特許ウォッチ

公開番号2025177616
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024084621
出願日2024-05-24
発明の名称時計用部品及び時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 19/06 20060101AFI20251128BHJP(時計)
要約【課題】所望の色を有する時計用部品及び時計を提供する。
【解決手段】時計用部品3は、PVDで多層膜50を形成し、その上に透光性樹脂層60を形成した時計用文字板であって、透光性樹脂層60の厚みTは、所定の厚みTである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
ＰＶＤで多層膜を形成し、その上に透光性樹脂層を形成した時計用文字板であって、
前記透光性樹脂層の厚みは、所定の厚みである、
時計用部品。
続きを表示（約 270 文字）【請求項２】
前記所定の厚みは、１０μｍ以上１００μｍ以下である、
請求項１に記載の時計用部品。
【請求項３】
前記所定の厚みは、３０μｍ以上７０μｍ以下である、
請求項２に記載の時計用部品。
【請求項４】
前記時計用部品は、文字板である、
請求項１又は請求項２に記載の時計用部品。
【請求項５】
ＰＶＤで多層膜を形成し、その上に透光性樹脂層を形成した時計用文字板を有する時計であって、
前記透光性樹脂層の厚みは、所定の厚みである、
時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、時計用部品及び時計に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
時計には、実用品としての機能に加えて、装飾品として優れた審美性が求められている。外観の質感を高めるために、文字板や、ケース等の時計部品に貴金属材料を用いることが知られているが、貴金属材料は、一般に高価であり、また、埋蔵量等の関係から、過剰な使用を抑制することが求められている。
【０００３】
例えば、特許文献１では、金属光沢を有する基材の上に、複数の酸化膜からなる調色層を積層することにより、貴金属材料を用いた場合と同等の外観の質感を有する時計部品を実現している。これは、複数の酸化膜を積層して、光の反射率や、色あいを調整することにより、基材の金属光沢を活かしながら、所期の明度、彩度、色相を有する色調を得るものである。また、積層された酸化膜を保護する目的で、酸化膜の最表面にクリア層が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－４６２２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１に記載の時計部品は、酸化膜保護用のクリア層がクリア層の厚みに依存し変色してしまい、調色層による所望の色を得ることができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
時計用部品は、ＰＶＤで多層膜を形成し、その上に透光性樹脂層を形成した時計用文字板であって、前記透光性樹脂層の厚みは、所定の厚みである。
【０００７】
時計は、ＰＶＤで多層膜を形成し、その上に透光性樹脂層を形成した時計用文字板を有する時計であって、前記透光性樹脂層の厚みは、所定の厚みである。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
第１実施形態に係る時計用部品を備えた時計の概略構造を示す正面図。
第１実施形態に係る時計用部品を備えた時計の概略構造を示す断面図。
図２のＡ部の拡大図。
多層膜の色変化量と透光性樹脂層の厚みとの関係を示す図。
透光性樹脂層及び多層膜の厚み及び屈折率を示す表。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
先ず、本実施形態に係る時計用部品３を備えた時計１として腕時計を一例として挙げ、図１及び図２を参照して説明する。
尚、説明の便宜上、以降の各図には、互いに直交する３つの軸として、Ｘ軸、Ｙ軸、及びＺ軸を図示している。また、Ｘ軸に沿った方向を「Ｘ方向」、Ｙ軸に沿った方向を「Ｙ方向」、Ｚ軸に沿った方向を「Ｚ方向」と言う。また、各軸方向の矢印先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」、Ｚ方向プラス側を「表」、Ｚ方向マイナス側を「裏」とも言う。
【００１０】
本実施形態に係る時計１は、図１及び図２に示すように、外装ケース２と、裏蓋９と、風防ガラス５と、時計用部品３と、を備えている。外装ケース２は、金属で形成された円筒状のケース本体２１に、セラミック又は金属で形成されたベゼル２２が嵌合されて構成されている。このベゼル２２の内周側に、プラスチックで形成された円環状のダイヤルリング６を介して、円盤状の時計用部品３が配置されている。外装ケース２の側面には、時計表示で３時の位置にリューズ７が設けられている。
（【００１１】以降は省略されています）

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