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公開番号
2025169466
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-13
出願番号
2022161029
出願日
2022-10-05
発明の名称
炭化水素系アイオノマーおよびフッ素系樹脂を含有する触媒組成物及び固体高分子形燃料電池
出願人
日産化学株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
H01M
4/86 20060101AFI20251106BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】フッ素樹脂からなる基材への塗工性及び基材への塗工後に形成された触媒層の固体電解質膜への転写性に優れるとともに、発電特性も良好な触媒組成物を提供する。
【解決手段】炭化水素系アイオノマーと、フッ素系樹脂と、触媒と、触媒担体とを含む触媒組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭化水素系アイオノマーと、フッ素系樹脂と、触媒と、触媒担体とを含む触媒組成物。
続きを表示(約 2,800 文字)
【請求項2】
フッ素系樹脂が、触媒組成物における全固形分100質量%中、0.1~40質量%含まれる、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項3】
炭化水素系アイオノマーが、下記式(I)の構造を有する高分子化合物である、請求項1又は2に記載の触媒組成物。
TIFF
2025169466000042.tif
69
165
(一般式(I)中、Ar
1
は、芳香族構造であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
Ar
2
は、芳香族構造であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
Ar
3
は、芳香族構造であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
ただし、p=1のとき、Ar
2
は、ベンゼン環であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素、スルホン酸基又は芳香族基であり、芳香族基は、それぞれ独立に、場合によりスルホン酸基で置換されており、
R
1
~R
5
の中の1つは水素又はスルホン酸基であり、4つは芳香族基であり、
Ar
1
、Ar
2
、Ar
3
、芳香族基である場合のR
1
、R
2
、R
3
、R
4
及びR
5
並びにベンゼン環Aからなる群から選択される1種以上は、1以上のスルホン酸基を有し、
l、mは、l+m=1.0とした場合のモル分率であって、0<l≦1.0かつ0≦m<1.0であり、mが0でない場合、各構成単位は、ランダム共重合しており、
nは、それぞれ独立に1~3の整数であり、
pは、0又は1である。)
【請求項4】
炭化水素系アイオノマーが、下記式(II)の構造を有する高分子化合物である、請求項1又は2に記載の触媒組成物。
TIFF
2025169466000043.tif
33
165
(上記一般式(II)において、jは1~2であり、oは1~3の整数であり、uは0~3の整数であり、o+u≦4であり、
B及びCは、それぞれ独立に、アルキル基、エーテル結合を有するアルキル基、シクロアルキル基及び芳香族基からなる群から選択される少なくとも1種がヘテロ原子を介して環Dに結合する基、又は、環中のヘテロ原子が環Dに結合する複素環であり、B及びCの環及び基は置換基を有していてもよく、
BとCとは同一であっても、異なっていてもよく、少なくとも一方が芳香環を有し、B及びCが有する芳香環の少なくとも一つが少なくとも一つのスルホン酸基を有し、
環Dにおける、主鎖に結合している炭素並びにB及びCが結合している炭素以外の炭素はハロゲン原子で置換されていてもよい。)
【請求項5】
フッ素系樹脂が、パーフルオロスルホン酸基を有する樹脂である請求項1又は2に記載の触媒組成物。
【請求項6】
前記一般式(I)において、Ar
1
が、
TIFF
2025169466000044.tif
121
165
からなる群(ただし、Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1~8のアルキル基又はフェニル基である)から選ばれる1種であって、場合によりスルホン酸基で置換されている請求項3に記載の触媒組成物。
【請求項7】
前記一般式(I)において、芳香族である場合のR
1
~R
5
が、それぞれ独立に
TIFF
2025169466000045.tif
22
165
からなる群から選ばれる1種であって、場合によりスルホン酸基で置換されている請求項3に記載の触媒組成物。
【請求項8】
前記一般式(II)で表される構造を有する高分子化合物が、一般式(III)で表される化合物である請求項4記載の触媒組成物。
TIFF
2025169466000046.tif
38
165
(上記一般式(III)において、Ar
4
は、置換基を有していてもよい、炭素原子数6~40の芳香族基であり、kは3以上である。なお、環D、B、C、j、o及びuは一般式(II)で定義した通りである。)
【請求項9】
前記一般式(III)において、Ar
4
が下記一般式(IV)で表される構造である、請求項8記載の触媒組成物。
TIFF
2025169466000047.tif
25
165
(上記一般式(IV)において、R
6
及びR
7
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基であり、R
6
及びR
7
は、互いに一緒になって環を形成していてもよい。)
【請求項10】
前記一般式(II)において、B及びCで表される構造が、それぞれ独立に、下記一般式(V)又は(VI)で表され、一般式(V)又は(VI)に含まれる環及び基は置換基を有していてもよく、かつ一般式(V)又は(VI)が有する芳香環の少なくとも一つが少なくとも一つのスルホン酸基を有する構造である請求項4記載の触媒組成物。
TIFF
2025169466000048.tif
27
165
(上記一般式(V)中、Ar
5
及びAr
6
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、ベンゼン環又はナフタレン環であり、Yは単結合、-CH
2
-又はカルボニルであり、Nは窒素原子であり、qは0又は1であり、qが0のとき、YとNの片末端は連結している。)
TIFF
2025169466000049.tif
22
165
(上記一般式(VI)中、qは0又は1であり、Xはヘテロ原子、R
8
及びR
9
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、エーテル結合を有するアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基又はナフチル基であって、R
8
及びR
9
は、互いに一緒になって、Xを含む環を形成していてもよい。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素系アイオノマーおよびフッ素系樹脂を含有する触媒組成物及び該組成物を用いた固体高分子形燃料電池に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
固体高分子形燃料電池(PEFC)は、アノード触媒層、カソード触媒層及び両触媒層に挟持された固体電解質膜を有する。
固体電解質膜に用いられる電解質には、プロトン伝導性、ガスバリア性、電子絶縁性及び耐久性が求められる。このような特性を満たす電解質としてフッ素系アイオノマーが用いられている。
【0003】
固体電解質膜及び触媒層に用いられる電解質として、芳香族を骨格に有し、骨格にスルホン酸基を導入した炭化水素系アイオノマーが知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
固体電解質膜に用いられる組成物として、スルホン酸基を有するフッ素化ポリマー及びこのフッ素化ポリマーのスルホン酸基と反応可能な官能基を有するフッ素化芳香族化合物を含む組成物が知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許公報7301002号
特開2015-95424号公報
特表2014―522437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような状況下、従来のフッ素系アイオノマーよりも発電特性に優れた、スルホン酸基を導入した炭化水素系アイオノマーの開発が望まれている。
また、固体高分子燃料電池は、触媒層に挟持された固体電解質膜を有し、各触媒層は外側にガス拡散層を有する膜電極接合体(MEA)を有する。触媒層を固体電解質膜上に形成する際、触媒組成物を基材に塗工して乾燥させて得られた触媒層を固体電解質膜に転写するデカール法が汎用されている。基材としては、通常フッ素樹脂のシートが使用されている。
デカール法において、基材への触媒組成物への塗工性、固体電荷質膜への転写性が、触媒層の形成、ひいては発電特性に影響を与える。
【0006】
本発明は、フッ素樹脂からなる基材への塗工性及び基材への塗工後に形成された触媒層の固体電解質膜への転写性に優れるとともに、発電特性も良好な触媒組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば以下の[1]~[16]である。
[1]炭化水素系アイオノマーと、フッ素系樹脂と、触媒と、触媒担体とを含む触媒組成物。
[2]フッ素系樹脂が、触媒組成物における全固形分100質量%中、0.1~40質量%含まれる、[1]の触媒組成物。
[3]炭化水素系アイオノマーが、下記式(I)の構造を有する高分子化合物である、[1]又は[2]の触媒組成物。
TIFF
2025169466000002.tif
73
165
(一般式(I)中、Ar
1
は、芳香族構造であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
Ar
2
は、芳香族構造であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
Ar
3
は、芳香族構造であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
ただし、p=1のとき、Ar
2
は、ベンゼン環であり、場合によりスルホン酸基で置換されており、
R
1
~R
5
は、それぞれ独立に、水素、スルホン酸基又は芳香族基であり、芳香族基は、それぞれ独立に、場合によりスルホン酸基で置換されており、
R
1
~R
5
の中の1つは水素又はスルホン酸基であり、4つは芳香族基であり、
Ar
1
、Ar
2
、Ar
3
、芳香族基である場合のR
1
、R
2
、R
3
、R
4
及びR
5
並びにベンゼン環Aからなる群から選択される1種以上は、1以上のスルホン酸基を有し、
l、mは、l+m=1.0とした場合のモル分率であって、0<l≦1.0かつ0≦m<1.0であり、mが0でない場合、各構成単位は、ランダム共重合しており、
nは、それぞれ独立に1~3の整数であり、
pは、0又は1である。)
[4] 炭化水素系アイオノマーが、下記式(II)の構造を有する高分子化合物である、[1]又は[2]の触媒組成物。
TIFF
2025169466000003.tif
33
165
(上記一般式(II)において、jは1~2であり、oは1~3の整数であり、uは0~3の整数であり、o+u≦4であり、
B及びCは、それぞれ独立に、アルキル基、エーテル結合を有するアルキル基、シクロアルキル基及び芳香族基からなる群から選択される少なくとも1種がヘテロ原子を介して環Dに結合する基、又は、環中のヘテロ原子が環Dに結合する複素環であり、B及びCの環及び基は置換基を有していてもよく、
BとCとは同一であっても、異なっていてもよく、少なくとも一方が芳香環を有し、B及びCが有する芳香環の少なくとも一つが少なくとも一つのスルホン酸基を有し、
環Dにおける、主鎖に結合している炭素並びにB及びCが結合している炭素以外の炭素はハロゲン原子で置換されていてもよい。)
[5]フッ素系樹脂が、パーフルオロスルホン酸基を有する樹脂である[1]~[4]のいずれかの触媒組成物。
[6]前記一般式(I)において、Ar
1
が、
TIFF
2025169466000004.tif
121
165
からなる群(ただし、Xは、それぞれ独立に、水素、炭素数1~8のアルキル基又はフェニル基である)から選ばれる1種であって、場合によりスルホン酸基で置換されている[3]の触媒組成物。
[7]前記一般式(I)において、芳香族である場合のR
1
~R
5
が、それぞれ独立に
TIFF
2025169466000005.tif
22
165
からなる群から選ばれる1種であって、場合によりスルホン酸基で置換されている[3]又は[6]の触媒組成物。
[8]前記一般式(II)で表される構造を有する高分子化合物が、一般式(III)で表される化合物である[4]の触媒組成物。
TIFF
2025169466000006.tif
38
165
(上記一般式(III)において、Ar
4
【発明の効果】
【0008】
本発明の触媒組成物は、フッ素樹脂からなる基材への塗工性及び基材への塗工後に形成された触媒層の固体電解質膜への転写性に優れるとともに、発電特性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
固体高分子形燃料電池の構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の各構成要件を詳述する。なお、本明細書において、アイオノマーとは、プロトン伝導機能を有するポリマー材料をいう。
本発明は、炭化水素系アイオノマーと、フッ素系樹脂と、触媒と、触媒担体とを含む触媒組成物に関する。本発明の触媒組成物は、固体高分子形燃料電池に用いられることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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