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公開番号2024065310
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174110
出願日2022-10-31
発明の名称超音波放射ユニット
出願人本多電子株式会社
代理人個人
主分類H04R 17/10 20060101AFI20240508BHJP(電気通信技術)
要約【課題】振動板に発生するエロージョンや洗浄ムラを低減でき、振動板に対する超音波振動子の接合強度を向上できる超音波放射ユニットの提供。
【解決手段】超音波放射ユニット21は、振動板12、超音波振動子31、前面側共振部材52及び後面側共振部材53を備える。振動板12の非放射面14にスタッドボルト15が突設される。超音波振動子31の振動子前面板32は非放射面14に接合される。前面側共振部材52は非放射面14に接合され、ボルト15が挿通される。後面側共振部材53はボルト15の先端部に設けられ、前面側共振部材52を締付固定する。列端部の端部配置共振子51a、列中間の中間配置共振子51b、超音波振動子31は、列状に配置される。端部配置共振子51aの後面側共振部材53は、前面側共振部材52よりも曲げ剛性が大きい金属材料で形成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
超音波を放射する放射面、及び、前記放射面の反対側に位置する非放射面を有し、前記非放射面にボルトが突設された振動板と、
前記非放射面に振動子前面板が接合されたボルト締めランジュバン型の超音波振動子と、
前記非放射面に接合され、前記ボルトが挿通されるボルト挿通孔が設けられた前面側共振部材と、
前記ボルトの先端部にて前面側共振部材と別体で設けられ、前記前面側共振部材を前記振動板との間に挟み込んだ状態で前記ボルトに締付固定される後面側共振部材と
を備え、
前記前面側共振部材及び前記後面側共振部材は、一体振動可能な複数の共振子を構成し、
前記振動子前面板の側面と前記前面側共振部材の側面とが、前記超音波振動子の振動を前記共振子に伝達する結合子を介して連結されており、
複数の前記共振子は、複数の前記超音波振動子とともに列状に配置され、かつ、列の端部に位置する端部配置共振子と、列の中間に位置する中間配置共振子とからなり、
前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材及び前記中間配置共振子を構成する前記後面側共振部材のうち、少なくとも前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材は、前記前面側共振部材よりも曲げ剛性が大きい金属材料を用いて形成されている
ことを特徴とする超音波放射ユニット。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材は、ヤング率が100GPa以上の金属材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波放射ユニット。
【請求項3】
前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材は、ヤング率が100GPa以上の金属材料を用いて形成され、
前記前面側共振部材、前記振動子前面板及び前記結合子は、前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材より密度が小さく、かつ熱伝導率が大きい金属材料を用いて形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波放射ユニット。
【請求項4】
前記後面側共振部材の高さ方向の長さは、前記共振子の高さ方向の長さの1/4以上であり、
前記後面側共振部材の前面と、前記前面側共振部材の後面とは面接触している
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波放射ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波振動子から超音波を放射する超音波放射ユニットに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、洗浄液中に超音波を照射することにより、被洗浄物の洗浄(超音波洗浄)を行う超音波洗浄装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。超音波洗浄は、超音波による物理的作用と洗浄液による化学的作用との組み合わせにより、複雑な形状をなす被洗浄物の細部にまで作用して効率良く洗浄できるため、精密機械部品、光学部品、液晶ディスプレイ、半導体等の製造には不可欠なものとなっている。
【0003】
また、図16に示されるように、超音波洗浄装置200は、輻射板とも呼ばれる振動板201を備えている。振動板201は、多くの場合、洗浄槽202の底部を兼ねており、厚さ数mmのステンレス板によって形成されている。さらに、振動板201の非放射面203には、ボルト締めランジュバン型の超音波振動子204が複数本接合されている。なお、振動板201において非放射面203の反対側に位置する面は、超音波の放射面205となっている。そして、例えば数10kHzの超音波を照射する超音波洗浄装置200では、洗浄液206中の超音波が引き起こすキャビテーションの強い衝撃波を利用して、被洗浄物207の洗浄が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-058883号公報(図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、超音波振動子204としては、一般的に、平面視円形状の前面板を備えた円型振動子が用いられている。円型振動子は、振動板201に溶接したスタッドボルトに対して接着剤を併用したねじ結合が行われるため、振動板201の非放射面203に強力に接合することができる。しかし、複数の円型振動子を振動板201に接合する場合、隣接する円型振動子間に隙間が生じてしまう。その結果、キャビテーションに起因する振動板201のダメージ(エロージョン208)が隙間に発生したり、音圧のバラツキに起因する洗浄ムラが発生したりするといった問題がある。
【0006】
そこで、超音波振動子204として、平面視矩形状の前面板を備えた四角型振動子を用いることも考えられる。このようにすれば、振動板201への四角型振動子の密接配置が可能となるため、振動板201でのエロージョン208の発生を防止することができる。また、四角型振動子の密接配置により、振動板201において一様な振動分布が得られるため、均一な音圧分布を実現することができ、洗浄ムラを少なくすることができる。
【0007】
しかしながら、従来の四角型振動子では、スタッドボルトを用いたねじ結合を採用できず、接着剤のみを用いた接合となるため、接合強度が弱い。特に、振動板201に圧力がかかった状態(減圧状態または加圧状態)においては、接着層(接着剤)に応力が集中するため、接着層の部分で剥離する可能性がある。
【0008】
そこで、本願発明者らは、下記のような構造の超音波振動ユニットを検討している。このユニットは、ボルト締めランジュバン型の超音波振動子における振動子前面板と、共振子を構成する前面側共振部材とを結合子で連結した部材を用い、かつその前面側共振部材に振動板のスタッドボルトを挿通させた状態で、共振子を構成する後面側共振部材にてボルト締め固定したものである。しかしながら、このユニットの場合、後面側共振部材に曲げ振動が励振されやすいため、振動レベルによっては発熱や応力破壊が懸念される。従って、実用化においては曲げ振動の抑制が必要であると考えている。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動板に発生するエロージョンや洗浄ムラを低減することができ、かつ、振動板に対する超音波振動子の接合強度を高めることができる超音波放射ユニットを提供することにある。また、本発明の別の目的は、振動時に発生する曲げ振動を抑制することができる超音波放射ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、超音波を放射する放射面、及び、前記放射面の反対側に位置する非放射面を有し、前記非放射面にボルトが突設された振動板と、前記非放射面に振動子前面板が接合されたボルト締めランジュバン型の超音波振動子と、前記非放射面に接合され、前記ボルトが挿通されるボルト挿通孔が設けられた前面側共振部材と、前記ボルトの先端部にて前面側共振部材と別体で設けられ、前記前面側共振部材を前記振動板との間に挟み込んだ状態で前記ボルトに締付固定される後面側共振部材とを備え、前記前面側共振部材及び前記後面側共振部材は、一体振動可能な複数の共振子を構成し、前記振動子前面板の側面と前記前面側共振部材の側面とが、前記超音波振動子の振動を前記共振子に伝達する結合子を介して連結されており、複数の前記共振子は、複数の前記超音波振動子とともに列状に配置され、かつ、列の端部に位置する端部配置共振子と、列の中間に位置する中間配置共振子とからなり、前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材及び前記中間配置共振子を構成する前記後面側共振部材のうち、少なくとも前記端部配置共振子を構成する前記後面側共振部材は、前記前面側共振部材よりも曲げ剛性が大きい金属材料を用いて形成されていることを特徴とする超音波放射ユニットをその要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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