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公開番号
2025124006
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-25
出願番号
2024019835
出願日
2024-02-13
発明の名称
汚泥の改質方法、汚泥のセメント原料化システム、汚泥の改質システム、及び汚泥のセメント原料化方法
出願人
太平洋セメント株式会社
代理人
デロイトトーマツ弁理士法人
主分類
C02F
11/00 20060101AFI20250818BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】浄水場汚泥やフッ素汚泥など、被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥を、セメント原料等として活用するための技術を提供する。
【解決手段】被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥にアルカリ剤及び水分を加えて混合液を調製する混合液調製工程と、前記混合液を撹拌して前記汚泥に含まれる塩素を溶出させる塩素溶出工程と、前記塩素を溶出させた前記混合液を固液分離する固液分離工程と、前記固液分離後の固部として改質汚泥を回収する改質汚泥回収工程と、を備えていることを特徴とする汚泥の改質方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥にアルカリ剤及び水分を加えて混合液を調製する混合液調製工程と、
前記混合液を撹拌して前記汚泥に含まれる塩素を溶出させる塩素溶出工程と、
前記塩素を溶出させた前記混合液を固液分離する固液分離工程と、
前記固液分離後の固部として改質汚泥を回収する改質汚泥回収工程と、を備えていることを特徴とする汚泥の改質方法。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記アルカリ剤が、炭酸化アルカリ類、水酸化アルカリ類、及び水酸化アルカリ土類からなる群から選ばれた1種又は2種以上の化合物を含む、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項3】
前記アルカリ剤及び水分が、炭酸化アルカリ類、水酸化アルカリ類、及び水酸化アルカリ土類からなる群から選ばれた1種又は2種以上の化合物が溶解した1種又は2種以上の水溶液を含む、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項4】
前記アルカリ剤及び水分が、生コンクリートの洗浄に伴い生じた回収水、その回収水を脱水したときの絞り水又は脱水物、生コンスラッジ、生コンスラッジ水、生コンスラッジ上澄水、及び生コンスラッジ乾燥物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生コンスラッジ関連物を含む、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項5】
前記アルカリ剤は、前記混合液のpHをpH10以上にするために加える、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項6】
前記アルカリ剤及び水分は、前記混合液のpHをpH10以上にするために加える、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項7】
前記改質汚泥の塩素残存率が40%以下となるようにする、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項8】
前記汚泥が、浄水場汚泥又はフッ素汚泥である、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項9】
前記汚泥が、前記被処理水に凝集剤を添加して得られた汚泥である、請求項1に記載の汚泥の改質方法。
【請求項10】
前記生コンスラッジ関連物は、前記汚泥の改質を行う施設とは別の立地であって、単独の立地にある又は複数の立地にわたる生コンクリートを扱う施設又は生コンクリート工場から受け入れたものである、請求項4に記載の汚泥の改質方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥を、セメント原料等として利用する技術に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
セメントは、石灰石に粘土、珪石、酸化鉄(鉄滓)などを加えて高温で焼成してクリンカーを形成し、これに石膏を加えて微粉砕して製造される。これらの原料に加えて、あるいは替えて、産業廃棄物や副産物、リサイクル資源などが利用されることがある。特に、石炭火力発電施設等で発生する石炭灰は、アルミニウム(Al)の含量が高く、低塩素、且つ低アルカリであり、セメント原料として利用価値が高い。
【0003】
近時、電源構成における石炭火力発電比率の低下に伴い、石炭灰の確保が長期的には難しくなることが予想されるなか、社会インフラ材料であるセメントの製造と資源循環の観点から、石炭灰の代替となるリサイクル資源の活用が重要視されつつある。
【0004】
資源循環の課題に関しては、一般ごみ焼却施設等で発生する都市ごみ焼却残さや木質バイオマス発電施設等で発生するバイオマス灰を、セメント原料として活用する取り組みが知られている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-118234号公報
特開2022-45008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、浄水場において河川やダム水から取り入れた取水について、これを導入した沈殿池や凝集池において発生した浄水場汚泥や、工業廃水であるフッ素含有排水の沈殿浄化処理工程で発生したフッ素汚泥など、被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥は、埋め立て処分されるなどして、多くは資源化されない状況にあった。
【0007】
本発明の目的は、浄水場汚泥やフッ素汚泥など、被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥を、セメント原料等として活用するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥に特定の処理を施すことにより、セメント製造における忌避成分である塩素を効果的に低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[27]を提供するものである。
[1]
被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥にアルカリ剤及び水分を加えて混合液を調製する混合液調製工程と、
前記混合液を撹拌して前記汚泥に含まれる塩素を溶出させる塩素溶出工程と、
前記塩素を溶出させた前記混合液を固液分離する固液分離工程と、
前記固液分離後の固部として改質汚泥を回収する改質汚泥回収工程と、を備えていることを特徴とする汚泥の改質方法。
[2]
前記アルカリ剤が、炭酸化アルカリ類、水酸化アルカリ類、及び水酸化アルカリ土類からなる群から選ばれた1種又は2種以上の化合物を含む、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[3]
前記アルカリ剤及び水分が、炭酸化アルカリ類、水酸化アルカリ類、及び水酸化アルカリ土類からなる群から選ばれた1種又は2種以上の化合物が溶解した1種又は2種以上の水溶液を含む、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[4]
前記アルカリ剤及び水分が、生コンクリートの洗浄に伴い生じた回収水、その回収水を脱水したときの絞り水又は脱水物、生コンスラッジ、生コンスラッジ水、生コンスラッジ上澄水、及び生コンスラッジ乾燥物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生コンスラッジ関連物を含む、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[5]
前記アルカリ剤は、前記混合液のpHをpH10以上にするために加える、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[6]
前記アルカリ剤及び水分は、前記混合液のpHをpH10以上にするために加える、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[7]
前記改質汚泥の塩素残存率が40%以下となるようにする、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[8]
前記汚泥が、浄水場汚泥又はフッ素汚泥である、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[9]
前記汚泥が、前記被処理水に凝集剤を添加して得られた汚泥である、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[10]
前記生コンスラッジ関連物は、前記汚泥の改質を行う施設とは別の立地であって、単独の立地にある又は複数の立地にわたる生コンクリートを扱う施設又は生コンクリート工場から受け入れたものである、[4]に記載の汚泥の改質方法。
[11]
前記改質汚泥は、前記汚泥の改質を行う施設とは別の立地にあるセメント製造工場に移送させるためのものである、[1]に記載の汚泥の改質方法。
[12]
被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥にアルカリ剤及び水分を加えてなる混合液を収容する収容槽を有し、前記混合液を撹拌して前記汚泥から塩素を溶出させるための撹拌装置と、
前記塩素の溶出後の汚泥を含む混合液を固液分離するための固液分離装置と、
前記固液分離装置における固液分離後の固部として回収した改質汚泥を、セメント製造設備に搬送するための改質汚泥搬送装置と、を備えることを特徴とする汚泥のセメント原料化システム。
[13]
前記撹拌装置には、前記アルカリ剤又は前記アルカリ剤及び水分を供給するための供給槽が付設している、[12]に記載の汚泥のセメント原料化システム。
[14]
前記アルカリ剤及び水分が、生コンクリートの洗浄に伴い生じた回収水、その回収水を脱水したときの絞り水又は脱水物、生コンスラッジ、生コンスラッジ水、生コンスラッジ上澄水、及び生コンスラッジ乾燥物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の生コンスラッジ関連物を含む、[12]に記載の汚泥のセメント原料化システム。
[15]
前記汚泥が、浄水場汚泥又はフッ素汚泥である、[12]に記載の汚泥のセメント原料化システム。
[16]
前記汚泥が、前記被処理水に凝集剤を添加して得られた汚泥である、[12]に記載の汚泥のセメント原料化システム。
[17]
前記生コンスラッジ関連物は、前記汚泥の改質を行う施設とは別の立地であって、単独の立地にある又は複数の立地にわたる生コンクリートを扱う施設又は生コンクリート工場から受け入れたものである、[14]に記載の汚泥のセメント原料化システム。
[18]
前記汚泥は、前記セメント製造設備とは別の立地であって、被処理水の浄化処理を行う単独の立地にある又は複数の立地にわたる施設から受け入れたものである、[12]又は[17]に記載の汚泥のセメント原料化システム。
[19]
被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥を回収するための回収槽と、
前記回収槽で回収した汚泥を搬送するための汚泥搬送装置と、
前記汚泥搬送装置により搬送された前記汚泥に、アルカリ剤及び水分を加えてなる混合液を収容する収容槽を有し、前記混合液を撹拌して前記汚泥から塩素を溶出させるための撹拌装置と、
前記塩素の溶出後の汚泥を含む混合液を固液分離するための固液分離装置と、を備えることを特徴とする汚泥の改質システム。
[20]
前記撹拌装置には、前記アルカリ剤又は前記アルカリ剤及び水分を供給するための供給槽が付設している、[19]に記載の汚泥の改質システム。
[21]
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、浄水場汚泥やフッ素汚泥など、被処理水の浄化処理に伴い生じた汚泥を、セメント原料等として活用するための技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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