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公開番号2024042852
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022147761
出願日2022-09-16
発明の名称浮体への風車の搭載方法および浮体への風車の搭載システム
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人
主分類F03D 13/25 20160101AFI20240322BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】深い海域で起重機船や大型クレーン船を用いずに簡易な船舶艤装で施工できる浮体への風車の搭載方法および浮体への風車の搭載システムを提供する。
【解決手段】筒状の浮体1を寝かした状態で曳航し、浮体1にバラスト12を導入して立て起こす。そして、浮体1を所定深さまで沈めて、浮体1の上端近傍のみを洋上に露出させた状態で、浮体1の上端近傍を船体2のタワー固定機構11で把持して固定する。次に、船体2において、ナセル3の位置をナセル位置調整装置31で調整し、浮体1の上部にナセル3及びハブ4を取り付ける。さらに、船体2において、ブレード5の位置をブレード位置調整装置51で調整し、ハブ4に複数のブレード5を固定する。その後、タワー固定機構11による固定を解除し、タワー固定機構11で浮体1を上下方向への移動を許容しつつ把持して、浮体1を浮上させる。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
洋上における浮体への風車の搭載方法であって、
筒状の浮体を寝かした状態で曳航し、前記浮体にバラストを導入して立て起こす工程aと、
前記浮体を所定深さまで沈めて、前記浮体の上端近傍のみを洋上に露出させた状態で、前記浮体の上端近傍を船体の固定機構に固定する工程bと、
前記浮体の上部に、前記船体においてナセル及びハブを取り付ける工程cと、
前記ハブに、前記船体において複数のブレードを固定する工程dと、
前記固定機構による固定を解除するとともに、前記浮体を浮上させる工程eと、
を具備することを特徴とする浮体への風車の搭載方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記工程cにおいて、前記ナセルと前記浮体の上部との位置調整を行うための水平方向の位置決め手段と、高さ方向の位置決め手段とを用いることを特徴とする請求項1記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項3】
前記船体には複数の前記ブレードが並置されており、前記工程dにおいて、前記ハブとの位置調整を行うための水平方向の位置決め手段と、高さ方向の位置決め手段とを用いることを特徴とする請求項1記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項4】
前記工程dにおいて、前記船体に載置されている前記ブレードを、前記ハブの方向へ移動させて前記ハブに固定した後、略水平方向の回転軸で前記ハブを所定角度回転させて、順次、前記ブレードを前記ハブに固定することを特徴とする請求項1記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項5】
前記ブレードは3枚以上であり、
前記工程dにおいて、最後の前記ブレード以外を前記ハブに固定した後、最後の前記ブレードの固定部と前記ハブの近傍とをワイヤで連結する工程fを有し、
前記工程eで、最後の前記ブレードを前記ワイヤで吊り下げた状態で、前記ブレードの長さ以上の高さまで前記浮体を上昇させた後、前記ブレードを引き上げて前記ハブに固定する工程gを具備することを特徴とする請求項4記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項6】
前記工程cにおいて、前記ナセル及び前記ハブを、ヒンジを介して前記浮体の上部へ取付け、前記ハブの回転軸を、上方に向けて配置し、
前記工程dにおいて、前記船体に載置されている前記ブレードを、前記ハブの方向へ移動させて前記ハブに固定した後、略鉛直方向の回転軸で前記ハブを所定角度回転させて、順次、全ての前記ブレードを前記ハブに固定し、
前記工程eの後に、前記浮体上で、前記ヒンジによって前記ナセル及び前記ハブを回動させ、前記ハブの回転軸を略水平方向に向けて固定する工程hを具備することを特徴とする請求項1記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項7】
前記工程hにおいて、ジャッキによって前記ナセル及び前記ハブを回動させることを特徴とする請求項6記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項8】
前記工程hにおいて、ジャッキを衝撃吸収用のダンパとして用いて、ワイヤによって前記ナセル及び前記ハブを回動させることを特徴とする請求項6記載の浮体への風車の搭載方法。
【請求項9】
洋上における浮体への風車の搭載システムであって、
船体に取り付けられ、浮体を把持する固定機構と、
前記船体において前記浮体の上部にナセル及びハブを取り付ける際に、前記浮体の上部に対して前記ナセルの位置調整を行うための水平方向の位置決め手段及び高さ方向の位置決め手段と、
前記船体において前記ハブにブレードを固定する際に、前記ハブに対して前記ブレードの位置調整を行うための水平方向の位置決め手段及び高さ方向の位置決め手段と、
を具備し、
前記固定機構は、前記浮体を所定の高さに固定する状態と、前記浮体を上下方向への移動を許容しつつ把持する状態との切り替えが可能であることを特徴とする浮体への風車の搭載システム。
【請求項10】
前記浮体へのバラストの注排水設備と、
前記注排水設備の制御部と、
をさらに具備し、
前記制御部は、前記バラストの量を制御して前記浮体の姿勢および洋上への露出高さを調整することを特徴とする請求項9記載の浮体への風車の搭載システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浮体への風車の搭載方法および浮体への風車の搭載システムに関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
洋上風力発電設備には、水深50m程度までの海に適した着床式と、それ以上の水深の海に適した浮体式の2つの方式がある。浮体式で用いられる各種浮体のうち、スパー型は単円で細長の単純な形状であることからコスト的に有利であるといわれる。ただし、スパー型はその縦長の構造から、水深100m程度以上の深い海域に適用される。
【0003】
一般的に、スパー型の浮体を用いる場合には、水深の浅い岸壁から浮体を横向きに浮かべて作業海域まで運搬した後、浮体を起立状態とし、クレーンを用いて浮体にタワー、ナセル及びブレードを取り付ける(例えば、特許文献1、2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6270527号公報
特許第5738644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、波の荒い洋上でクレーンを用いてタワー、ナセル及びブレードを浮体に搭載するのは、困難かつ危険な作業であった。
【0006】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、深い海域で起重機船や大型クレーン船を用いずに簡易な船舶艤装で施工できる浮体への風車の搭載方法および浮体への風車の搭載システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、洋上における浮体への風車の搭載方法であって、筒状の浮体を寝かした状態で曳航し、前記浮体に海水によるバラストを導入して立て起こす工程aと、前記浮体を所定深さまで沈めて、前記浮体の上端近傍のみを洋上に露出させた状態で、前記浮体の上端近傍を船体の固定機構に固定する工程bと、前記浮体の上部に、前記船体においてナセル及びハブを取り付ける工程cと、前記ハブに、前記船体において複数のブレードを固定する工程dと、前記固定機構による固定を解除するとともに、前記浮体を浮上させる工程eと、を具備することを特徴とする浮体への風車の搭載方法である。
【0008】
第1の発明では、浮体の上端近傍を船体に固定した状態で、船体から浮体の上部にナセル及びハブ、ブレードを固定した後、浮体を浮上させる。そのため、深い海域で起重機船や大型クレーン船を用いずに簡易な船舶艤装で浮体に風車を搭載できる。
【0009】
前記工程cにおいて、前記ナセルと前記浮体の上部との位置調整を行うための水平方向の位置決め手段と、高さ方向の位置決め手段とを用いることが望ましい。
これにより、ナセルの水平方向の位置および高さ方向の位置を調整して、浮体にナセルを取り付けることができる。この調整には、傾きの調整も含まれる。
【0010】
前記船体には複数の前記ブレードが並置されており、前記工程dにおいて、前記ハブとの位置調整を行うための水平方向の位置決め手段と、高さ方向の位置決め手段とを用いることが望ましい。
これにより、ブレードの水平方向の位置および高さ方向の位置を調整して、ハブにブレードを固定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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