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公開番号
2025130466
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-08
出願番号
2024027651
出願日
2024-02-27
発明の名称
ポリシロキサン系樹脂の製造方法およびその利用
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
C08F
283/12 20060101AFI20250901BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】冷熱刺激を繰り返した場合の耐久性に優れる塗膜に利用可能なポリシロキサン系樹脂を得られる製造方法を提供する。
【解決手段】本開示に係る製造方法は、シラン化合物(A)および(B)を水および脱水縮合触媒の存在下で脱水縮合して脱水縮合物を得る工程と、前記脱水縮合物に単量体(C)を添加し、ラジカル重合によりポリシロキサン系樹脂を得る工程とを含み、前記シラン化合物(A)および(B)における加水分解性基の総数に対する水の使用量、前記ポリシロキサン系樹脂における前記単量体(C)に由来するグラフト鎖のガラス転移温度、並びに前記ポリシロキサン系樹脂中の前記シラン化合物(A)および(B)に由来する構造単位の割合が特定の範囲である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ラジカル重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物(A)と、前記シラン化合物(A)以外の、下記一般式(I):
R
1
n
-Si-(OR
2
)
4-n
・・・(I)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して炭素数1~10のアルキル基、または非置換もしくは置換アリール基であり、R
2
は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~10のアルキル基であり、nは、0~3の整数である。)で示されるシラン化合物(B)とを、水および脱水縮合触媒の存在下で脱水縮合することにより、脱水縮合物を得る第1工程と、
前記第1工程にて得られた脱水縮合物に、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C)を添加し、ラジカル重合を行い、ポリシロキサン系樹脂を得る第2工程とを含み、
前記第1工程において、前記水は、前記シラン化合物(A)および前記シラン化合物(B)における加水分解性基の総数に対して0.9当量以上使用され、
前記第2工程において得られたポリシロキサン系樹脂における前記単量体(C)に由来するグラフト鎖のガラス転移温度が-10℃~9℃であり、
前記ポリシロキサン系樹脂100重量%中の前記シラン化合物(A)および前記シラン化合物(B)に由来する構造単位の割合が25~45重量%である、ポリシロキサン系樹脂の製造方法。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記単量体(C)は、酸および塩基からなる塩構造を有し、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C1)と、前記塩構造を有さず、かつ、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C2)とを含む、請求項1に記載のポリシロキサン系樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記ラジカル重合は、開始剤と水に可溶な有機溶媒との存在下で行われる、請求項1に記載のポリシロキサン系樹脂の製造方法。
【請求項4】
前記シラン化合物(B)がトリアルコキシシリル基を有する、請求項1に記載のポリシロキサン系樹脂の製造方法。
【請求項5】
前記水に可溶な有機溶媒が、アルコール系溶媒である、請求項3に記載のポリシロキサン系樹脂の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のポリシロキサン系樹脂の製造方法によって得られる、ポリシロキサン系樹脂。
【請求項7】
請求項6に記載のポリシロキサン系樹脂を含む、トップコート用組成物。
【請求項8】
下塗り層と、請求項6に記載のポリシロキサン系樹脂を含むトップコート層を備えた、積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリシロキサン系樹脂の製造方法およびその利用に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
無機的な性質を有するポリシロキサンに対し、有機的な性質を有するアクリルをグラフトしたポリシロキサン(以下、「ポリシロキサン系樹脂」と称する場合がある。)は、無機・有機ハイブリッド樹脂として興味深い特性があることから、産業的に注目されている。
【0003】
なかでも、塗料の分野において、ポリシロキサン系樹脂を含む水性塗料は、人体および環境に対して悪影響が少ないことから、市場への普及が進んでおり、様々な用途でのニーズが高まっている。
【0004】
例えば、特許文献1には、構成単位として、ラジカル重合性基を有する単量体に由来する構成単位を含む重合体を有し、前記単量体は、(i)水に可溶で、かつ、水中でミセルを形成しない単量体、および(ii)水中でミセルを形成することが可能な単量体を含む、ポリシロキサン系樹脂が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、水性シリコーン変性樹脂を含む接着層を介して単体に光触媒層を有する光触媒担持構造体が開示されている。特許文献2には、水性シリコーン変性樹脂が、特定の成分を含む混合物中で、重合性単量体を重合させることにより、加水分解性シリル基及び酸基を有する重合体を調製する工程を含む方法により得られる樹脂であることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/202269号
国際公開第2016/157841号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来技術は、ポリシロキサン系樹脂から得られる塗膜に対して冷熱刺激を繰り返した場合の耐久性の観点から改善の余地があった。本発明の一態様は、冷熱刺激を繰り返した場合の耐久性に優れる塗膜に利用可能なポリシロキサン系樹脂を得られる製造方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るポリシロキサン系樹脂の製造方法は、ラジカル重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物(A)と、前記シラン化合物(A)以外の、下記一般式(I):
R
1
n
-Si-(OR
2
)
4-n
・・・(I)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して炭素数1~10のアルキル基、または非置換もしくは置換アリール基であり、R
2
は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~10のアルキル基であり、nは、0~3の整数である。)で示されるシラン化合物(B)とを、水および脱水縮合触媒の存在下で脱水縮合することにより、脱水縮合物を得る第1工程と、前記第1工程にて得られた脱水縮合物に、ラジカル重合性不飽和基を有する単量体(C)を添加し、ラジカル重合を行い、ポリシロキサン系樹脂を得る第2工程とを含み、前記第1工程において、前記水は、前記シラン化合物(A)および前記シラン化合物(B)における加水分解性基の総数に対して0.9当量以上使用され、前記第2工程において得られたポリシロキサン系樹脂における前記単量体(C)に由来するグラフト鎖のガラス転移温度が-10℃~9℃であり、前記ポリシロキサン系樹脂100重量%中の前記シラン化合物(A)および前記シラン化合物(B)に由来する構造単位の割合が25~45重量%である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、冷熱刺激を繰り返した場合の耐久性に優れる塗膜に利用可能なポリシロキサン系樹脂を得られる製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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