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公開番号2025117323
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024012101
出願日2024-01-30
発明の名称エンジンへのガス供給システム
出願人株式会社HIT研究所
代理人個人
主分類F02M 25/12 20060101AFI20250804BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】 長期間連続して水素ガスと酸素ガスの混合気を供給できるガス供給システムを提供する。
【解決手段】
電気分解を行う装置として燃料電池と同じ構造の装置を用意し、燃料としての水素を供給して電気を発生させる代わりに、純水を当該装置に供給して通電することで水素を発生させ、発生した水素ガスと、酸素ガスを含む未分解の純水を気液混合タンクに送り込み、この気液混合タンクにて水素ガスと酸素ガスとを混合して、この混合気体をエンジンの給気中に送り込む
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素ガスと酸素ガスとの混合気をエンジンの給気中または過給器に送り込むシステムであって、このシステムは純水供給ユニット、電気分解ユニット、ガス供給ユニット及びこれら各ユニットを制御する制御ユニットからなり、前記電気分解ユニットは水素イオンを透過する電解質膜とこの膜の両側に配置される陽極と負極からなり、電極間に通電することで陽極側から供給する純水を水素ガス(H
2
)と酸素ガス(O
2
)を含んだ水(H
2
O)に分離し、前記ガス供給ユニットは電気分解ユニットから水素ガス(H
2
)と酸素ガス(O
2
)を含んだ水(H
2
O)が供給されるガス分離タンクを備え、このガス分離タンクで水素ガス(H
2
)と酸素ガス(O
2
)との混合気とし、この混合気を前記エンジンへの給気中または過給器に供給することを特徴とするエンジンへのガス供給システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給気中に撹拌用の水素ガスと燃焼用の酸素ガスを供給するシステムに関する。
水素-酸素の2成分系の場合も、水素-空気と同様に、爆発限界は4~74vol%である。電気分解した場合には水素と酸素の割合は2:1なので、爆発限界の上限値を超えている。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガソリン、ディーゼル或いは重油などの高分子液体燃料を効率良くエンジンで燃焼させる方法として、給気中に微量(0.01~0.1vol%)の水素を添加することが提案されている。
【0003】
この方法は、燃料が着火する際に給気中の水素ガスにも着火し、水素ガスの火炎伝播速度は高分子液体燃料よりも極めて速いため、水素ガスの燃焼によって高分子液体燃料と給気との混合が促進され、完全燃焼が促進されるというものである。特に、負荷変動の激しい燃焼システムに有効とされる。
【0004】
上記の水素を給気中に微量添加した燃焼を船舶などに適用するには、常時水素を供給する必要がある。常時供給するには、水素製造装置を船舶に搭載するか水素ボンベや水素吸蔵合金を充填したボンベを船舶に搭載することが考えられる。
【0005】
製造された水素ガスの貯蔵は通常ボンベに充填されるが、これよりも水素吸蔵合金を充填したボンベに充填する方が大量に保持することができる。
特許文献2には、再生可能エネルギーに基づいて発電される電力の余剰分を予測し、この予測余剰電力を用いて水素を製造して貯蔵し、貯蔵された水素をボンベなどに充填することが記載されている。
【0006】
水素を製造する装置としては電気分解装置が一般的である。特許文献3に記載される電解分解装置は、純水を気液分離装置に送り込み、この気液分離装置から多数のセルスタックを連結した電解部で前記純水を電気分解し、電気分解によって生じた水素ガスと酸素ガスを水とともに前記気液分離装置に送り込み水素ガスと酸素ガスとの混合ガスを取り出し、この後、水素ガスと酸素ガスを分離する構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6328186号公報
特開2018-207728号公報
特開2019-123899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示される運転方法はエンジン負荷が変動する際にも完全燃焼させることができ、また1回のストロークにおける水素ガスの添加量は極わずかであるが、船舶などでは極めて大きな容量のエンジンがあり且つ連続して長期間運転することを考慮すると大量の水素が必要になる。
【0009】
水素ボンベや水素吸蔵合金ボンベを船舶に積み込むことも考えられるが、1週間或いは1ヵ月など長期間運転する場合には、大量のボンベを積み込まなければならず現実的ではない。
【0010】
したがって、水の電気分解装置を船舶に積み込むことが現実的である。特許文献3に開示される装置を含め一般的な電気分解装置は、陰極に水素ガス、陽極に酸素ガスが発生する。このような電気分解装置は消費電力当たりの発生ガス量が少なく、また発生ガス量を上げるにために電解液を強アルカリにすることが行われ、苛性ソーダやカリウムが大量に消費される。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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