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公開番号2024007459
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-18
出願番号2023106587
出願日2023-06-29
発明の名称有機物資源の発酵乾燥ユニット
出願人個人,個人
代理人個人
主分類B09B 3/60 20220101AFI20240110BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】生ゴミ状の有機物に係る発酵乾燥をより適切に促進させ、悪臭の低減、虫の発生防止や、処理量の増大を、より効果的にできる有機物の発酵乾燥キットを提供する。
【解決手段】生ゴミ状の有機物(生ゴミ10)を収納して発酵乾燥させるように、通気性のあるシート状の素材で設けられた発酵乾燥用袋と、該発酵乾燥用袋内に予め収納され、投入された生ゴミ10を水分や油分の液体が外部へ洩れ出ないように受けて発酵乾燥を促進させることができる発酵乾燥促進材50とを備え、発酵乾燥促進材50の少なくとも一部が、きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって、発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地の発酵乾燥物であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
生ゴミ状の有機物を収納して発酵乾燥させるように、通気性のあるシート状の素材で袋状に設けられた発酵乾燥用袋と、
該発酵乾燥用袋内に予め収納され、投入された前記生ゴミ状の有機物を水分や油分の液体が外部へ洩れ出ないように受けて発酵乾燥を促進させることができる発酵乾燥促進材とを備える有機物の発酵乾燥キットであって、
前記発酵乾燥促進材の少なくとも一部が、きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって、発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地の発酵乾燥物であることを特徴とする有機物の発酵乾燥キット。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
生ゴミ状の有機物を収納して発酵乾燥させるように、通気性のあるシート状の素材で設けられた内袋と、
該内袋を収納する袋であって、収納物を出し入れする袋口に開閉手段を備え、通気性のあるシート状の素材で設けられた外袋と、
前記内袋内に予め収納され、投入された前記生ゴミ状の有機物を水分や油分の液体が外部へ洩れ出ないように受けて発酵乾燥を促進させることができる発酵乾燥促進材とを備える有機物の発酵乾燥キットであって、
前記発酵乾燥促進材の少なくとも一部が、きのこ廃培地を、アンモニアを発生させることなくアミノ酸の含有量を高めるように発酵させると共に乾燥させる有用菌によって、発酵乾燥させることで得られるきのこ廃培地の発酵乾燥物であることを特徴とする有機物の発酵乾燥キット。
【請求項3】
前記有用菌が、放線菌と、該放線菌に加えて食用菌である麹菌、納豆菌、酵母菌、乳酸菌のうちの少なくとも一種とを含む複合菌であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機物の発酵乾燥キット。
【請求項4】
通気性のあるシート状の素材が、不織布であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機物の発酵乾燥キット。
【請求項5】
前記発酵乾燥促進材として、前記きのこ廃培地の発酵乾燥物に加えて、通気性を高める素材として、乾燥された有機素材や有機素材の炭化物が配合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の有機物の発酵乾燥キット。
【請求項6】
前記有機素材が、籾殻であることを特徴とする請求項4記載の有機物の発酵乾燥キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、生ゴミ状の有機物を収納して発酵乾燥させるように、通気性のあるシート状の素材で袋状に設けられた発酵乾燥用袋と、該発酵乾燥用袋内に予め収納され、投入された前記生ゴミ状の有機物を水分や油分の液体が外部へ洩れ出ないように受けて発酵乾燥を促進させることができる発酵乾燥促進材とを備える有機物の発酵乾燥キットに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
適度な通気性と適度な保湿性とが確保できることで、微生物の働きが活発になって分解が早くなり、不快な臭いの発生と、虫の発生を抑えることができる食品残渣物堆肥化装置として、袋食品残渣物が投入される通気性を有する処理用袋と、該処理用袋が収納される通気性を有する外袋と、前記処理用袋に投入され、食品残渣物を発酵させるための基材とを備えている(特許文献1参照)ものが提案されている。
【0003】
また、有機物の乾燥方法として、有機廃棄物を、腐敗発酵を起させないためのアンモニアを発生しない種菌を添加して、発酵槽内で発酵させて乾燥させる方法であって、腐敗発酵による堆肥化を起させないと共に短時間で発酵させて乾燥させる環境条件とするように、前記発酵槽の床部を、木質板、表面を炭化した木質板の一又は組合せによる床材で設け、該床材と床材の隙間を接着剤で埋めないで空気の通路を作り、該床材による床下を中空とし、ロータリー型回転刃を備える装置や、スクープ式発酵機の有機物の撹拌移動装置で前記床部上の前記有機物の切り返しと移動を同時に行い、該有機物を発酵させて乾燥処理する(特許文献2参照)ものが提案されている。これによれば、大量の有機廃棄物を適切に処理できるが、家庭で生じるような少量の有機廃棄物(生ゴミ)を処理する場合には適しないものとなっている。
【0004】
また、含水有機物の乾燥方法として、菌床栽培キノコの収穫が終わった後にキノコの栽培瓶から掻き出されることによって菌糸が切断されて生長力が失われた直後の雑菌の侵入が少ない段階での含水有機物であるキノコ廃菌床に、好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程と、前記キノコ廃菌床を前記好気性菌によって発酵乾燥させるため、上下又は上側に開放された方形状の外枠ボディによって外形が構成された発酵乾燥用コンテナ装置であって、前記外枠ボディ内に前記キノコ廃菌床が投入される空間を分割するように所要の間隔を置いて起立されて平行に配された複数の仕切壁を備え、該仕切壁は両面の仕切面材を有して内部が上下方向に通気できる中空に設けられると共に、前記仕切面材が線状部と交差する線状部とによって形成される通気性の良好な格子状や網目状に設けられている発酵乾燥用コンテナ装置を用いて、前記キノコ廃菌床を好気性菌の作用によって乾燥させる工程とを有する含水有機物の乾燥方法であって、前記好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程では、前記キノコ廃菌床の掻き出し装置から順次排出されてコンベアに乗って順次貯留場所へ移送される間に前記好気性の種菌を投入する(特許文献3参照)ものが提案されている。これによれば、中規模の有機廃棄物を適切に処理できるが、家庭で生じるような少量の有機廃棄物(生ゴミ状の有機物)を処理する場合には適しないものとなっている。
【0005】
また、含水有機物の乾燥方法として、菌床栽培キノコの収穫が終わった後にキノコの栽培瓶から掻き出されることによって菌糸が切断されて生長力が失われた直後の雑菌の侵入が少ない段階での含水有機物であるキノコ廃菌床に、好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程と、前記キノコ廃菌床を好気性菌の作用によって乾燥させる工程とを有し、バイオマス粉末燃料や微生物資材として使用できる乾燥物を製造するための含水有機物の乾燥方法であって、前記好気性菌の種菌を投入して植え付ける工程では、前記キノコ廃菌床の掻き出し装置から順次排出されてコンベアに乗って順次貯留場所へ移送される間に、前記好気性菌の種菌を連続的に投入する(特許文献4参照)ものが提案されている。これによれば、キノコ廃菌床(きのこ廃培地)を、大量に処理する場合には効果的であるが、家庭で生じるような少量の有機廃棄物(生ゴミ状の有機物)を処理する場合には適しないものとなっている。
【0006】
さらに、上記の有機物の乾燥方法などによって得られる有機物発酵乾燥資材(発酵資材)を利用する物として、きのこの人工栽培における使用済の菌床であるきのこ廃培地を、栽培瓶より掻き出した直後で少なくも雑菌の増殖が始まる前に、該きのこ廃培地にアンモニア臭を発生させないでアミノ酸を生成する発酵を行う有用菌を投入することによって急速に発酵・乾燥させて得られる発酵資材が、きのこ培地の栄養資材の一部として配合されていることを特徴とするきのこ栽培用培地(特許文献5参照)が提案されている。これによれば、きのこ廃培地を原料とする発酵資材が、きのこ栽培用培地として再利用できることが提案されているが、生ゴミを発酵させる発酵乾燥促進材としての利用についての具体的な提案はなされていない。
【0007】
また、含水有機物の乾燥固形化方法として、粉状や粒状又はそれらの集合物の雑菌に汚染されていない含水有機物に、好気性菌を接種する菌付け工程と、前記含水有機物を、前記好気性菌の繁殖による乾燥作用によって、該好気性菌の生長が鈍化する含水率まで乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程によって水分調整がなされた前記含水有機物を、加圧による成形機によって固形状に成形する成形工程とを有する含水有機物の乾燥固形化方法であって、前記含水有機物がキノコ廃菌床であって、前記菌付け工程が、菌床栽培キノコの収穫が終わった後にキノコの栽培瓶から掻き出されることによって、菌糸が切断されてキノコの生長力が失われた直後の雑菌の侵入が少ない段階で、好気性菌の種菌を投入することで行われることを特徴とする(特許文献6参照)ものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-60177号公報(第1頁)
特許第5144884号公報(請求項1)
特許第5295754号公報(請求項1)
特許第5730945号公報(請求項1)
特許第5507235号公報(請求項1)
特許第5405774号公報(請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
有機物の発酵乾燥キットに関して解決しようとする問題点は、従来の有機物の発酵乾燥キットでは、生ゴミ状の有機物に係る発酵乾燥を促進させる従来の発酵乾燥促進材が最適ではなく、より優れた発酵乾燥が難しく、悪臭の低減、蠅などの虫の発生防止や処理量の増大を、より効果的に図ることが難しいことにある。
【0010】
そこで本発明の目的は、生ゴミ状の有機物に係る発酵乾燥をより適切に促進させ、悪臭の低減、虫の発生防止や、処理量の増大を、より効果的に図ることができる有機物の発酵乾燥キットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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