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公開番号2024034567
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022138889
出願日2022-09-01
発明の名称強風中の風車の回転速度制御方法
出願人株式会社グローバルエナジー
代理人個人,個人
主分類F03D 7/06 20060101AFI20240306BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】強風中においても、発電機で発電した発電エネルギーを回収することができ、かつ、風車の回転を止めることのない制御方法を提供する。
【解決手段】通常運転モードの最大設定値に至るまでは、風速の変化にかかわらず通常運転をするように自動制御装置16に記憶させて、自動制御により風車を通常運転する。自動制御装置16に記憶された通常運転モードの最大設定値のいずれかを超えたと自動制御装置16が判定した時は、強風モードに自動で切替えて、自動制御装置16が、発電機5,6からの出力電圧を強風モードの設定電圧値に低下するように設定して運転して風車の回転速度を減速させ、自動制御装置16に設定された強風モードの設定値に達したことを自動制御装置16が判定した時は、強風モードに自動切替えとなり、発電機5.6からの出力電圧を強風モードの設定電圧値に低下するように設定して運転して風車の回転速度を減速させて制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
自動制御装置により制御する発電機を備えた風力発電装置において、前記風力発電装置は、風速計、回転速度計、電力計、電圧計、電流計、自動制御装置及び自動ブレーキを備え、
カットイン風速から通常運転モードの最大設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)に至るまでは、風速の変化にかかわらず通常運転するよう前記自動制御装置に記憶させて、自動制御により風車を通常運転するものとし、
前記自動制御装置に記憶された前記通常運転モードの前記最大設定値のいずかを超えたと前記自動制御装置が判定した時は強風モード1に自動切替えし、前記自動制御装置が、前記発電機からの出力電圧を前記強風モード1の設定電圧値に低下するように設定して運転して前記風車の回転速度を減速させ、前記自動制御装置に設定された前記強風モード1の設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)のいずれかに達したことを前記自動制御装置が判定した時は、強風モード2に自動切替えとなり、前記発電機からの前記出力電圧を前記強風モード2の設定電圧値に低下するように設定して運転して前記風車の回転速度を減速させ、前記強風モード2の設定値(風速、出力、電圧、電流)のどれかが超えた時は短絡ブレーキが作動して前記風車を前記強風モード2の回転速度よりも減速させるとともに、風速が前記強風モード1、2の設定風速値を下回ったことを前記自動制御装置が判定した時は、前記強風モード1、2から前記通常運転モードに戻すように自動的に切替えて制御する強風中の風車の回転速度制御方法。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記風力発電装置における前記風車の前記通常運転モードの前記最大設定値の電圧値を超えた時は、当該最大設定値の電圧値の半分以下に前記自動制御装置により自動低下させて前記強風モード1の運転をさせ、その後に前記強風モード1の設定電圧値を超えた時は、当該設定電圧値の半分以下に前記自動制御装置により自動低下させて前記強風モード2の運転をさせ、前記強風モード2の設定電圧を超えた時には短絡ブレーキがかかり、翼はゆっくり回転し強風をいなし、前記通常運転モードの前記最大設定値の風速値を下回った時は、前記自動制御装置により前記通常運転モードに自動的に切替えて制御する請求項1に記載の強風中の風車の回転速度制御方法。
【請求項3】
前記発電機に対する前記自動制御装置の制御は、前記風車における縦主軸に揚力型縦長ブレードが複数段に配設され、支持枠体の上下還状枠体の中央部にそれぞれ配設された上部発電機の回転軸は下向きに突出され、下部発電機の回転軸は上向きに配設され、前記上下の発電機の前記下向きの回転軸と前記上向きの回転軸の間に前記縦主軸の上下端部が同心状に連結されている前記風車における、前記上部発電機と前記下部発電機を個別か同時を選択的に制御する請求項1又は請求項2に記載の強風中の風車の回転速度制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、設定範囲(風速、風車の回転数、出力、電圧、電流)を超える迄は風力発電装置を通常運転モードの設定範囲で運転をさせ、風車の運転が通常運転モードの最大設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)のいずれかを上回ったことを自動制御装置が検知した時は、自動的に強風モード1に切替え、出力電圧を低下させて強風モード1の設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)内で運転し、更に高速風により設定値のどれかを上回ると自動的に強風モード2に切替わり、更に出力電圧を低下させ、風車の回転速度を低下させて運転する。
更に強風モード2の設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)のいずれかを上回った時は短絡ブレーキがかかる。
風速が強風モード1の設定値または強風モード2の設定値を下回った時は、自動的に強風モード1または2から通常運転モードの設定範囲に戻り運転するように風車の出力を制御するようにした、強風中の風車の回転速度制御方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
小型風力発電装置の風車は、縦軸型、横軸型の何れも台風等の強風時には過回転により、ブレードが破損、ブレーキあるいは発電機が加熱し発火するなどの問題があるため、制御方法としては風車のブレードの取付ピッチを変えたり、風車のタワーを傾倒させたりするものもある。
更に突風に対して瞬時に機械制御するのは不可能で必ずタイムラグが発生する。突風を風速計が感知してもそこから機械制御するのであるから瞬時に対応することは出来ない。
また、風車のブレードの取付ピッチを変えることは、風車の回転部、軸に近い部分で、遠心力が一番かかる部分を動かすので、装置の製造コストがかかり、又故障も生じ易い。これに対して、発電機に過電流が流れないようにする発明は、例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-158353号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載の発電装置は、発電機により発生する交流電流を直流電流に変換する整流回路を設け、発電機の出力側に直列に接続された抵抗を含む電気制動装置を有するものである。当該電気制動装置において、直列に接続された抵抗に発電した電気を短絡させるため、発電機で発電した発電エネルギーを回収することが出来ない。
そこで、強風中においても、発電機で発電した発電エネルギーを回収することができ、かつ、風車の回転を止めることのない制御方法を提供することを課題とする。
本願発明は、風力発電装置の発電出力が例えば500Wまでは通常運転モードに設定し、それ以上の出力になると、風のエネルギーを取りながら、発電機の能力の限界値を超えないように、自動制御装置により自動制御で出力電流を増大させて出力電圧を強風モード1の設定電圧、例えば100Vに低下させて風車の回転速度があがらないように制御し、自動制御装置に設定された強風モード2の設定風速、回転数、もしくは出力、電圧、電流に達したことを前記自動制御装置が判定した時は、前記発電機からの出力電圧を強風モード2の設定電圧、例えば50Vに低下させ、風車の回転速度を低減させるように制御する強風中の風車の回転速度制御方法である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は前記課題を解決するために、次のような技術的手段を講じた。
【0006】
(1) 自動制御装置により制御する発電機を備えた風力発電装置において、前記風力発電装置は、風速計、回転速度計、電力計、電圧計、電流計、自動制御装置及び自動ブレーキを備え、
カットイン風速から通常運転モードの最大設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)に至るまでは、風速の変化にかかわらず通常運転をするように前記自動制御装置に記憶させて、自動制御により風車を通常運転するものとし、
前記自動制御装置に記憶された前記通常運転モードの最大設定値のいずかを超えたと前記自動制御装置が判定した時は強風モード1に自動切替えて、前記自動制御装置が、前記発電機からの出力電圧を強風モード1の設定電圧値に低下するように設定して運転して風車の回転速度を減速させ、前記自動制御装置に設定された強風モード1の設定値(風速、回転数、出力、電圧、電流)のいずれかに達したことを前記自動制御装置が判定した時は、強風モード2に自動切替えとなり、前記発電機からの出力電圧を強風モード2の設定電圧値に低下するように設定して運転して風車の回転速度を減速させ、前記強風モード2の設定値(風速、出力、電圧、電流)のどれかが超えた時は短絡ブレーキが作動して風車を強風モード2の回転速度よりも減速させるとともに、風速が前記強風モード1、2の設定風速値を下回ったことを前記自動制御装置が判定した時は強風モード1、2から通常運転モードに戻すように自動的に切替えて制御する強風中の風車の回転速度制御方法。
【0007】
(2) 前記風力発電装置における風車の通常運転モードの最大設定値の電圧値を超えた時は、当該最大設定値の電圧値の半分以下に自動制御装置により自動低下させて強風モード1の運転をさせ、その後に強風モード1の設定電圧値を超えた時は、当該設定電圧値の半分以下に自動制御装置により自動低下させて強風モード2の運転をさせ、強風モード2の設定電圧値を超えた時には短絡ブレーキがかかり、翼はゆっくり回転し強風をいなし、前記通常運転モードの最大設定値の風速値を下回った時は、自動制御装置により通常運転モードに自動的に切替えられる前記(1)に記載の強風中の風車の回転速度制御方法。
【0008】
(3) 前記発電機に対する前記自動制御装置の制御は、前記風車における縦主軸に揚力型縦長ブレードが複数段に配設され、支持枠体の上下還状枠体の中央部にそれぞれ配設された上部発電機の回転軸は下向きに突出され、下部発電機の回転軸は上向きに配設され、前記上下の発電機の下向きの回転軸と上向きの回転軸の間に前記縦主軸の上下端部が同心状に連結されている風車における、前記上部発電機と下部発電機を個別か同時を選択的に制御する前記(1)又は(2)に記載の強風中の風車の回転速度制御方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
【0010】
前記(1)に記載された発明は、例えば風速2m/sから通常運転モードの最大設定値の風速、例えば12m/sまでは、自動制御装置に記憶させて自動制御により通常運転するものなので、通常運転モードの最大設定値の風速値、例えば12m/sに至るまでは、風速が上がればそれに対応する回転数で回転し、電圧も回転数とともに変動し、電流も風速に伴って変動する通常運転モードの運転をする。
風速が強風モード1となる例えば、通常運転モードの最大設定出力値500Wを超えたと自動制御装置が判定した時は、通常運転モードは終了となり、その後は強風モード1に自動的に切替わり、発電機からの出力が500Wであったものが、強風モード1では、例えば出力200W、電圧100V、電流2A、回転数120rpm、と設定されて運転される。自動制御装置の指示に従って、最大電圧を強風モード1の設定電圧値、例えば100Vに低下させると、出力を200Wに留まり、電流は最大2Aに留まる。
通常運転モードでは、発電機からの出力電圧が300V以上でも、自動制御装置の制御により、発電機からの電流出力を増加させ、電圧を強風モード1の設定電圧、例えば100Vに低下させることにより風車の回転数を低下させる。
これにより、例えば風速が12m/sを超えても、風車の回転数は110rpmと大幅に制御され、出力も200W以下の出力となる。例えば風速20m/sになるまで、風速の変化にかかわらず出力電圧は強風モード1の設定電圧、例えば100Vに押さえられ、かつ風車を停止させずに回転させて発電を継続させるもので、強風モード1の設定値を超える風速で、風車の回転数110rpm、発電機の出力200W、電圧100V、電流2A、のいずれかの設定値を超えると、自動的に強風モード2に切替わり、出力電圧を半分以下の強風モード2の設定電圧、例えば50Vに低下させるので風車の回転速度は低下し、ブレーキをかけずに風車は安定した低速回転を維持することが出来る。
強風に対応するように短絡ブレーキを作動させることにより、回転速度を低下させることができ、風車は高速風の中でも回転しておれば、破壊、倒壊することはない。風速が強風モード1、2の設定値を下回った時は、通常運転モードに自動的に戻る。
(【0011】以降は省略されています)

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