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公開番号2025125042
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-27
出願番号2024020876
出願日2024-02-15
発明の名称赤外線撮像装置および赤外線撮像装置の出力値補正方法
出願人三菱電機エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類G01J 5/48 20220101AFI20250820BHJP(測定;試験)
要約【課題】赤外線撮像素子から得られる信号を均一に補正して正確な絶対温度を測定できる赤外線撮像装置を提供する。
【解決手段】センサ内部温度と環境温度それぞれの温度の時間的変化から、センサ内部温度の収束値を推定して補正する内部温度補正部23および環境温度補正部24と、センサ内部温度の推定値に基づいて各温度毎のオフセット補正テーブルを取得するオフセット補正テーブル取得部25と、赤外線イメージセンサ部3から出力する出力値を取得するセンサ出力値取得部22と、前記出力値をオフセット補正テーブルに基づいて、各前記撮像素子のオフセット補正を行うとともに、各前記撮像素子のゲインのバラツキを補正するオフセット・ゲイン補正部26と、熱源測定物14の絶対温度を表す2次元熱映像データを取得する熱映像データ取得部28とを備える。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
赤外線センサベース基板上に、
撮像素子を2次元配列に並べた赤外線イメージセンサ部と、
熱源測定物の放射エネルギを前記赤外線イメージセンサ部に投影するレンズと、
前記赤外線イメージセンサ部の内部の温度を計測する内部温度センサを配置し、
本体ベース基板上に、
前記赤外線センサベース基板と、
データ演算処理部とを配置し、
前記データ演算処理部は、
前記内部温度センサからのセンサ内部温度を取得する内部温度取得部と、
外気温である環境温度を取得する環境温度取得部と、
前記内部温度取得部で取得したセンサ内部温度と前記環境温度取得部で取得した環境温度それぞれの温度の時間的変化から、環境温度の変化に追従するセンサ内部温度の収束値を推定して補正する内部温度補正部および環境温度補正部と、
前記内部温度補正部および前記環境温度補正部からのセンサ内部温度の推定値に基づいて、メモリ部に予め記憶させておいた各温度毎のオフセット補正テーブルを取得するオフセット補正テーブル取得部と、
前記熱源測定物から放出されるエネルギ放射にともなって前記赤外線イメージセンサ部から出力する出力値を取得するセンサ出力値取得部と、
前記センサ出力値取得部により取得した出力値を、前記オフセット補正テーブル取得部で取得したオフセット補正テーブルに基づいて、各前記撮像素子のオフセット補正を行うとともに、各前記撮像素子のゲインのバラツキを補正するオフセット・ゲイン補正部と、
前記オフセット・ゲイン補正部の補正に基づき、前記熱源測定物の絶対温度を表す2次元熱映像データを取得する熱映像データ取得部とを備えた赤外線撮像装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記環境温度取得部は、前記赤外線センサベース基板上に断熱材を介して配置された環境温度センサにより環境温度を取得する請求項1に記載の赤外線撮像装置。
【請求項3】
前記環境温度取得部は、
予め前記メモリ部に記憶させておいた内部温度上昇グラフデータと収束温度値のテーブル取得部と、
センサ内部温度の変化を検出するセンサ内部温度変化検出部と、
前記センサ内部温度変化検出部で検出したセンサ内部温度の変化に見合った内部温度上昇グラフデータを選択する内部温度上昇グラフ値選択部と、
前記内部温度上昇グラフ値選択部で選択した内部温度上昇グラフデータのグラフの開始点を室温とする推定処理を行う環境温度推定部とを備える請求項1に記載の赤外線撮像装置。
【請求項4】
前記オフセット・ゲイン補正部は、ゲイン校正テーブル読み出し部により各前記撮像素子のゲインのバラつきを表すゲイン校正テーブルを読み出し、前記ゲイン校正テーブルを用いてゲインの補正を行う請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の赤外線撮像装置。
【請求項5】
前記熱映像データ取得部の出力を表面皮膚温度として取得する表面温度取得部と、
前記環境温度取得部で取得した環境温度と、前記表面温度取得部で取得した表面皮膚温度と、表面温度-体内温度補正テーブルとに基づいて体内温度を推定する体内温度推定部とを備えた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の赤外線撮像装置。
【請求項6】
前記オフセット・ゲイン補正部は、前記センサ出力値取得部により取得した出力値の非線形の曲線を2次曲線または直線折れ線グラフで近似して、各前記撮像素子のオフセット補正を行い、各前記撮像素子のゲインのバラツキを補正するようにした請求項4に記載の赤外線撮像装置。
【請求項7】
前記オフセット・ゲイン補正部は、前記センサ出力値取得部により取得した出力値の非線形の曲線を2次曲線または直線折れ線グラフで近似して、少なくとも2点の温度のオフセット補正テーブルまたはゲイン校正テーブルから、前記2点の温度の間のオフセット補正テーブルまたはゲイン校正テーブルを計算して、各前記撮像素子のオフセット補正を行い、各前記撮像素子のゲインのバラツキを補正するようにした請求項6に記載の赤外線撮像装置。
【請求項8】
前記熱映像データ取得部で取得した熱映像データの画素数を倍増および超解像化する画素倍増部および超解像化部を備え、前記画素倍増部および前記超解像化部の出力を熱映像表示部により表示する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の赤外線撮像装置。
【請求項9】
前記熱映像データ取得部で取得した熱映像データを予め決めたカラーテーブルで置き換える疑似カラー化部と、測定したい画素にマーカを合わせることにより局所部位に温度を表示させる温度点表示部と、前記疑似カラー化部および前記温度点表示部の出力を表示する熱映像表示部を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の赤外線撮像装置。
【請求項10】
前記赤外線イメージセンサ部の前面に赤外線のみを透過するフィルタを配置し、前記フィルタには冷却フィンが設置されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の赤外線撮像装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、赤外線撮像装置および赤外線撮像装置の出力値補正方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
赤外線撮像装置は、赤外線を検出する撮像素子をピクセル(画素)として高密度に二次元配列に並べた赤外線センサを備え、赤外線センサの前部に配置されたレンズにより画像として結像して、被写体から放射された赤外線を検出することで、熱映像データを得る装置である。
【0003】
赤外線センサの出力は、環境の温度変化またはセンサ内部の温度上昇により、時間経過とともに温度が変化するため、赤外線画像の各画素を構成する画素値を被写体の絶対温度に正確に対応させるためには、赤外線センサが出力する信号を各画素毎のオフセット値などにより絶対温度に換算して校正する必要があった。
【0004】
従来の赤外線撮像装置では、シャッタの表面に温度計を配置して、シャッタ表面の温度を正確に計測して、シャッタが閉じられたときの状態で撮像した画素毎の値をシャッタの温度であると換算して、シャッタを開いたときの熱映像の差分から、正確に熱映像の絶対温度値に換算するという処理が必要であった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-201807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、高速にシャッタ補正する方法を採用しても、赤外線撮像素子の画素毎のオフセットまたはゲインのバラつきを十分補正することはできない。また、シャッタ補正を行っても、オフセットを補正した温度からマイナス側またはプラス側に大きく離れた温度は正確に計測することができず、ゲインのバラつきから画像にムラができるという課題があった。
【0007】
本開示は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、赤外線撮像素子から得られる信号を均一に補正して正確な絶対温度を測定できる赤外線撮像装置および赤外線撮像装置の出力値補正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の赤外線撮像装置は、
赤外線センサベース基板上に、
撮像素子を2次元配列に並べた赤外線イメージセンサ部と、
熱源測定物の放射エネルギを前記赤外線イメージセンサ部に投影するレンズと、
前記赤外線イメージセンサ部の内部の温度を計測する内部温度センサを配置し、
本体ベース基板上に、
前記赤外線センサベース基板と、
データ演算処理部とを配置し、
前記データ演算処理部は、
前記内部温度センサからのセンサ内部温度を取得する内部温度取得部と、
外気温である環境温度を取得する環境温度取得部と、
前記内部温度取得部で取得したセンサ内部温度と前記環境温度取得部で取得した環境温度それぞれの温度の時間的変化から、環境温度の変化に追従するセンサ内部温度の収束値を推定して補正する内部温度補正部および環境温度補正部と、
前記内部温度補正部および前記環境温度補正部からのセンサ内部温度の推定値に基づいて、メモリ部に予め記憶させておいた各温度毎のオフセット補正テーブルを取得するオフセット補正テーブル取得部と、
前記熱源測定物から放出されるエネルギ放射にともなって前記赤外線イメージセンサ部から出力する出力値を取得するセンサ出力値取得部と、
前記センサ出力値取得部により取得した出力値を、前記オフセット補正テーブル取得部で取得したオフセット補正テーブルに基づいて、各前記撮像素子のオフセット補正を行うとともに、各前記撮像素子のゲインのバラツキを補正するオフセット・ゲイン補正部と、
前記オフセット・ゲイン補正部の補正に基づき、前記熱源測定物の絶対温度を表す2次元熱映像データを取得する熱映像データ取得部とを備えたものである。
【0009】
本開示の赤外線撮像装置の出力値補正方法は、
撮像素子を2次元配列に並べた赤外線イメージセンサ部を備えた赤外線撮像装置の出力値補正方法であって、
前記赤外線イメージセンサ部のセンサ内部温度を取得する内部温度取得工程と、
外気温である環境温度を取得する環境温度取得工程と、
前記内部温度取得工程で取得したセンサ内部温度と前記環境温度取得工程で取得した環境温度それぞれの温度の時間的変化から、環境温度の変化に追従するセンサ内部温度の収束値を推定して補正する内部温度補正工程および環境温度補正工程と、
前記内部温度補正工程および前記環境温度補正工程のセンサ内部温度の推定値に基づいて、予め記憶させておいた各温度毎のオフセット補正テーブルを取得する補正テーブル取得工程と、
熱源測定物から放出されるエネルギ放射にともなって前記赤外線イメージセンサ部から出力する出力値を取得するセンサ出力値取得工程と、
前記センサ出力値取得工程により取得した出力値を、前記補正テーブル取得工程で取得したオフセット補正テーブルに基づいて、各前記撮像素子のオフセット補正を行うとともに、各前記撮像素子のゲインのバラツキを補正するオフセット・ゲイン補正工程と、
前記オフセット・ゲイン補正工程の補正に基づき、前記熱源測定物の絶対温度を表す2次元熱映像データを取得する熱映像データ取得工程とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示による赤外線撮像装置および赤外線撮像装置の出力値補正方法によれば、赤外線撮像素子から得られる信号を均一に補正して正確な絶対温度を測定できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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