TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025149156
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049623
出願日2024-03-26
発明の名称シミュレーション装置及びプログラム
出願人住友重機械工業株式会社
代理人個人
主分類G06F 30/25 20200101AFI20251001BHJP(計算;計数)
要約【課題】解析空間内の物体が弾性体である場合にも、シミュレーションを行うことが可能なシミュレーション装置を提供する。
【解決手段】処理部が、入力部に入力されたシミュレーション条件を取得し、流体を複数の流体粒子で表し、物体を、複数の物体粒子で表し、物体の表面を表す複数の表面要素を定義する。さらに、複数の流体粒子の間で作用する力を計算し、複数の物体粒子の間で作用する力を計算し、複数の流体粒子のそれぞれについて、複数の表面要素のうち流体粒子と相互作用する表面要素を決定し、流体粒子から、相互作用する表面要素までの距離に基づいて、流体粒子と表面要素との間で相互作用する力を計算する。複数の表面要素のそれぞれについて、相互作用する流体粒子から受ける力を複数の物体粒子のそれぞれに配分し、複数の流体粒子、及び複数の物体粒子に作用する力に基づいて、流体と物体との連成解析を行い、連成解析の結果を出力部に出力する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件が入力される入力部と、
シミュレーションを実行する処理部と、
シミュレーション結果を出力する出力部と
を備え、
前記処理部は、
前記入力部に入力された前記シミュレーション条件を取得し、
前記流体を複数の流体粒子で表し、
前記物体を、複数の物体粒子で表し、前記物体の表面を表す複数の表面要素を定義し、
前記複数の流体粒子の間で作用する力を計算し、
前記複数の物体粒子の間で作用する力を計算し、
前記複数の流体粒子のそれぞれについて、前記複数の表面要素のうち流体粒子と相互作用する表面要素を決定し、流体粒子から、相互作用する表面要素までの距離に基づいて、流体粒子と表面要素との間で相互作用する力を計算し、
前記複数の表面要素のそれぞれについて、相互作用する流体粒子から受ける力を前記複数の物体粒子のそれぞれに配分し、
前記複数の流体粒子、及び前記複数の物体粒子に作用する力に基づいて、前記流体と前記物体との連成解析を行い、
前記連成解析の結果を前記出力部に出力するシミュレーション装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記処理部は、前記連成解析の結果として、前記物体に発生する応力の分布を画像で前記出力部に表示する請求項1に記載のシミュレーション装置。
【請求項3】
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件が入力される入力部と、
シミュレーションを実行する処理部と、
シミュレーション結果を出力する出力部と
を備え、
前記処理部は、
前記入力部に入力された前記シミュレーション条件を取得し、
前記物体を複数の物体粒子で表し、前記流体を複数の流体粒子で表し、
前記複数の物体粒子と前記複数の流体粒子との間の相互作用に基づいて連成解析を行い、
前記連成解析の結果として、前記物体に発生する応力の分布を画像で前記出力部に表示するシミュレーション装置。
【請求項4】
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件に基づいてシミュレーションを行う機能をコンピューターに実現させるプログラムであって、
前記シミュレーション条件を取得する機能と、
前記物体を、複数の物体粒子で表し、前記物体の表面を表す複数の表面要素を定義する機能と、
前記流体を複数の流体粒子で表す機能と、
前記複数の流体粒子のそれぞれについて、前記複数の表面要素のうち流体粒子と相互作用する表面要素を決定し、流体粒子から、相互作用する表面要素までの距離に基づいて、流体粒子と表面要素との間で相互作用する力を計算する機能と、
前記複数の表面要素のそれぞれについて、相互作用する流体粒子から受ける力を前記複数の物体粒子のそれぞれに配分する機能と、
前記複数の流体粒子の間で作用する力を計算する機能と、
前記複数の物体粒子の間で作用する力を計算する機能と、
前記複数の流体粒子、及び前記複数の物体粒子に作用する力に基づいて、前記流体と前記物体との連成解析を行う機能と、
前記連成解析の結果を出力部に出力する機能と
を実現させるプログラム。
【請求項5】
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件に基づいてシミュレーションを行う機能をコンピューターに実現させるプログラムであって、
前記シミュレーション条件を取得する機能と、
前記物体を複数の物体粒子で表し、前記流体を複数の流体粒子で表す機能と、
前記複数の物体粒子と前記複数の流体粒子との間の相互作用に基づいて連成解析を行う機能と、
前記連成解析の結果として、前記物体に発生する応力の分布を画像で出力部に表示する機能と
を実現させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション装置及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
流体及び物体の連成解析を行う方法において、解析空間内の物体の形状を表現する手法として符号付距離関数(SDF)を用いる手法が公知である(特許文献1)。SDFを用いる手法では、解析空間に直交格子を定義し、格子点のそれぞれに物体表面からの距離を格納する。物体の外側において、物体表面からの距離を正と定義し、物体の内側において、物体表面からの距離を負と定義する。流体粒子から物体表面までの距離は、近傍の格子点に格納された距離を参照して補間演算を行うことにより求めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-095105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SDFを用いる手法では、物体表面の位置及び形状が固定されるため、物体が剛体である場合に適用可能である。ところが、物体が弾性体である場合には、SDFを用いる手法を用いてシミュレーションを行うことができない。本発明の目的は、解析空間内の物体が弾性体である場合にも、シミュレーションを行うことが可能なシミュレーション装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一観点によると、
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件が入力される入力部と、
シミュレーションを実行する処理部と、
シミュレーション結果を出力する出力部と
を備え、
前記処理部は、
前記入力部に入力された前記シミュレーション条件を取得し、
前記流体を複数の流体粒子で表し、
前記物体を、複数の物体粒子で表し、前記物体の表面を表す複数の表面要素を定義し、
前記複数の流体粒子の間で作用する力を計算し、
前記複数の物体粒子の間で作用する力を計算し、
前記複数の流体粒子のそれぞれについて、前記複数の表面要素のうち流体粒子と相互作用する表面要素を決定し、流体粒子から、相互作用する表面要素までの距離に基づいて、流体粒子と表面要素との間で相互作用する力を計算し、
前記複数の表面要素のそれぞれについて、相互作用する流体粒子から受ける力を前記複数の物体粒子のそれぞれに配分し、
前記複数の流体粒子、及び前記複数の物体粒子に作用する力に基づいて、前記流体と前記物体との連成解析を行い、
前記連成解析の結果を前記出力部に出力するシミュレーション装置が提供される。
【0006】
本発明の他の観点によると、
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件が入力される入力部と、
シミュレーションを実行する処理部と、
シミュレーション結果を出力する出力部と
を備え、
前記処理部は、
前記入力部に入力された前記シミュレーション条件を取得し、
前記物体を複数の物体粒子で表し、前記流体を複数の流体粒子で表し、
前記複数の物体粒子と前記複数の流体粒子との間の相互作用に基づいて連成解析を行い、
前記連成解析の結果として、前記物体に発生する応力の分布を画像で前記出力部に表示するシミュレーション装置が提供される。
【0007】
本発明のさらに他の観点によると、
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件に基づいてシミュレーションを行う機能をコンピューターに実現させるプログラムであって、
前記シミュレーション条件を取得する機能と、
前記物体を、複数の物体粒子で表し、前記物体の表面を表す複数の表面要素を定義する機能と、
前記流体を複数の流体粒子で表す機能と、
前記複数の流体粒子のそれぞれについて、前記複数の表面要素のうち流体粒子と相互作用する表面要素を決定し、流体粒子から、相互作用する表面要素までの距離に基づいて、流体粒子と表面要素との間で相互作用する力を計算する機能と、
前記複数の表面要素のそれぞれについて、相互作用する流体粒子から受ける力を前記複数の物体粒子のそれぞれに配分する機能と、
前記複数の流体粒子の間で作用する力を計算する機能と、
前記複数の物体粒子の間で作用する力を計算する機能と、
前記複数の流体粒子、及び前記複数の物体粒子に作用する力に基づいて、前記流体と前記物体との連成解析を行う機能と、
前記連成解析の結果を出力部に出力する機能と
を実現させるプログラムが提供される。
【0008】
本発明のさらに他の観点によると、
解析空間に配置される弾性材料からなる物体を定義する情報、前記解析空間に配置される流体を定義する情報、前記解析空間の境界条件、及びシミュレーションの初期条件を含むシミュレーション条件に基づいてシミュレーションを行う機能をコンピューターに実現させるプログラムであって、
前記シミュレーション条件を取得する機能と、
前記物体を複数の物体粒子で表し、前記流体を複数の流体粒子で表す機能と、
前記複数の物体粒子と前記複数の流体粒子との間の相互作用に基づいて連成解析を行う機能と、
前記連成解析の結果として、前記物体に発生する応力の分布を画像で出力部に表示する機能と
を実現させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
物体を複数の物体粒子で表し、物体粒子の位置を更新するため、変形する弾性材料からなる物体を再現することができる。また、物体の表面を表す複数の表面要素のうち流体粒子と相互作用する表面要素を決定し、流体粒子から、相互作用する表面要素までの距離に基づいて、流体粒子と表面要素との間で相互作用する力を計算するため、流体粒子が物体表面から受ける力の空間的な連続性を担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1Aは、解析空間に配置する弾性材料からなる物体10の一例を示す斜視図であり、図1Bは、物体10の一部をモデル化した模式図である。
図2Aは、物体粒子21及び流体粒子31の位置関係の例を示す模式図であり、図2Bは、物体10の表面近傍の空間に定義されるポテンシャルU(r)の一例を示すグラフである。
図3は、流体粒子31と表面要素20との位置関係を示す模式図である。
図4は、流体粒子31から物体10の表面までの距離を算出する手順を示すフローチャートである。
図5A及び図5Bは、評価を行った物体10の評価領域10A、10Bを示す断面図である。
図6は、評価において用いた物体10の表面から流体粒子31が受けるポテンシャルUを示すグラフである。
図7A及び図7Bは、それぞれyz断面及びxy断面における評価領域10A、10Bのポテンシャルの計算結果を示す図である。
図8は、一実施例によるシミュレーション装置のブロック図である。
図9は、本実施例によるシミュレーション装置の処理部51が実行するシミュレーションの手順を示すフローチャートである。
図10は、出力部52に表示された画像の一例を示す図である。
図11は、シミュレーション対象の解析モデルを示す斜視図である。
図12は、図11に示した解析モデルの解析結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
地球保全システム
7日前
個人
工程設計支援装置
1か月前
個人
フラワーコートA
2か月前
個人
冷凍食品輸出支援構造
1か月前
個人
為替ポイント伊達夢貯
1か月前
個人
介護情報提供システム
2か月前
個人
設計支援システム
2か月前
個人
設計支援システム
2か月前
個人
携帯情報端末装置
1か月前
個人
残土処理システム
今日
個人
表変換編集支援システム
27日前
個人
知的財産出願支援システム
1日前
個人
知財出願支援AIシステム
1か月前
個人
結婚相手紹介支援システム
1か月前
個人
行動時間管理システム
29日前
株式会社カクシン
支援装置
2か月前
個人
パスワード管理支援システム
27日前
個人
AIによる情報の売買の仲介
1か月前
株式会社アジラ
進入判定装置
1か月前
個人
海外支援型農作物活用システム
19日前
個人
食品レシピ生成システム
6日前
個人
パスポートレス入出国システム
1か月前
株式会社キーエンス
受発注システム
6日前
個人
システム及びプログラム
20日前
個人
AIキャラクター制御システム
27日前
日本精機株式会社
施工管理システム
1か月前
株式会社キーエンス
受発注システム
6日前
株式会社キーエンス
受発注システム
6日前
個人
アンケート支援システム
2か月前
大阪瓦斯株式会社
住宅設備機器
1か月前
サクサ株式会社
中継装置
2か月前
サクサ株式会社
中継装置
27日前
個人
音声・通知・再配達UX制御構造
1日前
個人
帳票自動生成型SaaSシステム
1日前
個人
社会還元・施設向け供給支援構造
27日前
個人
音声対話型帳票生成支援システム
27日前
続きを見る