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公開番号2024036102
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-15
出願番号2022140829
出願日2022-09-05
発明の名称複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類F03B 13/08 20060101AFI20240308BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】本発明は、所定の冷却水配管系統を通る水の水質が劣化しても、所定の冷却水減圧装置の圧力調整機構が有するストレーナの不具合の発生を防止した複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構を提供する。
【解決手段】冷却水減圧装置2の第2の圧力調整機構70の圧力調整管71から分岐した分岐管80が、冷却水減圧装置1の第1の圧力調整機構60の圧力調整管61に、ストレーナ62よりも上流側にて接続され、分岐管80の開閉弁81を開にし、第1の圧力調整機構60の圧力調整管61と分岐管80との接続部に配置した切替装置82を、圧力調整管61への水の供給元が、第1の圧力調整機構60の圧力調整管61の上流側端側から分岐管80側になるように切り替えて、第2の圧力調整機構70の圧力調整管71から分岐管80を介して第1の圧力調整機構60の圧力調整管61のストレーナ62よりも上流側に送水されるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水車発電機の運転で冷却を必要とする被冷却機器に供給される冷却水を当該被冷却機器への供給前に減圧するために用いられる複数の冷却水減圧装置において、
前記複数の冷却水減圧装置の一方となる第1の冷却水減圧装置は、第1の取水口から第1の水車発電機用に取水された水を冷却水とする第1の冷却水配管系統に設けられており、減圧機構を収納するハウジングと、前記ハウジングの減圧機構よりも上流側の通孔に一端が接続され、前記ハウジングの減圧機構よりも下流側の通孔に他端が接続された圧力調整管、前記圧力調整管に設けられた圧力調整装置、及び前記圧力調整装置への流入前に水中の異物を除去するストレーナを有して成る第1の圧力調整機構とを有し、
前記複数の冷却水減圧装置の他方となる第2の冷却水減圧装置は、第2の取水口から第2の水車発電機用に取水された水を冷却水とする第2の冷却水配管系統に設けられており、減圧機構を収納するハウジングと、前記ハウジングの減圧機構よりも上流側の通孔に一端が接続され、前記ハウジングの減圧機構よりも下流側の通孔に他端が接続された圧力調整管、前記圧力調整管に設けられた圧力調整装置、及び前記圧力調整装置への流入前に水中の異物を除去するストレーナを有して成る第2の圧力調整機構とを有し、
前記第2の冷却水減圧装置の前記第2の圧力調整機構の圧力調整管から分岐した分岐管が、前記第1の冷却水減圧装置の前記第1の圧力調整機構の圧力調整管に、前記ストレーナよりも上流側にて接続され、所定の条件で、前記第2の冷却水配管系統を通る水が、前記第2の圧力調整機構の前記圧力調整管から前記分岐管を介して前記第1の圧力調整機構の圧力調整管の前記ストレーナよりも上流側に送られるようにしたことを特徴とする複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記分岐管の一方は、前記第2の圧力調整機構の前記圧力調整管のうちの当該圧力調整管の前記一端と前記ストレーナとの間から分岐し、
前記分岐管に、前記圧力調整管の一端から送られてきた水の流路を開閉する開閉装置が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構。
【請求項3】
前記分岐管の他方は、前記第1の圧力調整機構の前記圧力調整管のうちの当該圧力調整管の一端と前記ストレーナとの間で接続され、
前記第1の圧力調整機構の前記圧力調整管と前記分岐管との接続部に、前記ストレーナ側に送られる水の供給元を、前記圧力調整管の一端側と前記分岐管側とで切り替える切替装置が配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水車発電機の運転時に冷却を必要とする被冷却機器に供給される冷却水を当該被冷却機器への供給前に減圧するために用いられる複数の冷却水減圧装置の間で、所望の冷却水配管系統の冷却水を共用可能にした機構に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
水車発電機の運転を行うにあたり、温度が上昇する所定の機器、例えば、水車メタル(メタルは軸受等とも称する。以下同じ。)、推力メタル、クーラー、集油槽、シーリング等。以下、被冷却機器と称する。)に冷却水を供給して冷却する必要があり、この冷却水として、特許文献1に示されるように、所定の取水口から導水管を経て水圧鉄管まで送られてきた水の一部が、水圧鉄管の途中から冷却水配管系統に分岐されて用いられる場合がある。
【0003】
もっとも、取水口から水圧鉄管を通ってきた水は、水車発電機の水車を回すために必要な圧力(例えば、0.9MPa)が加わっているので、この高水圧のまま被冷却機器に冷却水として送られると、被冷却機器が冷却水の水圧により損傷する等の不具合を生じさせるおそれがある。
【0004】
このため、冷却水配管系統の水圧鉄管との接続側(上流側)から被冷却機器側(下流側)までの途中に、特許文献1に示されるように、冷却水減圧装置が配置され、この冷却水減圧装置により所定の圧力(例えば、0.5MPa)まで減圧されてから、被冷却機器に冷却水として送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-89476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示される冷却水減圧装置は、ストレーナを有するところ、取水が冷却水として冷却水配管系統に導入される取水口の位置が特定されておらず、ダムの河川流入点から取水された水が直ぐに導入されるようになっていると、豪雨時等には、河川からの濁水がほとんどそのまま冷却水配管系統に導入されて、冷却水減圧装置に送られるおそれがある。このため、冷却水減圧装置に設けられたストレーナが目詰まりしないように、豪雨が予想される前、豪雨の最中、豪雨の後にわたって、ストレーナの清掃を頻繁に行うことで対応する必要が生じ、冷却水減圧装置の減圧機能を確保するために多大な労力、多くの人員を要するという不具合が生ずるおそれがある。
【0007】
そして、水車発電機の運転時に被冷却機器に供給される冷却水を減圧する冷却水減圧装置にあっては、本件の図6に示されるように、ダイヤフラム、弁棒等の減圧機構を収納するハウジング500と、このハウジング500の減圧機構よりも上流側の内部空間と連通する通孔501に一端が接続され、ハウジング500の減圧機構よりも下流側の内部空間と連通する通孔502に他端が接続された圧力調整管601、この圧力調整管601に設けられた圧力調整装置602、及びこの圧力調整装置602への流入前に水中の異物を除去するストレーナ603、603を有して成る圧力調整機構600とを有する構成のものも考えられる。このような冷却水減圧装置にあっても、圧力調整機構600がストレーナ603を有するので、特許文献1と同様に、濁水によりストレーナ603が目詰まりしな
いようにするための対策が求められる場合がある。
【0008】
一方で、取水口、水圧鉄管、及び冷却水配管系統は、水車発電機の数に応じて複数存在する場合があり、その場合には冷却水減圧装置は各冷却水配管系統に配置されている。取水が冷却水配管系統に導入される取水口の位置も、冷却水配管系統によって異なった位置にすることができる。これに伴い、複数の冷却水減圧装置のうち一方の冷却水減圧装置が設けられた配管系統にあっては、他方の冷却水減圧装置が設けられた配管系統よりも、取水口の位置が、ダムの河川流入点から比較的離れた個所に設けられることで、豪雨時でも河川からの濁水の取水が抑制されることが考えられる。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みたもので、取水口からの取水を冷却水とするために減圧する複数の冷却水減圧装置が複数の冷却水配管系統にそれぞれ設けられる場合にあって、一方の冷却水減圧装置に送られる冷却水を、他方の冷却水減圧装置の圧力調整機構にも送られるようにして、取水口から他方の冷却水減圧装置に送られる取水の水質が劣化しても、他方の冷却水減圧装置の圧力調整機構で不具合が発生するのを防止した複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するために、本発明の複数の冷却水減圧装置間の冷却水共用機構は、水車発電機の運転で冷却を必要とする被冷却機器に供給される冷却水を当該被冷却機器への供給前に減圧するために用いられる複数の冷却水減圧装置において、前記複数の冷却水減圧装置の一方となる第1の冷却水減圧装置は、第1の取水口から第1の水車発電機用に取水された水を冷却水とする第1の冷却水配管系統に設けられており、減圧機構を収納するハウジングと、前記ハウジングの減圧機構よりも上流側の通孔に一端が接続され、前記ハウジングの減圧機構よりも下流側の通孔に他端が接続された圧力調整管、前記圧力調整管に設けられた圧力調整装置、及び前記圧力調整装置への流入前に水中の異物を除去するストレーナを有して成る第1の圧力調整機構とを有し、前記複数の冷却水減圧装置の他方となる第2の冷却水減圧装置は、第2の取水口から第2の水車発電機用に取水された水を冷却水とする第2の冷却水配管系統に設けられており、減圧機構を収納するハウジングと、前記ハウジングの減圧機構よりも上流側の通孔に一端が接続され、前記ハウジングの減圧機構よりも下流側の通孔に他端が接続された圧力調整管、前記圧力調整管に設けられた圧力調整装置、及び前記圧力調整装置への流入前に水中の異物を除去するストレーナを有して成る第2の圧力調整機構とを有し、前記第2の冷却水減圧装置の前記第2の圧力調整機構の圧力調整管から分岐した分岐管が、前記第1の冷却水減圧装置の前記第1の圧力調整機構の圧力調整管に、前記ストレーナよりも上流側にて接続され、所定の条件で、前記第2の冷却水配管系統を通る水が、前記第2の圧力調整機構の前記圧力調整管から前記分岐管を介して前記第1の圧力調整機構の圧力調整管の前記ストレーナよりも上流側に送られるようにしたことを特徴としている。冷却水減圧装置は、例えば自動減圧弁である。圧力調整装置は、例えば圧力調整用減圧弁である。
(【0011】以降は省略されています)

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