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公開番号2025180948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024088651
出願日2024-05-31
発明の名称空気分離膜の製造方法
出願人国立大学法人広島大学,大陽日酸株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類B01D 71/70 20060101AFI20251204BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】低温環境において高い分離能を有する空気分離膜の製造方法を提供する。
【解決手段】支持層上に、オルガノアルコキシシランを含むゾルを塗布し、大気雰囲気中、450~550℃で前記ゾルを焼成してゲルを形成し、活性分離層を形成することを含む、空気分離膜の製造方法。空気分離膜の製造方法は、前記ゾルの塗布と、前記ゾルの焼成とを繰り返して前記ゲルを形成し、前記活性分離層を形成することを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持層上に、オルガノアルコキシシランを含むゾルを塗布し、
大気雰囲気中、450~550℃で前記ゾルを焼成してゲルを形成し、活性分離層を形成することを含む、空気分離膜の製造方法。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記ゾルの塗布と、前記ゾルの焼成とを繰り返して前記ゲルを形成し、前記活性分離層を形成することを含む、請求項1に記載の空気分離膜の製造方法。
【請求項3】
さらに、前記支持層と前記活性分離層との間に、疎水性材料からなる中間層を形成することを含む請求項1又は2に記載の空気分離膜の製造方法。
【請求項4】
前記支持層が、中空筒状である、請求項1又は2に記載の空気分離膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気分離膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
空気に含まれる主要3成分(窒素、酸素、アルゴン)の分離には、主に吸着分離、深冷分離および膜分離が採用されている。
【0003】
吸着分離は、物理的又は化学的な作用を利用し、吸着材のサイトに特定の成分を取り込むことで、他成分との分離を行う。例えば、吸着材としてモレキュラーシーブを用いる窒素/酸素系では、窒素が強い吸着性を示すため、他成分である酸素が製品となる。また、吸着操作及び脱着操作を行うには、圧力または温度をスイングする必要があるが、いずれの操作も常温以上で行われる。特に、低温下では、脱着操作が困難となる。
【0004】
深冷分離は、気液平衡を利用した蒸留により、空気系成分を分離する。深冷分離では、気液が共存する条件で運転する必要があるため、運転温度はその露点付近(-196℃~-100℃)の近傍となり、極めて低温下での実施となる。また、深冷分離では、空気を液化して分離するためのエネルギーを付与するため、複数の圧縮・膨張行程が必要となり、蒸留のための棚段塔および充填塔が必要となる。さらには、気液平衡の制約から、アルゴン/酸素系は分離しづらく、多くの蒸留工程が必要となる。
【0005】
膜分離は、膜細孔の篩を利用して、混合物を分離する。このため、比揮発度などの気液平衡の制約を受けない。膜分離では、混合物が細孔内障壁を通過するには、一般的に分子の運動エネルギーが高い方が有利であるため、非常に高温(例えば、500℃~800℃)での実施となる。
【0006】
特許文献1には、蒸留と膜分離とを組み合わせた分離装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許出願公開第2010/0077796号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
低温分離では、ピンホールにおいて生じるKnudsen拡散が無視できなくなるために細孔径を精密に制御しつつ、ピンホールのない膜を作る必要がある。
しかしながら、膜分離は、分離が同相(例えば、気相と気相)で行われる場合、分子の拡散性の違いを利用する機構である点、及び細孔径分布を有する点から、例えば窒素/酸素系などで商業運転に適用可能な分離膜は得られていない。
また、特許文献1に開示された分離装置では、膜分離として有機高分子膜からなる分離膜を用いるため、-90℃程度の操作温度が限界であった。したがって、空気系成分を含む混合ガスの露点付近(-196℃~-100℃)以下の低温環境では、ピンホールにおいて生じるKnudsen拡散が無視できなくなる。低温環境で空気系成分を含む混合ガスの分離を行うためには、細孔径を精密に制御しつつ、ピンホールのない膜を作る必要がある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低温環境において高い分離能を有する空気分離膜の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
[1] 支持層上に、オルガノアルコキシシランを含むゾルを塗布し、
大気雰囲気中、450~550℃で前記ゾルを焼成してゲルを形成し、活性分離層を形成することを含む、空気分離膜の製造方法。
[2] 前記ゾルの塗布と、前記ゾルの焼成とを繰り返してゲルを形成し、前記活性分離層を形成することを含む、[1]に記載の空気分離膜の製造方法。
[3] さらに、前記支持層と前記活性分離層との間に、疎水性材料からなる中間層を形成することを含む、[1]又は[2]に記載の空気分離膜の製造方法。
[4] 前記支持層が、中空筒状である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の空気分離膜の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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