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公開番号2024029425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-06
出願番号2022131666
出願日2022-08-22
発明の名称超音波洗浄機の出力制御装置
出願人本多電子株式会社
代理人個人
主分類B06B 1/02 20060101AFI20240228BHJP(機械的振動の発生または伝達一般)
要約【課題】サージ電圧や熱の発生を抑えることができ、かつ騒音が少ない超音波洗浄機の出力制御装置を提供すること。
【解決手段】本発明の出力制御装置20は、整流部23、高周波発生部26、発振制御部29及び電源電圧検出部28を備える。整流部23は、商用電源22を整流して脈流40を生成する。高周波発生部26は、整流部23が生成した脈流40を入力して高周波を発振し、超音波振動子13に高周波の駆動信号を出力する。電源電圧検出部28は、商用電源22のゼロクロス点を検出してその結果を発振制御部29に出力する。発振制御部29は、電源電圧検出部28の検出結果に基づき、脈流40の電圧が最小値となるタイミングを開始点として脈流40の電圧周期の整数倍の時間だけ高周波発生部26の発振を休止させて、駆動信号の出力を下げる制御を行うことで、高周波発生部26をバースト駆動する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
商用電源を整流して脈流を生成する整流部と、
前記整流部が生成した前記脈流を入力して高周波を発振し、超音波振動子に高周波の駆動信号を出力する高周波発生部と、
前記高周波発生部から出力された前記駆動信号を検出する出力検出部と、
前記出力検出部による前記駆動信号の検出結果に基づき、前記駆動信号の平均出力が一定となるように前記高周波発生部を駆動制御する発振制御部と、
前記商用電源のゼロクロス点を検出してその結果を前記発振制御部に出力する電源電圧検出部と
を備えるとともに、
前記発振制御部は、前記電源電圧検出部の検出結果に基づき、前記脈流の電圧が最小値となるタイミングを開始点として前記脈流の電圧周期の整数倍の時間だけ前記高周波発生部の発振を休止させて、前記駆動信号の出力を下げる制御を行うことで、前記高周波発生部をバースト駆動する
ことを特徴とする超音波洗浄機の出力制御装置。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記発振制御部は、前記電圧周期のn回分(nは正の整数)の時間が経過する度に、前記電圧周期のm倍(m≦n、但しmは正の整数)の時間だけ前記高周波発生部の発振を休止させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の超音波洗浄機の出力制御装置。
【請求項3】
前記発振制御部は、前記電圧周期のn回分の時間が経過する度に、前記電圧周期の1倍の時間だけ前記高周波発生部の発振を休止させる制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の超音波洗浄機の出力制御装置。
【請求項4】
前記発振制御部は、前記駆動信号の出力が高くなるに従ってnの値を小さくするとともに、前記駆動信号の出力が低くなるに従ってnの値を大きくした状態で、前記高周波発生部の発振を休止させる制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の超音波洗浄機の出力制御装置。
【請求項5】
前記出力制御装置は、前記脈流の出力態様を特定する複数の脈流パターンが振り分けられた脈流パターンテーブルを記憶する記憶手段を備え、
前記出力制御装置は、
前記脈流パターンテーブルに振り分けられた前記複数の脈流パターンから1つの脈流パターンを選択し、
選択した前記脈流パターンに基づいて、前記駆動信号の出力を変更するように前記高周波発生部を駆動制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の超音波洗浄機の出力制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被洗浄物の洗浄を行う超音波洗浄機の出力制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、洗浄液中に超音波を照射することにより、被洗浄物の洗浄(超音波洗浄)を行う超音波洗浄機(例えば、特許文献1参照)が実用化されている。超音波洗浄は、超音波による物理的作用と洗浄液による化学的作用との組み合わせにより、複雑な形状をなす被洗浄物の細部にまで作用して効率良く洗浄できる。このため、精密機械部品、光学部品、液晶ディスプレイ、半導体等の製造には不可欠なものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4512721号公報(図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の超音波洗浄機は、PWM方式により出力制御を行っている。しかし、PWM方式では、スイッチングデバイスに電流が流れている途中でデバイスをオフにするため、サージ電圧や熱の発生が大きい。このため、サージ電圧吸収用のスナバ回路や大きな冷却機構等の追加が必要になるという問題がある。また、サージ電圧や熱が発生すると、回路の誤動作や破損が生じやすいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明者らは、整流によって生成した脈流50の各パルス51において、電圧が高い値となるタイミングで高周波発生部の発振を休止させて駆動信号の出力を下げる制御を行うことにより、サージ電圧や熱の発生を抑えることを検討している(図7参照)。しかしながら、このような制御を行う場合には、騒音が発生しやすいという問題がある。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サージ電圧や熱の発生を抑えることができ、かつ騒音が少ない超音波洗浄機の出力制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、商用電源を整流して脈流を生成する整流部と、前記整流部が生成した前記脈流を入力して高周波を発振し、超音波振動子に高周波の駆動信号を出力する高周波発生部と、前記高周波発生部から出力された前記駆動信号を検出する出力検出部と、前記出力検出部による前記駆動信号の検出結果に基づき、前記駆動信号の平均出力が一定となるように前記高周波発生部を駆動制御する発振制御部と、前記商用電源のゼロクロス点を検出してその結果を前記発振制御部に出力する電源電圧検出部とを備えるとともに、前記発振制御部は、前記電源電圧検出部の検出結果に基づき、前記脈流の電圧が最小値となるタイミングを開始点として前記脈流の電圧周期の整数倍の時間だけ前記高周波発生部の発振を休止させて、前記駆動信号の出力を下げる制御を行うことで、前記高周波発生部をバースト駆動することを特徴とする超音波洗浄機の出力制御装置をその要旨とする。
【0008】
従って、請求項1に記載の発明によると、発振制御部が、脈流の電圧が最小値となるタイミングを開始点として脈流の電圧周期の整数倍の時間だけ高周波発生部の発振を休止させて、駆動信号の出力を下げる制御を行っている。即ち、電圧が最小値となり、電流も殆ど流れていないタイミングで駆動信号の出力を下げる制御を行うため、従来のPWM方式に起因するサージ電圧や熱の発生を抑えることができる。ゆえに、サージ電圧吸収用のスナバ回路や大きな冷却機構等が不要になるため、装置コストを抑えることができる。また、サージ電圧や熱の発生を抑えることにより、出力制御装置の誤動作や破損を防止することができる。さらに、脈流の電圧が最小値となるタイミングで高周波発生部の発振を休止させるため、脈流の電圧が高い値となるタイミングで高周波発生部の発振を休止させる場合よりも、騒音が少なくなる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記発振制御部は、前記電圧周期のn回分(nは正の整数)の時間が経過する度に、前記電圧周期のm倍(m≦n、但しmは正の整数)の時間だけ前記高周波発生部の発振を休止させる制御を行うことをその要旨とする。
【0010】
従って、請求項2に記載の発明によると、発振制御部が、高周波発生部の発振を休止させる制御を規則的に行うため、発振制御部による制御が容易になる。また、発振制御部は、高周波発生部の発振を休止させる時間(電圧周期のm倍の時間)が高周波発生部を発振させる時間(電圧周期のn回分の時間)以下となるように(即ち、m≦nとなるように)、高周波発生部を駆動制御している。このため、洗浄効率を低下させることなく、駆動信号の出力を下げる制御を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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