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公開番号
2025132026
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024029328
出願日
2024-02-29
発明の名称
内燃機関の再始動制御方法および装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F02D
29/02 20060101AFI20250903BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】アイドルストップによる自動停止後、完全停止前に再始動要求があった場合に、クランクシャフトの正転・逆転の双方向について適切なタイミングで再始動を開始する。
【解決手段】自動停止後、正転・逆転双方向について、クランク角センサが所定クランク角毎に発するクランク角センサ信号P1,P2・・・の入力のたびに、内燃機関の回転数およびクランク角度を求める。これらの回転数およびクランク角度に基づいて、内燃機関の回転数がスタータモータの駆動が可能な所定のスタータ許容回転数範囲ΔNeSTに達するまでに見込まれる予測時間を求め、タイマにセットする。タイマ値はクランク角センサ信号P1,P2・・・の入力のたびに、更新され、時間経過により減算される。タイマが0となったときに、既に再始動要求(時間t2)があったかどうかを判定し、既に再始動要求があればスタータモータの駆動を開始する(時間t4)。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
所定のアイドルストップ条件に従って内燃機関の自動停止を行った後、クランクシャフトの回転が完全停止する前に再始動要求があったときにスタータモータを用いて再始動を行う内燃機関の再始動制御方法において、
自動停止後、正転・逆転双方向について、クランク角センサが所定クランク角毎に出力するクランク角センサ信号の入力のたびに、内燃機関の回転数およびクランク角度を求め、
これらの回転数およびクランク角度に基づいて、内燃機関の回転数がスタータモータの駆動が可能な所定のスタータ許容回転数範囲に達するまでに見込まれる予測時間を求め、 上記クランク角センサ信号の入力のたびに、上記予測時間を更新し、
この予測時間が経過したときに、既に再始動要求があったかどうかを判定し、
既に再始動要求があればスタータモータの駆動を開始する、
内燃機関の再始動制御方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
回転数およびクランク角度をパラメータとして予測時間を割り付けたマップを予め作成し、
このマップを参照して予測時間を求める、
請求項1に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項3】
上記マップは、正転および逆転のそれぞれについて、回転数およびクランク角度をパラメータとして予測時間が割り付けられている、
請求項2に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項4】
上記スタータ許容回転数範囲は、正転方向の所定の閾値を上限とし0を下限として設定される、
請求項1に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項5】
上記クランク角センサ信号の入力のたびに上記予測時間の値をタイマにセットし、
時間経過に伴って減算される上記タイマの値が0に達したときに、既に再始動要求があったかどうかを判定する、
請求項1に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項6】
タイマの値が0に達したときに既に再始動要求がなければ、タイマの値を初期値にセットする、
請求項5に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項7】
上記スタータモータは、駆動開始時にピニオンが軸方向に移動して内燃機関のリングギアに噛み合う形式のスタータモータである、
請求項1に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項8】
上記予測時間は、スタータモータの駆動開始の指令から上記ピニオンがリングギアに突入するまでのスタータ作動遅れ時間を考慮して設定される、
請求項7に記載の内燃機関の再始動制御方法。
【請求項9】
所定のアイドルストップ条件に従って内燃機関の自動停止を行った後、クランクシャフトの回転が完全停止する前に再始動要求があったときにスタータモータを用いて再始動を行う内燃機関の再始動制御装置において、
正転・逆転双方向について、所定クランク角毎にクランク角センサ信号を出力するクランク角センサと、
自動停止後、正転・逆転双方向について、上記クランク角センサ信号の入力のたびに、内燃機関の回転数およびクランク角度を求める回転数・クランク角度演算部と、
これらの回転数およびクランク角度に基づいて、内燃機関の回転数がスタータモータの駆動が可能な所定のスタータ許容回転数範囲に達するまでに見込まれる予測時間を求め、かつ上記クランク角センサ信号の入力のたびに、当該予測時間を更新する予測時間設定部と、
この予測時間が経過したときに、既に再始動要求があったかどうかを判定し、既に再始動要求があればスタータモータの駆動を開始する、スタータ駆動判定部と、
を備えてなる内燃機関の再始動制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定のアイドルストップ条件に従って内燃機関の自動停止を行った後、クランクシャフトの回転が完全停止する前に再始動要求があったときにスタータモータを用いて再始動を行う際の再始動制御に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
アイドルストップ機能を備えた車両にあっては、例えば交差点の一時停止などで所定のアイドルストップ条件が成立すると内燃機関の自動停止が実行され、その後、ブレーキペダルを解放するなどの解除条件の成立に伴う始動要求があると、スタータモータを用いて再始動が行われる。
【0003】
ここで、アイドルストップ条件が成立した直後にブレーキペダルを解放した場合などに、クランクシャフトの回転が完全停止する前に再始動要求が発生することがある。スタータモータを用いた再始動には、一般に、内燃機関の回転数が十分に低くなっていることが必要であるが、内燃機関の回転数検出に用いられるクランク角センサは、比較的に大きな所定クランク角毎にパルス信号つまりクランク角センサ信号を出力する構成であるので、内燃機関の回転数が低い状況では、クランク角センサ信号の出力間隔(時間間隔)が大きくなる、という問題がある。
【0004】
このような課題に関し、特許文献1には、クランク角センサ信号の出力間隔が大きくなった場合に、それまでの信号を用いて10ms毎にエンジン回転数とクランク角位相とを補完計算し、慣性回転中の所定時間後のエンジン回転数を予測する技術が開示されている。このものでは、予測した回転数変化に基づいて実際のエンジン回転数が0となるタイミングを予測し、このタイミングでスタータモータのピニオンをリングギアに噛み合わせるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-190159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
内燃機関の自動停止に伴ってクランクシャフトが慣性回転し、完全停止に至る過程において、シリンダ内の圧縮圧力やバルブスプリング反力によってクランクシャフトが逆方向に回転する現象が生じうる。特許文献1においては、この逆転を「ゆり戻し」と称して、このゆり戻し期間は再始動を禁止することを開示している。しかし、特許文献1のように過去の信号を用いて10ms毎にエンジン回転数とクランク角位相とを補完計算する方法では、ゆり戻しが終了してある程度の時間が経過しないと適切なタイミングを決定することができず、再始動要求があってから実際に再始動が行われるまでの遅れが大きくなるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、所定のアイドルストップ条件に従って内燃機関の自動停止を行った後、クランクシャフトの回転が完全停止する前に再始動要求があったときにスタータモータを用いて再始動を行う内燃機関の再始動制御方法において、
自動停止後、正転・逆転双方向について、クランク角センサが所定クランク角毎に発するクランク角センサ信号の入力のたびに、内燃機関の回転数およびクランク角度を求め、
これらの回転数およびクランク角度に基づいて、内燃機関の回転数がスタータモータの駆動が可能な所定のスタータ許容回転数範囲に達するまでに見込まれる予測時間を求め、 上記クランク角センサ信号の入力のたびに、上記予測時間を更新し、
この予測時間が経過したときに、既に再始動要求があったかどうかを判定し、
既に再始動要求があればスタータモータの駆動を開始する。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、正転・逆転双方向について、クランク角センサ信号の入力のたびに、予測時間を更新し、この予測時間が経過したときに、既に再始動要求があればスタータモータの駆動を開始するので、比較的に簡単な制御でもって正転・逆転双方向について実際の回転数がスタータ許容回転数範囲内になると考えられるタイミングでスタータモータによる再始動を行うことができる。そのため、再始動要求から大きな遅れを伴わずに再始動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施例の再始動制御装置の機能ブロック図。
一実施例の再始動制御の処理の流れを示すフローチャート。
一実施例の動作例を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。一実施例の内燃機関が搭載されている車両は、いわゆるアイドルストップ機能を備えており、交差点での一時停止などにおいて、アクセルペダルの解放、ブレーキペダルの踏込、などからなる所定のアイドルストップ条件が成立したときに、内燃機関の自動停止が実行される。つまり、内燃機関の停止指令に従って燃料噴射および点火が停止され、クランクシャフトの回転は、僅かな期間の慣性回転の後、完全停止に至る。そして、アイドルストップ状態において、ブレーキペダルの解放などからなる所定の解除条件が成立すると再始動要求が出力され、後述するように内燃機関の再始動が実行される。なお、一実施例においては、内燃機関はトルクコンバータを介して有段自動変速機に接続されており、自動変速機をいわゆるDレンジに保ったまま車両停止時の自動停止および再始動が可能である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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