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公開番号2024038953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143344
出願日2022-09-08
発明の名称落雷抑制型風力発電設備、及び風力発電用風車
出願人株式会社落雷抑制システムズ
代理人個人
主分類F03D 80/30 20160101AFI20240313BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】ブレードに対する落雷抑制効果を付与すると共に、落雷した場合であっても、これによるブレード等の損傷を抑制することが可能な、落雷抑制型風力発電設備、及び風力発電用風車を提供する。
【解決手段】風力発電用風車1を備え、風力発電用風車1は、立設された支柱11と、支柱11の上部に設けられた発電機12と、発電機12を回転駆動する駆動軸13に設けられたハブHと、ハブHに駆動軸13を中心として放射状に設けられた複数のブレードBと、ブレードBの先端に設けられた帯電体Eと、ハブHの内部空間に設けられたキャパシタCと、ブレードBをレセプタとする落雷の放電エネルギーの一部を熱エネルギーに変換する電気抵抗体Rと、を有し、キャパシタCは、接地された第1電極体C1と、第1電極体C1に電気絶縁層を介して対峙された第2電極体C2と、を含み、第2電極体C2は、電気抵抗体Rを介して帯電体Eに接続されている。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
風力発電用風車を備え、
前記風力発電用風車は、立設された支柱と、前記支柱の上部に設けられた発電機と、前記発電機を回転駆動する駆動軸に設けられたハブと、前記ハブに前記駆動軸を中心として放射状に設けられた複数のブレードと、前記ブレードの先端に設けられた帯電体と、前記ハブの内部空間に設けられたキャパシタと、前記ブレードをレセプタとする落雷の放電エネルギーの一部を熱エネルギーに変換する電気抵抗体と、を有し、
前記キャパシタは、接地された第1電極体と、前記第1電極体に電気絶縁層を介して対峙された第2電極体と、を含み、
前記第2電極体は、前記電気抵抗体を介して前記帯電体に接続されている、落雷抑制型風力発電設備。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記電気抵抗体は、前記ブレードの略全長に亘って延びる略細長形状を呈する、請求項1に記載の落雷抑制型風力発電設備。
【請求項3】
前記電気抵抗体は、その両端部で前記帯電体及び前記第2電極体に接続される支持筒と、前記支持筒の内部に封入される非金属発熱体と、を含む、請求項2に記載の落雷抑制型風力発電設備。
【請求項4】
前記第1電極体及び前記第2電極体は、導電性材料によって、それぞれ径の異なる筒状体として形成され、且つ略同軸上に配置され、
前記第1電極体及び前記第2電極体の間に、前記電気絶縁層が形成されている、請求項1に記載の落雷抑制型風力発電設備。
【請求項5】
前記第1電極体と前記第2電極体との間に、単位キャパシタが複数配置されている、請求項4に記載の落雷抑制型風力発電設備。
【請求項6】
前記複数の単位キャパシタは、前記第1電極体と前記第2電極体との間に、これらの中心線を中心として放射状に配置されている、請求項5に記載の落雷抑制型風力発電設備。
【請求項7】
ブレードの先端に設けられた落雷抑制手段と、前記ブレードをレセプタとする落雷の放電エネルギーの一部を熱エネルギーに変換する電気抵抗体と、を有し、
前記落雷抑制手段は、内部空間を有する略球殻状に形成された第1電極体と、前記内部空間に前記第1電極体と間隔をおいて配置された第2電極体と、前記第1電極体と前記第2電極体との間に介装された電気絶縁体と、を含み、
前記電気抵抗体は、前記ブレードの延びる方向に沿って延びる略細長形状を呈し、
前記第1電極体の殻壁の一部には、前記内部空間を外部へ連通させる開口部が形成されていると共に、この開口部の縁部から外方へ向かう連結筒が突設され、
前記第2電極体には、前記連結筒および前記開口部に挿通させられた前記電気抵抗体の一端が固定され、
前記電気絶縁体は、前記連結筒の内外面および前記電気抵抗体を覆って設けられていると共に、電気絶縁材料によって形成された連結手段によって、前記連結筒と共に前記電気抵抗体に固定され、
前記電気抵抗体の他端は、接地された接地線に電気的に接続されている、風力発電用風車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、風力発電設備への落雷を抑制して、風力発電設備を雷害から保護する機能を備えた落雷抑制型風力発電設備、及び風力発電用風車に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
落雷は大気中で起こる放電現象であり、雷放電には雲内放電、雲間放電、雲-大地間放電等があり、雷放電で大きな被害を出すのは雲-大地間放電(以下、落雷)である。
落雷(対地放電)は、通常、積乱雲(いわゆる雷雲と呼ばれる雲)の下で発生し、雲内の電荷量が大きくなり、地上との間の空気の絶縁破壊を超えるような強い電場が形成された時に発生する。
ここで、落雷のメカニズムについて、下記により詳述する。
【0003】
雲内には正負の電荷が生成し蓄積されるが、これは上昇気流と様々な大気中の温度帯を通過する粒子(あられ、氷晶、水滴など)の相互作用によって大きくなる。
即ち、まず、地表付近の湿潤な大気が上昇気流により上空に輸送され、高度とともに大気の温度が下がるため、やがて水蒸気の飽和状態となる。
そして、-10度を境に、あられは負に、氷晶は正に帯電し、軽い氷晶は上昇気流により上方へ、重いあられは下方に位置することになり、雲内に正・負の電荷が分布することになる。
一方、地表では、雲底の電荷に対応した反対極性の電荷(正電荷)が静電誘導作用によって集まり、蓄積されるにつれ、雲と大地間の電圧が高まり、最終的には大気による絶縁を破壊して電気的に結びつくことで地表との間で放電が起こる。
【0004】
また、地表付近の電場が晴天電場(1メートルあたり+100~200ボルト程度)の100~150倍程度大きくならないと落雷は発生しない。なお、冬季雷の場合には、もう一桁大きく、地表付近の電場が晴天電場の1000倍以上に大きくなることもある。
そして、強い電場が地表付近に形成されると、地面から突起しているものからは、全て「コロナ放電」という正負のイオンが、上空の異符号の雷雲底に向けて放出されるようになる。これが、落雷直前に発生する、所謂「お迎え放電」という現象である。
【0005】
このような落雷現象に対し、従来の雷保護概念では、落雷は防止できないものとの観点から、落雷を突針型避雷針(フランクリンロッド)で受けて大地に流す方式が大半であった。
即ち、従来の避雷針は、上記のお迎え放電現象を増長することで、避雷針自体に「積極的に」落雷(誘雷)させてしまう、というものであった。
【0006】
これに対し、本発明者等は、落雷の発生を極力抑制することによって被保護体を保護すべく、特許文献1に示される落雷抑制装置を提案した。
【0007】
この落雷抑制装置は、電気絶縁体を挟んで配置される上部電極体及び下部電極体を有し、下部電極体のみを接地して構成したものである。
【0008】
そして、例えばマイナス電荷が雲底に分布した雷雲が近づくと、それとは逆の電荷(プラス電荷)が大地の表面に分布し、接地されている下部電極体もプラス電荷に帯電する。
この下部電極体の上には、空気層を含む絶縁体を介して上部電極体が配置されているため、これら上部電極体と下部電極体は、下部電極体が接地されたキャパシタとして機能することになる。
【0009】
これにより、お迎え放電を発生する電荷が大地の表面から上部電極体の上面まで流れることを、キャパシタの放電破壊が発生するまで抑え込み、落雷の発生原因となるお迎え放電を抑制する。
この結果として、落雷抑制装置を中心とした保護領域において落雷を抑制できるようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特許第5839331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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