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公開番号
2025126591
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-29
出願番号
2024022902
出願日
2024-02-19
発明の名称
負極活物質及びその製造方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
,
愛知製鋼株式会社
,
日本重化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
4/38 20060101AFI20250822BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】低資源リスク及び低コストで放電容量を改善可能な負極活物質及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本開示の負極活物質の製造方法は、Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiを含有する水素吸蔵合金の溶湯を、1×10
3
~1×10
6
℃/秒の速度で、少なくとも500℃未満まで冷却して、薄片を得ること、及び、前記薄片を、500~900℃で1~10時間にわたり、真空中又は不活性ガス雰囲気中で熱処理すること、を含む。そして、前記製造方法で得られる負極活物質は、複数の主相と、互いに隣接する前記主相の間に存在する粒界相とを備える水素吸蔵合金を含み、前記主相がAB
2
型合金相を含み、前記粒界相がAB型合金相を含み、かつ、互いに隣接する前記主相の平均距離が、1.0μm以下である。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiを含有する水素吸蔵合金の溶湯を、1×10
2
~1×10
4
℃/秒の速度で、少なくとも500℃未満まで冷却して、薄片を得ること、及び
前記薄片を、500~900℃で1~10時間にわたり、真空中又は不活性ガス雰囲気中で熱処理すること、
を含む、
負極活物質の製造方法。
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiの一部が、Fe、Co、V、Nb、Mo、B、Mg、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換されている、請求項1に記載の負極活物質の製造方法。
【請求項3】
前記溶湯を、ストリップキャスト法を用いて冷却する、請求項1又は2に記載の負極活物質の製造方法。
【請求項4】
Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiを含有する水素吸蔵合金を含み、
前記水素吸蔵合金が、複数の主相と、互いに隣接する前記主相の間に存在する粒界相とを備えており、
前記主相がAB
2
型合金相を含み、かつ、前記粒界相がAB型合金相を含み、
前記AB
2
型合金相について、AがTi及びZrからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、かつ、BがCr、Mn、及びNiからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、
前記AB型合金相について、AがTi及びZrからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、かつ、BがNiであり、かつ、
互いに隣接する前記主相の平均距離が、1.0μm以下である、
負極活物質。
【請求項5】
Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiの一部が、Fe、Co、V、Nb、Mo、B、Mg、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換されている、請求項4に記載の負極活物質。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、負極活物質及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ニッケル水素電池の負極活物質として、水素吸蔵合金が用いられている。水素吸蔵合金としては、AB
5
型合金(例えば、La(NiCoMnAl)
5
合金)及びA
2
B
7
型合金(例えば、(LaSmMg)
2
(NiAl)
7
合金)が知られている。AB
5
型合金及びA
2
B
7
型合金のいずれも、希土類元素を必須とすることから、資源リスクが高い。また、AB
5
型合金では、高価なCoの多量な含有を必要とする場合がある。
【0003】
そこで、希土類元素を含有せず、かつCo等の高価な元素の多量な含有を必要としない水素吸蔵合金が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された水素吸蔵合金は、所定量のZr、Ti、Nb、V、Ni、Mn、Cr、Co、Fe、Si、Mo、及びBを含有し、かつ、合金相としての金属間化合物を備え、その金属間化合物がラーベス相に属する立方晶のC15型又はC14型である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-36930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された水素吸蔵合金を負極活物質に用いると、希土類元素を使用せず、高価な元素の使用量も少ないが、放電容量が不足することがある。このことから、低資源リスク及び低コストで放電容量を改善可能な負極活物質及びその製造方法が望まれている、という課題を、本発明者らは見出した。
【0006】
本開示は、上記課題を解決するためになされたもので、低資源リスク及び低コストで放電容量を改善可能な負極活物質及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね、本開示の負極活物質及びその製造方法を完成させた。その態様は、次のとおりである。
〈態様1〉Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiを含有する水素吸蔵合金の溶湯を、1×10
2
~1×10
4
℃/秒の速度で、少なくとも500℃未満まで冷却して、薄片を得ること、及び
前記薄片を、500~900℃で1~10時間にわたり、真空中又は不活性ガス雰囲気中で熱処理すること、
を含む、
負極活物質の製造方法。
〈態様2〉Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiの一部が、Fe、Co、V、Nb、Mo、B、Mg、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換されている、態様1に記載の負極活物質の製造方法。
〈態様3〉
前記溶湯を、ストリップキャスト法を用いて冷却する、態様1又は2に記載の負極活物質の製造方法。
〈態様4〉
Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiを含有する水素吸蔵合金を含み、
前記水素吸蔵合金が、複数の主相と、互いに隣接する前記主相の間に存在する粒界相とを備えており、
前記主相がAB
2
型合金相を含み、かつ、前記粒界相がAB型合金相を含み、
前記AB
2
型合金相について、AがTi及びZrからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、かつ、BがCr、Mn、及びNiからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、
前記AB型合金相について、AがTi及びZrからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、かつ、BがNiであり、かつ、
互いに隣接する前記主相の平均距離が、1.0μm以下である、
負極活物質。
〈態様5〉Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiの一部が、Fe、Co、V、Nb、Mo、B、Mg、及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素で置換されている、態様4に記載の負極活物質。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、Ti、Zr、Cr、Mn、及びNiを含有する水素吸蔵合金の溶湯を急冷することにより、複数の主相と、互いに隣接する主相の間に存在する粒界相を備えており、かつ主相と粒界相が微細化している薄片が得られる。この薄片を所定の条件で熱処理することにより、粒界相を改質して、互いに隣接する主相の平均距離の値が所定範囲を有している水素吸蔵合金が得られる。そして、この水素吸蔵合金を用いることによって、低資源リスク及び低コストで、放電容量が改善された負極活物質及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1Aは、実施例1の試料のSEM像である。
図1Bは、図1Aについて、AB
2
型合金相(主相)の領域を黒色で、AB型合金相(粒界相)の領域を白色で示した分布図である。
図2Aは、参考例1の試料のSEM像である。
図2Bは、図2Aについて、AB
2
型合金相(主相)の領域を黒色で、AB型合金相(粒界相)の領域を白色で示した分布図である。
図3は、実施例1~2、比較例1、及び参考例1の試料それぞれについてのXRD分析結果を示すグラフである。
図4は、実施例1~2、比較例1、及び参考例1の試料それぞれについて、電流密度と放電容量の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の負極活物質及びその製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本開示の負極活物質及びその製造方法を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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