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公開番号2025167177
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024071555
出願日2024-04-25
発明の名称固体酸化物形燃料電池セル、固体酸化物形燃料電池セルの製造方法、及び固体酸化物形電解セル
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類H01M 8/1226 20160101AFI20251030BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】メタルサポート型の固体酸化物形燃料電池セル又は固体酸化物形電解セルにおいて、金属支持層の酸化を防ぐことができる技術を提供する。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池セルは、金属支持層と、燃料極層と、電解質層と、
空気極層とを備える。金属支持層は、第1領域と、第1領域よりも下流側に設けられた第2領域とを有する。第2領域における単位容積当たりの露出面積は、第1領域における単位容積当たりの露出面積よりも小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガス透過性を有する金属支持層と、
前記金属支持層上に設けられた燃料極層と、
前記燃料極層上に設けられた電解質層と、
前記電解質層上に設けられた空気極層と、
を備え、
前記燃料極層は、多孔質構造を有し、
前記金属支持層は、その上を燃料ガス流れ方向に沿って燃料ガスが流れるように構成され、
前記金属支持層は、
第1領域と、
前記第1領域よりも前記燃料ガス流れ方向における下流側に設けられた第2領域と、を有し、
前記第2領域における単位容積当たりの露出面積は、前記第1領域における単位容積当たりの露出面積よりも小さい、
固体酸化物形燃料電池セル。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記第2領域における前記金属支持層の表面は、酸化防止材層により被覆されている、
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項3】
請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記第2領域における酸化防止材層の厚みは、前記第1領域の表面を被覆する酸化防止材層の厚みよりも、大きい
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項4】
請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記第2領域における酸化防止材層は、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Ru、Rh、Pd、Ba、Ir、Pt、Au及びCeからなる群から選択される少なくとも一種の元素を含んでいる、
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記金属支持層は、多孔質構造を有する金属焼結体を有している、
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記金属支持層は、貫通孔を有する金属板を有しており、
前記第2領域における単位面積当たりの前記貫通孔の数は、前記第1領域における単位面積当たりの前記貫通孔の数よりも、少ない、
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
更に、
前記燃料極層と前記金属支持層との間に設けられ、多孔質構造を有する、燃料極電子伝導層、
を備える、
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項8】
請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記燃料極電子伝導層は、Ni、Pt、Ru、Rh及びCoからなる群から選択される少なくとも一種の元素を含んでいる、
固体酸化物形燃料電池セル。
【請求項9】
第1セルを有する第1スタックと、
第2セルを有する第2スタックと、
を備え、
前記第1セル及び前記第2セルは、それぞれ、
ガス透過性を有する金属支持層と、
前記金属支持層上に設けられた燃料極層と、
前記燃料極層上に設けられた電解質層と、
前記電解質層上に設けられた空気極層と、
を有し、
前記第1セル及び前記第2セルは、それぞれ、前記金属支持層上を燃料ガスが流れるように構成されており、
前記第1スタックと前記第2スタックとは、前記第1スタックから排出された燃料ガスが前記第2スタックに供給されるように、接続されており、
前記第2セルの前記金属支持層における単位容積当たりの露出面積は、前記第1セルの前記金属支持層における単位容積当たりの露出面積よりも、小さい、
固体酸化物形燃料電池スタック。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池セルの製造方法であって、
前記第1領域を形成するための第1領域用材料を調製する工程と、
前記第2領域を形成するための第2領域用材料を調製する工程と、
前記第1領域用材料及び前記第2領域用材料を用いて、前記金属支持層を形成する工程と、
を備える、
製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体酸化物形燃料電池セル、固体酸化物形燃料電池セルの製造方法、及び固体酸化物形電解セルに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
固体酸化物形燃料電池(SOFC)セルとして、ガス透過性を有する金属支持層上に、燃料極層、電解質層、及び空気極層がこの順で積層された構造を有するものが知られている。そのような固体酸化物形燃料電池セルは、メタルサポート型の固体酸化物形燃料電池と呼ばれることがある。
【0003】
上記に関連して、特許文献1(特開2019-204612号公報)には、アノード層と固体電解質層とカソード層とを備えるセル部と、アノード層に接して配置されており、セル部を支持する支持体層と、を有しており、支持体層は、アノード層に接して配置されており、燃料ガスをセル面内方向に拡散させる拡散層と、拡散層に接して配置されており、膜厚方向に延びるクラックを備えるクラック層と、を有する、燃料電池単セルが開示されている。また、特許文献1には、クラック層が、多孔性金属材料により構成される点も記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-204612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メタルサポート型の固体酸化物形燃料電池セルにおいては、金属支持層を介して燃料ガスが燃料極層に供給される。具体的には、燃料ガスが、金属支持層上を流れるように供給される。燃料ガスの一部は、金属支持層を介して燃料極層に供給され、発電反応によって消費される。発電反応の結果、水蒸気が生成する。従って、金属支持層は、水蒸気を含む環境に曝される。固体酸化物形燃料電池は、高温で運転される。高温で水蒸気濃度が高い環境下に曝されることにより、金属支持層が酸化する場合がある。金属支持層の酸化は、金属支持層の劣化を意味するから、避けるべきである。
【0006】
また、固体酸化物形燃料電池セルと同様の構造を有する装置として、固体酸化物形電解セルが知られている。固体酸化物形電解セルにおいては、燃料ガスに代えて、水蒸気が供給される。固体酸化物形電解セルにおいても、金属支持層は、水蒸気を含む環境に曝される。固体酸化物形燃料電池セルと同様に、固体酸化物形電解セルにおいても、水蒸気酸化による金属支持層の劣化が問題となり得る。
【0007】
従って、本発明の目的は、メタルサポート型の固体酸化物形燃料電池セル又は固体酸化物形電解セルにおいて、金属支持層の酸化を防ぐことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本発明に係る固体酸化物形燃料電池セルは、ガス透過性を有する金属支持層と、金属支持層上に設けられた燃料極層と、燃料極層上に設けられた電解質層と、電解質層上に設けられた空気極層とを備える。燃料極層は、多孔質構造を有する。金属支持層は、その上を燃料ガス流れ方向に沿って燃料ガスが流れるように構成される。金属支持層は、第1領域と、第1領域よりも燃料ガス流れ方向における下流側に設けられた第2領域と、を有する。第2領域における単位容積当たりの露出面積は、第1領域における単位容積当たりの露出面積よりも小さい。
【0009】
一態様において、本発明に係る固体酸化物形燃料電池スタックは、第1セルを有する第1スタックと、第2セルを有する第2スタックとを備える。第1セル及び第2セルは、それぞれ、ガス透過性を有する金属支持層と、金属支持層上に設けられた燃料極層と、燃料極層上に設けられた電解質層と、電解質層上に設けられた空気極層と、を有する。第1セル及び第2セルは、それぞれ、金属支持層上を燃料ガスが流れるように構成されている。第1スタックと第2スタックとは、第1スタックから排出された燃料ガスが第2スタックに供給されるように、接続されている。第2セルの金属支持層における単位容積当たりの露出面積は、第1セルの金属支持層における単位容積当たりの露出面積よりも、小さい。
【0010】
一態様において、本発明に係る固体酸化物形電解セルは、ガス透過性を有する金属支持層と、燃料極電子伝導層上に設けられた燃料極層と、燃料極層上に設けられた電解質層と、電解質層上に設けられた空気極層とを備える。燃料極層は、多孔質構造を有する。金属支持層は、その上を水蒸気が水蒸気流れ方向に沿って流れるように構成される。金属支持層は、第1領域と、第1領域よりも水蒸気流れ方向における下流側に設けられた第2領域とを有する。第1領域における単位容積当たりの露出面積は、第2領域における単位容積当たりの露出面積よりも小さい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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