課題の存在を発見した。そこで、本発明は、上述の僅かな光の漏れを抑制することが可能な、ポリエステルフィルムからなる偏光子保護フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリエステルフィルムの熱収縮率が最大となる方向とそのポリエステルフィルムの流れ方向又は幅方向とが成す角(即ち、フィルム流れ方向又はフィルム幅方向に対する熱収縮率が最大である方向の傾き)の絶対値が15度以下となるように制御することにより上記課題が解決されることを見出した。斯かる知見に基づき、更なる検討を重ね、下記に代表される発明が提供される。
項1.
フィルム流れ方向又は幅方向とフィルムの熱収縮率が最大となる方向とが成す角の絶対値が15度以下であるポリエステルフィルムである偏光子保護フィルム。
項2.
ポリエステルフィルムのリタデーションが4000~30000nmであり、Nz係数が1.7以下である、項1に記載の偏光子保護フィルム。
項3.
ポリエステルフィルムの面配向度が0.13以下である、項1又は2に記載の偏光子保護フィルム。
項4.
偏光子の両側に偏光子保護フィルムを積層した構成からなり、
少なくとも片側の偏光子保護フィルムが項1~3のいずれかに記載の偏光子保護フィルムである、偏光板。
項5.
偏光子の片側に項1~3のいずれかに記載の偏光子保護フィルムが積層された偏光板。
項6.
バックライト光源、2つの偏光板、及び前記2つの偏光板の間に配された液晶セルを有する液晶表示装置であって、
前記バックライト光源は連続した発光スペクトルを有する白色光源であり、
前記偏光板は偏光子の両側に偏光子保護フィルムを積層した構成であり、
入射光側に配される偏光板の偏光子保護フィルムの少なくとも一方、及び出射光側に配される偏光板の偏光子保護フィルムの少なくとも一方が、項1~3のいずれかに記載の偏光子保護フィルムである、液晶表示装置。
項7.
前記入射光側に配される偏光板の入射光側の偏光子保護フィルム及び前記出射光側に配される偏光板の出射光側の偏光子保護フィルムが、項1~3のいずれかに記載の偏光子保護フィルムである、項6に記載の液晶表示装置。
項8.
バックライト光源、2つの偏光板、及び前記2つの偏光板の間に配された液晶セルを有する液晶表示装置であって、
前記バックライト光源は連続した発光スペクトルを有する白色光源であり、
前記偏光板が項5に記載の偏光板である、液晶表示装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、2枚の偏光板をクロスニコルの関係で配置した場合に、従来生じていた僅かな光の漏れを抑制することができる。また、好適な一実施形態に従えば、薄型化に適し、虹斑が生じないだけでなく、当該光の漏れに起因した視認性の悪化が軽減された、優れた視認性を有する液晶表示装置の提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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