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公開番号2024032524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2022136212
出願日2022-08-29
発明の名称浮体式基礎の製作方法と製作システム、及び洋上風車の製作方法
出願人大成建設株式会社
代理人個人,個人
主分類F03D 13/25 20160101AFI20240305BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】ドックにおけるコンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作を実現できる、浮体式基礎の製作方法と製作システム、及び洋上風車の製作方法を提供する。
【解決手段】洋上風車のタワーを支持する、浮体式基礎の製作方法であり、浮体式基礎70を形成する複数のコンクリート製の分割体を、それぞれに固有の製作ヤード10にある架台40の上で製作する分割体製作工程と、複数の分割体を架台40とともに搬送手段30にて接続ヤード20に搬送し、接続ヤード20にて各分割体を架台40の上で接続して浮体式基礎70を製作する接続工程とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
洋上風車のタワーを支持する、浮体式基礎の製作方法であって、
前記浮体式基礎を形成する複数のコンクリート製の分割体を、それぞれに固有の製作ヤードにある架台の上で製作する、分割体製作工程と、
複数の前記分割体を前記架台とともに搬送手段にて接続ヤードに搬送し、該接続ヤードにて各分割体を前記架台の上で接続して、前記浮体式基礎を製作する、接続工程とを有することを特徴とする、浮体式基礎の製作方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記搬送手段は、前記架台を持ち上げて地切りする揚重機構を備えた、自走式台車であることを特徴とする、請求項1に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項3】
前記架台がアクチュエータにて駆動する車輪を備え、該車輪が前記搬送手段であることを特徴とする、請求項1に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項4】
前記架台が車輪を備え、前記搬送手段が牽引式台車もしくは押し出し式台車であることを特徴とする、請求項1に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項5】
前記搬送手段が、移動式揚重機であることを特徴とする、請求項1に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項6】
前記浮体式基礎は、セミサブマージブル型基礎であり、該セミサブマージブル型基礎は、コンクリート製のセンターカラムと、複数のコンクリート製のサイドカラムと、該センターカラムと該サイドカラムを接続する複数のコンクリート製のポンツーンとを有し、該センターカラムは、センターカラム基礎と、該センターカラム基礎から立ち上がるセンタータワーとを備え、該サイドカラムは、サイドカラム基礎と、該サイドカラム基礎から立ち上がるサイドタワーとを備え、
前記センターカラム基礎、前記サイドカラム基礎、及び前記ポンツーンがそれぞれ、前記分割体である第1形態、
前記センターカラム、前記サイドカラム、及び前記ポンツーンがそれぞれ、前記分割体である第2形態、
前記センターカラム基礎、前記サイドカラム基礎と前記ポンツーンの接続体がそれぞれ、前記分割体である第3形態、のいずれか一種であることを特徴とする、請求項1に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項7】
前記センタータワーは、複数のセンタータワーエレメントの積層体であり、
前記サイドタワーは、複数のサイドタワーエレメントの積層体であり、
前記ポンツーンは、複数のポンツーンエレメントの接続体であり、
前記第1形態では、前記接続ヤードにて、前記センターカラム基礎に対して前記センタータワーの少なくとも一部が形成されながら接続され、前記サイドカラム基礎に対して前記サイドタワーの少なくとも一部が形成されながら接続されることを特徴とする、請求項6に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項8】
前記センタータワーは、複数のセンタータワーエレメントの積層体であり、
前記サイドタワーは、複数のサイドタワーエレメントの積層体であり、
前記ポンツーンは、単体のポンツーンエレメントであり、
前記第1形態では、前記接続ヤードにて、前記センターカラム基礎に対して前記センタータワーの少なくとも一部が形成されながら接続され、前記サイドカラム基礎に対して前記サイドタワーの少なくとも一部が形成されながら接続されることを特徴とする、請求項6に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の浮体式基礎の製作方法により製作した前記浮体式基礎に対して、前記接続ヤードにて前記タワーを接続して、該浮体式基礎と該タワーにより形成される前記洋上風車を製作することを特徴とする、洋上風車の製作方法。
【請求項10】
洋上風車のタワーを支持する、浮体式基礎の製作システムであって、
前記浮体式基礎を形成する複数のコンクリート製の分割体を製作するための架台を備えている、複数の製作ヤードと、
複数の前記分割体を前記架台とともに搬送する、搬送手段と、
前記搬送手段にて搬送された複数の前記分割体を、前記架台の上で接続して前記浮体式基礎を製作する、接続ヤードとを有することを特徴とする、浮体式基礎の製作システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浮体式基礎の製作方法と製作システム、及び洋上風車の製作方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
温室効果ガスの排出量削減を目的として、再生可能エネルギーの需要が高まっている。再生可能エネルギーには、例えば、太陽光発電や風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス等がある。風力発電施設は、風車による騒音や振動が生活環境に影響を及ぼす場合があり、居住空間等への影響を十分に考慮する必要があることから、居住区域から離れた山間部などに設置されることが多い。
しかしながら、大型の風車を設置する用地を山間部に確保することは難しく、また、風力発電施設までの交通路の確保や、送電線等の設置等も困難であることから、風力発電施設を構成する洋上風車を海上(水上や湖上を含む)に設置するための技術開発が進められている。
海上に洋上風車を構築する場合、その基礎として浮体式基礎を採用する場合があり、この浮体式基礎には、セミサブマージブル型やスパー型、パージ型、TLP(Tension Leg Platform:緊張係留式プラットフォーム)型等が存在する。この中でも、セミサブマージブル型基礎(半潜水浮体式基礎)は、風車のタワー(支柱)を支持するセンターカラムと、センターカラムの周囲に間隔を置いて配設されている複数(3基もしくは4基)のサイドカラムと、センターカラムとサイドカラムとを連結するポンツーンとを有し、波浪や海風に対して優れた安定性を奏し得ることから、比較的実績の多い基礎である。
【0003】
従来の浮体式基礎は、鋼材により製作されている形態が一般的であるため、製作コストの高騰が課題の一つとなっており、浮体式基礎の規模が大きくなるに従い、この課題は一層顕著になる。
そこで、コンクリート製の浮体式基礎をドックにて製作し、海上へ曳航して設置することにより、製作コストの低減を図ることができるものの、現状、ドックにおけるコンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作方法が確立されていないことから、効率的な製作を実現できる浮体式基礎の製作方法と製作システムが望まれる。
【0004】
ここで、特許文献1には、洋上風車のタワーを高さ方向に分割してできた複数のタワー部材を、地盤上に設置された台座を基礎として台座上に構築されたジャッキ付き架台にて組み立てる、タワー組立方法が提案されている。
一方、特許文献2には、洋上風車のタワーを高さ方向に分割してできた複数のタワー部材を洋上で組み立てて据え付ける、洋上風車の据付方法が提案されており、この据付方法は、洋上風車の基礎となるケーソンを洋上風車の設置位置に設置するケーソン設置工程と、ケーソンにて複数のタワー部材を組み立てる組立工程と、最上段のタワー部材に取り付けられたナセルに、ケーソンにてブレードを取り付けるブレード取付工程とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-80852号公報
特開2021-76043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2には、効率的なタワーの組立方法に関する記載はあるものの、上記するように、ドックにおいてコンクリート製の浮体式基礎を効率的に製作する技術に関する記載はない。
【0007】
本発明は、ドックにおけるコンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作を実現できる、浮体式基礎の製作方法と製作システム、及び洋上風車の製作方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成すべく、本発明による浮体式基礎の製作方法の一態様は、
洋上風車のタワーを支持する、浮体式基礎の製作方法であって、
前記浮体式基礎を形成する複数のコンクリート製の分割体を、それぞれに固有の製作ヤードにある架台の上で製作する、分割体製作工程と、
複数の前記分割体を前記架台とともに搬送手段にて接続ヤードに搬送し、該接続ヤードにて各分割体を前記架台の上で接続して、前記浮体式基礎を製作する、接続工程とを有することを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、浮体式基礎を形成する複数のコンクリート製の分割体を、それぞれに固有の製作ヤードにある架台の上で製作した後、複数の分割体を架台とともに搬送手段にて接続ヤードに搬送し、接続ヤードにて各分割体を架台の上で接続して浮体式基礎を製作することにより、ドックにおけるコンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作を実現できる。
ここで、コンクリート製の分割体とは、鉄筋コンクリート(RC:Reinforced Concrete)製のセンターカラムやサイドカラム、ポンツーンのことを意味しており、より詳細には、センターカラムの構成要素やサイドカラムの構成要素、ポンツーンの構成要素のことを意味している。尚、RC構造を主たる構造形式とした上で、鋼材(S:Steel)が含まれるSRC(Steel Reinforced Concrete)構造も、本明細書では「コンクリート製」に含まれるものとする。
これらの分割体を固有の架台の上で製作することにより、製作された分割体を架台とともに搬送手段にて接続ヤードへ搬送する際の搬送性が良好になる。さらに、接続ヤードでは、各分割体がそれぞれに固有の架台の上に搭載された状態で、分割体同士の接続を行うことにより、接続ヤードにおける接続性も良好になり、各製作ヤードから接続ヤードへの良好な搬送性と、接続ヤードにおける良好な接続性が相俟って、浮体式基礎の効率的な製作に繋がる。
接続ヤードでは、各分割体同士をPC(Prestressed Concrete)鋼棒やPC鋼線等の緊張材にて緊張することにより、浮体式基礎が製作される。すなわち、各製作ヤードにて、架台の上でコンクリート製の分割体がPCa(Precast Concrete)体として製作され、接続ヤードでは架台に搭載された各PCa体(分割体)が緊張材にて緊張されることにより、PCaPC(Precast Prestressed Concrete)製の浮体式基礎が製作される。
【0010】
また、本発明による浮体式基礎の製作方法の他の態様において、
前記搬送手段は、前記架台を持ち上げて地切りする揚重機構を備えた、自走式台車であることを特徴とする。
本態様によれば、搬送手段が、架台を持ち上げて地切りする揚重機構を備えた自走式台車であることにより、架台を含めた分割体の搬送性がより一層良好になる。
(【0011】以降は省略されています)

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